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侵攻:開始

⚠️童貞という単語が出ていますが、下ネタ・エッチな小説ではなく完全バトル小説になります。ご了承ください。⚠️

〜深淵の森〜


ガルドとオウガに置いていかれたフーガとレミィ。

周りには煙幕に気づいた魔王軍の下っ端が数百人いた。

タケルは当然起きない為、2人でどうにかするしかなかった。


「囲まれた……!」

「魔王軍の雑魚ばっかりだから安心だよ、タケルを連れて急いでフルトロンに行って」

「……能力を過信しすぎないようにな、レミィ」

「うん、分かった」


完全防御のレミィを置いて、フーガは深淵の森から出ようと目の前に居る下っ端を殴り飛ばし、そのまま走っていく。


能力によってダメージを受けない為、足止め程度にはなる。

レミィは下っ端の奥に居る異様なオーラを放つ何かを感じる。

小柄な女性……?女子……?如何にも小さな子供が現れた。


「家族会議は終わったですか〜?」

「誰…?」

「魔王軍の配下の者です〜。テメェの能力はダメージを無効化する能力でよろしかったですか〜?」

「……だったら何?」

「ちょうど試したかったんです〜。テメェに私の能力が通用するか……」


すると女の子は目を瞑り再び開ける。

目が赤くなり、ヴゥンという音が響き渡る。

レミィは偶然目を合わせた為、何か来るのを構えたが特に異常は無い。

通らなかったのか、それとも本当は目を合わせていなかったのか……。


「魔王軍の侵攻に邪魔だから、まずは何がなんでもテメェを殺すです〜」

「そんなことさせない!!」

「くふっ」


レミィは女の子に向かって走っていく。

だがその考えが甘かった。

女の子だから殴ったら倒れるだろうと思ったその考えが。


「斬首」

「……!?」


女の子がそう言った瞬間、レミィの首元が熱くなりまるで首を斬られた感覚(・・)を味わう。

血も出ていない、斬られた形跡もない。なのに感覚だけが身体の中で駆け巡る。


「がっ……あぁぁああああああああ!!!!!」

「あはっ、やっぱり効くんですねぇ〜……ショック死しなければいいですけどねぇ〜」

「(燃えるように痛い……!!死ぬ……!!)」


そう、彼女は痛みの免疫が無かった。

今までダメージを受けたことがないから。


「35秒経ったら切れるようになってるから安心するです〜、まぁその間に死ぬかもしれないかもですけどね〜」

「ぐっ……がっああ……」

「くふっ、テメェら、今のうちに侵略です〜」

「さ、せない……!!」


彼女の言葉も虚しく、下っ端達は次々と侵略していく。

ただ女の子はレミィの死に際を眺める為、その場で残った。

女の子は寝転んでいるレミィの顔を踏みつけ嘲笑う。


「血も吐けない……助けも呼べない……感覚だけが駆け巡るのはどういう気分です〜?くふっ」

「うっ……」

「……私達が追ってる獲物はあのタケルというガキなんです〜。テメェはあのガキに関して知っていることはありますですか?」

「教……えない……!!」


女の子はその言葉を聞くと眉間に皺を寄せ、強く踏みつけた。


「優勢なのはどっちかわかってないのですかぁ?」

「……」

「あのガキは!アグちゃんを殺したカスなんです!!その目標を逃がしたテメェの罪は!でかいんです!!」


顔をドカドカ踏みつけられるが外部からのダメージは何も効いていない為、首を痛みの感覚だけが駆け巡る。

怒ったことにより我を忘れた女の子はずっと踏みつけている。


35秒。

痛みがすっと消え、動けるようになった。


レミィはガシッと女の子の足を掴み引っ張って倒れさせる。

まずいと思った女の子は目を瞑り再び開けた。

だがレミィは目を瞑っており、能力が通用しなかった。


「このまま、助けを待ちます」

「テメェ……!!」

「あなたと目を合わせなかったらただの無能を一緒ですよ」

「目を開けるです!!!」


女の子はレミィの顔面を殴るが当然効いていない。

目を合わせてしまったら不利な状況になる為、こちらから開けることは絶対にない。


「泥試合ってこと……ですか」

「私を置いて侵攻してもいいですよ」

「なに……!?」

「あなたのような雑魚はすぐに倒されて終わりなので変わらないでしょ?目を瞑ればこっちのもんだから」

「この……クソガキ……!!!!!」


〜フルトロン 集会場〜


深淵の森から見えた煙幕に気づいた受付嬢が、既に緊急事態宣言を発令済みだった。

ガルド達が着いた頃には村人達は全員シェルターに入っており息を殺して侵攻を待つ。


侵攻と止めるために冒険者のみ門の前で待機し、覚悟を決める。

すると一人の冒険者が森の方に向かって指を指した。

こちらに猛スピードで近づいてくる人影。


「おい、あれって……!」

「ガルドの姉貴だ!あと隣は仲間か?」

「とんでもねぇスピード出してるぞ!」


角を光らせマーチをおぶりながら走ってくるガルドとオウガが見え始めた。

門の前で待機してるとは思っていなかったガルドは焦ってスピードを緩める。


「ぬわぁあああ!!なんで門の前に人集りが出来とるんじゃああ!!!」

速度低下(スピードダウン)!」

「ぬぉ!?」


マーチがガルドの頭に触れた瞬間、速さが一気に遅くなり門の前まで無事にたどりつけた。

オウガが前に出て近くにいた受付嬢に質問を問いかける。


「フルトロンの冒険者はこんだけか?」

「はい、現在招集出来る人数はこれだけです」

「正直言ってこの人数じゃただの無駄死にになるぞ、相手はこちらの倍の勢力を持っているからな」

「では冒険者の方々もシェルターに避難させた方がいいのでしょうか……?」


パッと見150人程度の冒険者達が集まっている。

今のままじゃ負ける可能性が非常に高い。

エルザルと同じ道を通るのか目に見える。


「避難させんで良い。冒険者になったからには命を懸けてもらわんと困るからのぉ」

「初心者が集まるこの村で襲撃を食らったら一瞬で崩壊だぞ、ガルド」

「私もそう思います……!ガルドさん、ここはひとまず避難を……!」


するとガルドは森の方を見て呟いた。


「ワシら以外にもフーガやレミィ、タケルとゾエラも命を懸けとるんじゃ。ワシらが避難して怯えてどうするんじゃ?同じ冒険者なら……同じ事をするだけじゃ!!」


仲間を信じ、冒険者という立ち位置を改めて再確認したガルド。

冒険者達やオウガ、マーチも今の言葉を聞き覚悟を決め、静かに侵攻を待った。

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