初めまして恋
さぁー。今日から始まりだよ。
朝から気合いタップリです。
制服のない高校だから、久しぶりにスカートでも履こうかな。
少しでも、彼と話したい。
彼に私の存在を知ってもらいたい。
それだけだ。
「いってきます。」
「いってらっしゃい」
私は、祐希ちゃんの家の下に行く。
「おはよう」
「おはよう」
「コンビニ寄っていい?」
「いいよ。ご飯買ってく?」
「うん。買ってく」
学食は、トラウマだった。
林君を好きな時に、勘違いからストーカーされた。
学食に行くとそいつがいつも居て。
近くで、ご飯を食べてる。
私と祐希ちゃんが、立ち上がると同じタイミングで食器をさげて近づいてくる。
何かを話すわけではない。
授業の教室の前で待っていると何往復も、通っていく。
最近は、見かけなくなっていた気がするけど…。
どうなのかな?
まだ、いるのかな?
「あいつ、まだいるのかな?」
「わかんない。」
「授業でも会わなくなったよね」
「うん。」
「次からは、レインボーといるなら大丈夫だよ。」
「そうだよね。」
「じゃあ、行こう」
「うん。」
自転車に乗る、コンビニに寄っておにぎり一つといちごミルク買った。
「りりちゃん、それ好きだよね」
「あっ、また買ってる」
「ハハハ。」祐希ちゃんに笑われた。
何故かいちごミルクが大好きだった。
「おにぎりには、合わないよね?」
「うん。水も買っとく」
「うん。うん。」
お会計をして、店をでた。
また、自転車に乗る。
黙々と漕いだ。
学校に着いた。
自転車を止める。
あっ、いる。いる。
「どうしたの?いた?」
「うん、いる。」
「どの人?話しかけにいく」
「うん、一人だから」
私は、青君に近づいた。
「青君、おはよう」
寂しそうだった顔が、一瞬にして和らいだ。
「おはよう。まだ、みんなきてないよ。」
「待ってるの?」
「うん。」
隣の子はって顔してる。
「幼馴染みの祐希ちゃんです。」
「初めまして、雨宮祐希です。」
彼は、ペコッとお辞儀した。
「青、早いな」
笑いながら近づいてきたのは、紫悠君と緑川君と藍野君が近づいてきた。
「今日、はるとは?」
「休むって」
「だから、一人な」
「うん。」
そう言って近づいてきた。
「あー。りりちゃん、早いね」
「おはよう」
「おはよう、今日可愛い格好だね。」
「しゅう、さらっと言えるのすげーよな。」
何か、照れる。顔から火が出る。
「隣の子は?」
「幼馴染みの祐希ちゃんです。」
「初めまして、雨宮祐希です。」
「初めまして、よろしく。」
紫悠君は、気さくで話しやすい。
色が白くてオレンジみたいな髪の色をしてる。
藍野君は、俳優さんに似てるけど誰だっけ、帽子が大好きな人のようで毎日違う帽子を被ってる。
緑川君は、目は細目だけど笑顔がすごく可愛らしい。
「二人は、俺らと同じ幼馴染みなんだな。」
「三人は、そうなんですか?」
「そうだよ。」
だから、三人は一緒にいるんだ。
「青、行こうぜ。」
「うん。」
そう言って四人で行ってしまった。
「話せてよかったね。」
「うん、ミッション達成かな?」
「うん。頑張ってたよ」
「ありがとう。」
私は、並んで歩く。
「授業、授業」
そう言って祐希ちゃんと歩く。
「まだ、教室開いてないよ。」
「本当だ。」
前で、しゃがんで待つ。
「りりちゃん」
祐希ちゃんが、驚いた顔をした。
下を向いてて、気づかなかった。
顔をあげた。