防御:崩壊
~フルトロン~
門前で大勢が集まる中、タケルは状態回復をされながらガルドに話しかける。
「なぁ、俺と戦ってたあの骨男はどうなったんだ?」
「ワシが知るわけないじゃろ。フーガに聞け」
「だってよフーガ」
「知らない……っていうかどうやって生き返ったんだ!」
「んまぁ……色々あってな」
タケルはその質問に対し、濁す言葉で返した。
暗闇の天界に行ったことを伝えても恐らく信じてくれないだろう……。
「今森ん中いるのがゾエラとレミィで合ってるか?」
「間違いないです、探知能力で常に見ているので」
「流石魔法使いだな。んで、こっちに来ている手下達とかはいんのか?」
「いえ……現在はいないみたいです」
オウガの質問に答えるマーチ。
目を瞑って辺りを見渡すが、どこにもいないとの事。
「でもよ、炎の玉がこっち飛んできただろ?」
「それの根源を調べてはいるのですが……急に現れたんです」
マーチの説明によると、炎の玉は空から急に現れたとの事。
弧を描くようにして飛んできた為、地上からの発動じゃないとおかしいのだ。
テレポート等の能力を使用して飛ばしているのか?
空中で炎の玉を錬成し放ったのか?
マーチは頭がこんがらがり、状態回復の魔力が強くなった。
「痛い痛い痛い!!」
「あ、あ!ごめんなさい!!」
「考えすぎだぞマーチ……」
~深淵の森〜
「レミィちゃん!!」
手下達がどこにもいない。
妙な空気の中探し続けているゾエラ。
そこら中に血が散乱している状況を見て少し吐き気を催す。
「……レミィちゃんどこ……!」
奥に進む事に血の量が増えていく。
それを気にしながら走っていると、目の前に立っている少女を見つけた。
「レ、ミィちゃん……?」
「……」
「レミィちゃんだよ……ね?1回チャルエの村長室で会ったことあるよね……?」
「……」
返事がない。
危険な状態かもしれないと察知したゾエラは構える。
すると少女は恐る恐る振り向いていく。
そこには血の涙を流しながらこちらを睨んでいるレミィ(?)がいた。
「レ……ミィちゃん!?」
「蜉ゥ縺代※」
「えっ、な、なんて今言ったの?」
「逕溘″縺溘>」
訳の分からない言葉を話す間に血の涙が段々と増えていく。
ゾエラは助けなきゃと思い、恐る恐るレミィ(?)に近づく。
「大丈夫……今助けてあげ───」
「譚・繧九↑!!!!」
レミィ(?)は叫ぶと衝撃波が走り、ゾエラを吹っ飛ばした。
木にぶつかるとすぐさま体制を立て直す。
「どうしちゃったの……レミィちゃん……」
「……」
「操られてるの……!?もしかして!?」
レミィ(?)は目を閉じ、再び目を開ける。
ヴゥンと音が響き渡り、ゾエラの目をしっかり見てた。
「っ……な、何をしたの!」
「目潰し」
「っ!?ぐぁあああああぁあ!!!」
目を潰された感覚を味わうゾエラ。
目を開けようにも開けられないほど痛さが伝わる。
血も出ていないのに感覚だけが体中を駆け巡る。
「っ痛い……!!」
「……」
レミィ(?)はゾエラに近づき、両手でゾエラの片目を無理やり開けて口を開く。
必死に足掻こうとレミィ(?)の手をどかそうとする。
だが口は止めれない。
「窒そk───」
「レミィ・ヴァン・ボルザーク」
「!?」
聞き覚えのある声がレミィ(?)の後ろから聞こえた。
白い髪で背は標準。常に片手にはノートを持っている男。
「よぅ、雑巾」
「……ルルマ……」
「助けたわけじゃねぇ、たまたまクエストの帰り道がここだったからな」
身動きが取れないレミィ(?)は喋ることも出来ない。
ゾエラは後ろに回りこみ、ルルマの隣に立った。
ルルマはノートにレミィ(?)のフルネームを書き込みながらゾエラに質問した。
「どうしたいんだよ、こいつ」
「……助けたい」
「殺す系の単語はNGだな、つまんねぇ」
「では俺が行く」
2人の後ろから現れたのはダズだった。
地面に手を当て、剣を錬成するダズ。
ゾエラより前に立った2人はレミィ(?)に向かって構えた。
「残り寿命は?」
「62年02日28秒だ」
「一日だけで済んだらいいな」
「全くだ」




