夕焼けの村の勇者は世界を知らない
夕焼けの美しい村で育った名前の無い少年は村のみんなから「勇者」と呼ばれていた。
けれど、それが何を意味するのかは知らない。
村の外にはどんな景色が広がっているのか。
どんな人が暮らし、どんな想いを抱えて生きているのか。
ただ、知りたかった。
そうして始まった旅の途中で、勇者は八つの枢要罪と呼ばれる人々やたくさんの街に住む人々と出会う。
しかし彼らは全員悪人ではない。ただ、自分なりの正しさで生きているだけだった。
「勇者だから」ではなく、「ただ知りたいから」。
そんな好奇心だけを背負って歩く少年の旅路は、やがて世界と自分を少しずつ変えていく。
これは、何者でもなかった少年が、世界を知り、誰かの言葉に耳を傾け、自分だけの答えを見つけていく物語。