お前を_倒す
⚠️童貞という単語が出ていますが、下ネタ・エッチな小説ではなく完全バトル小説になります。ご了承ください。⚠️
風の音、ゾエラの血の音、倒れた木がなびく音。
全てが鮮明に聞こえた。
「キレたか?そらまぁキレるわな。仲間が死んでんもんなぁ!!」
調子に乗って嘲笑う男が憎くて仕方がない。
ハハハと聞こえる声が耳障りだ。
「ビビってんのか?」
「……」
タケルがそう言うと男はハッと気づく。
だが男はそんな言葉だけでは動じなかった。
「俺に勝てねぇから俺の味方を殺してるんだろ」
「……そうやけど?」
「そんな事しないで俺とやろうぜ……格下」
男は格下という言葉を聞いてイラッとしたのか、眉間がピクっと動いた。
「……はっ……格下やと?お前らみたいな初心者パーティーにそんなこと言われるの初めてやわ」
すると光が身体から漏れ出す。
音がないはずが、空耳で音が聞こえるほど激しい。
「……ええわ、殺したる!」
タケルの目の前に男は現れ、顔面を殴ろうとする。
"が"
俺はこいつの能力は効かないのは知っている。
「そうやって言葉だけで癇癪起こすから格下なんだよ」
顔面にパンチを食らうがフルカウンターで男に顔面パンチを食らわせる。
「がっ……!?」
鼻から血を出し、顔を押さえながら男は体勢を整える。
だが俺は攻撃を辞めなかった。
「お前の考え1つで!命が落ちそうなんだよ!!」
ググッと力を入れ男に腹パンをし、アッパーを食らわす。
「くっ……!?」
よく見ると光が徐々に消えて言ってるのが見える。
タケルの能力で光の能力が消されていってる。
「こいよ格下。それとも三下がいいか……?」
「調子に乗ってんちゃうぞ……このカス!!」
男は立ち上がり俺に殴りを入れようとするが、当然そんなものは効かない。
俺はカウンターで右フックを入れ、後ろに下がった。
「がっ……!」
「どうした、お前焦ると動きが単調になるんだな」
殴られる度、光が消えていく。
こいつから光が消えた時、ただの一般人になるのは明白だ。
「ちっ……!!」
男は舌打ちするとその場から消える。
森の中に入り、その場を去ろうと走っている。
「光が限界や……これ以上食らったら能力が無くなる!」
森を走って……走って……ただひたすら走っていく。
光をほとんど失って光速から高速に落ちていた。
だが隣から男と同じ速度で走ってくる音が聞こえた。
光と同じ速度で追いつく何かが来ているのか?と男は着いてくる何かの方向に目を向ける。
だが男は、ある出来事を思い出した。
『速度魔法をかけました……!それでこの人を……!』
まさか……!?
男は前に目線を向けると奥にタケルが立っていた。
「覚悟しろよ……三下」
「ちぃっ!!」
そういうとタケルはググッと腰を入れる。
男は当然スピードを出している為、方向転換が効かない。
男は覚悟を決め、拳を握る。
男と男の真剣勝負。
拳と拳の一発勝負。
「死ね!!クソ素人がぁ!!!!」
「死なせてみろよォォォォォ!!!!!!!」
速度魔法で腕のスピードを上げ、男に顔面パンチを食らわせる。
スピードも出ていた為、ダメージが大幅に上がっていた。
ドゴォっと音を立て15m程飛んでいく男。
光も完全に消え、ただの一般人になってしまった。
ぴくぴくと男は痙攣し、気絶している。
「はぁ……はぁ……」
血や傷は無いものの、速度魔法を初めて使った為体力が削ぎ落とされた気分だった。
しばらくすると再び風の音が聞こえる。
ザッザッと男に向かって歩くタケルの足音。
土埃が舞い夕方のオレンジ色に混ざりあう。
「……敗因は仲間不足だ、三下。よく覚えておけよ……」
倒した後、タケルはすぐにマーチとゾエラがいるところに戻っていく。
「頼む……生きててくれよ2人とも……!!」
〜フルトロン 門前付近〜
エルザルからフルトロンに戻っているガルド。
もうあたりは夕方だった。恐らく再度エルザルに戻る頃には夜になっているだろうと思うガルド。
「マーチ……今の現状を見て行きたいと思ったのかのぅ」
そう思いながら前を見るとフルトロンが見えてきた。
「フルトロンじゃ!」
ガルドはスピードを上げ、走っていくと門前にウィドウとハツがいるのが見えた。
「ぬぉ!?」
「あら、おかえりガルド」
ウィドウはそう言うと指パッチンし、ガルドに静止状態をかける。
ピタッと止まり、スリープショックとは違い意識はある状態だった。
「うぉ!動きが止まった!ヌシ、ワシが帰ってくる時の止める要因にならぬか!?」
「嫌よ」
素早いツッコミをし、スリープを解く。
「よし、じゃあマーチ達の様子を見てくる!」
そう言うとガルドは寮に向かうが、ウィドウは引き止め今の現状を伝えた。
「タケル達ならエルザルに向かったわよ。」
「え」
「帰還ご苦労様。エルザルに戻って応戦してきなさい」
「してこーい!」
数秒後、大声で泣きながらエルザルに向かうガルドだった。




