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即断:即決

⚠️童貞という単語が出ていますが、下ネタ・エッチな小説ではなく完全バトル小説になります。ご了承ください。⚠️



〜フルトロン 避難所周辺〜


「くっ……誰かと思えば……チャルエで会ったガキね……隣の白髪達は知らないけど」

「知る必要はねぇよ、テメェはここでくたばるんだからな」


喉の傷が癒えるまで能力は使えないルルマ。

ダズは寿命を削り、避難所の前に分厚い壁を錬成した。

闘っていた冒険者は壁の後ろ側に行き、身を守る。

これで少しは安全になっただろう。


「オンボロ、後ろは気にすんじゃねぇぞ」

「了解!」


後ろのルルマ達に背中を預け、ゾエラは真っ直ぐ突き進む。


「type……!」

「えっさぁあああ!!!!!!」


カイルの個体をぶん殴って壊す。

その光景を見たカイルは右手でゾエラの頬を殴ろうとしたが、見事にかわして余っていた片手で腹を殴った。


ダメージを受けたカイルはすぐさま個体を作り出し、後ろに下がった為、隙は作らせまいとすぐにカイルに近付く。


「type:08……extend.type:04!!」

「えっさ!!!」


バリアを発動した瞬間、拳を当てるゾエラ。

その瞬間に無数の針がバリアから生み出され、丸でハリネズミのような形になった。

当然、殴っていたゾエラの右手にダメージが入り、少し後ろに下がる。


「くっ、やっぱりあの個体を早めに潰さないと!」

「めんどくさい女ね……!!」

「それはこっちのセリフなんだけど……ね!!」


針を解除したと同時にゾエラがカイルの頬に後ろ蹴りをする。

だが両手で止められており、そのまま掴まれてしまう。


「type:04……!」

「嘘っ……!?」


掴んでいた手の平から一本の針がアキレス腱の貫通させる。

その瞬間、激痛が走りゾエラはその場で腰を抜かしてしまう。

カイルは間髪入れず詠唱を行なった。


「type:06」

「っ……!?」


手の平から衝撃波が放たれ、ゾエラは軽々と飛ばされた。

近くの岩にぶつかり、すぐに立とうとするもアキレス腱が痛み立ち上がる事が出来なかった。


〜フルトロン 集会場〜


タケルの真横にわざと外したかのような刃物が突き刺さっていた。

汗と血が吹き出しているこの状況で、タケルはうっすらと視界がぼやけて見え始めていた。


「まぁ、今ここでトドメを刺さなくても……じわじわと痛みを感じさせた方が良いですね……」

「くっ……うぅ……!」


完全に馬鹿にされており腹が立ったタケル。

なんとか自力で立ち上がり、エテルナに近づいて行った。

床にボタボタと垂れる血の音が響く。

フラフラになりながらもタケルは笑みを浮かべて顔を上げた。


「……殺すなら今だぜ」

「その必要はございません、勝手に死ぬので」

「俺を殺さねぇならさっさと姉貴んとこに行けよ」

「……」

「それとも、俺の死に様を見届けたいのか?」


エテルナは挑発に乗ったのか、少しだけ腹を立ててしまう。

個体を浮かばせ、手を前に突き出した。


「もういいです。時間効率の為、貴方を殺しま───」


個体が真っ二つに割れたと認知した瞬間、遅れて爆風がエテルナを襲う。

風で飛ばされ壁にぶつかるまいと後ろを向いた時、刀を構えて巨大な魔法陣を展開している女がいた。


「紅ノ不知火」


血涙を流し、目をカッと開くスーラ。

鞘から刀をスーッと抜き、魔法陣がカッと光る。

エテルナは個体を浮かせ、詠唱を唱えた。


「type……!?」


体が魔法陣に入った瞬間、スーラがエテルナの視界から消えた。

個体が真っ二つに斬れ、そのまま壁にぶつかりダメージを受ける。


「貴女が個体を浮かせるならば、私はそれを斬るまで」

「スー……ラ……」

「君達、タケルを安全な場所へ」

「了解!姉貴!」


スーラ達は先程の爆音に気付き、すぐに集会場に向かってきていたのだ。

エテルナは個体を再び浮かせ、手を前に突き出す。


「その男は……ここで殺す!!」

「殺すならば、阻止するまで」

「type:04」


無数の針をスーラに向かって放ったが、紅ノ不知火の前では無意味である。

魔法陣に入った針を一本一本避け、エテルナに近づく。

エテルナは斬られまいと後ろに下がりつつバリアを張った。


「なるほど、バリアですか」

「斬れるものなら……!?」


ヒュッと刀を振り上げ、勢い良くバリアに向かって振り下ろす。

その瞬間、バリアにヒビが入りエテルナは少し焦ってしまう。


「くっ……type:02!!」


無数の個体を浮かせ、レーザービームを放った。

バリアが割れた瞬間にエテルナはすぐに後ろに下がり、ビームで時間を稼ぐつもりが、間髪入れず刀でビームを弾く。


「魔法陣に入った瞬間、貴女のテリトリーになるのですね」

「……よくお分かりで」

「つまり接近戦が一番得意なんですね。ならば遠距離から!」


個体を二個浮かせ、片手を地面に叩きつけもう片手を前に突き出した。

すると地面から無数の針が突き出しスーラに向かっていく。


「考えが……単純ですね」


針が魔法陣内に入った瞬間、スーラは空高く飛び上がる。

それを読んでいたかのように無数のレーザービームがスーラに向かって放たれた。


「貴女が針を飛んでいけるのは想定内……!飛んでる間はどうやっても避けれないですよね……!!」


無防備の状態で空中にいるスーラを見て詰んだかのように思ったエテルナはニヤリと笑った。


(あの女性は放っておいて、まずはあの男を……!?)

次に外に出るタケルを目にした瞬間、ただならぬ殺気が背筋を伝う。


「お忘れですか?私の能力は、"すればいい"ということを」

「っ……!!」


殺気がした上の方向を見ると、目の前に斬る寸前のスーラが構えていた。


「貴女が"遠距離戦"をするならば、こちらは"近距離戦"にするまで」

「しまっ……!?」


気づいた時にはエテルナの胴体に大きな切傷を付けられており、時間差で血を吐いてしまったエテルナであった。

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