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歴史

 フレディは、レオンに言われるまま厳重に警備された地下深くへと案内された。

「おいらを何処へ連れて行く気だ?」

 怪訝な表情で見上げるフレディにレオンは、その質問には答えず前を歩きながら別な事を言った。

「フレディ君、私は君を高く買っている」

 いきなり持ち上げられ、拍子抜けするフレディにレオンは、遠くを見るような眼差しで続けた。

「私も昔は事業を志していたからね。君を見ていると昔の自分を思い出すようで楽しいよ」

「そうかい。おいらはちっとも楽しくないよ」

 つまらなさそうに言う取り付く島もないフレディをレオンは、全く意にも介さない様子で、何気に尋ねた。

「フレディ君、君はゼノ文明についてどのくらい知っている?」

「今より何かと進んでいてそれをお前ら軍が独占しようとしてるんだろ」

「そんなレベルじゃない」

 レオンは、前をじっと見据えながら、言った。

「フレディ君、あれはね。素人が下手に手を出せば、全人類の命が全て奪われる程の物なんだ」

 フレディは、大袈裟だと思いつつも言い返した。

「だからって軍が独占していいって訳じゃないだろう。おまけに汚いやり口で強引に民を虐げて、アスタを利用しようとしてるじゃないか」

 それを聞いたレオンが笑った。

「何がおかしい?!」

「いや、すまない。君があのお姫様と同様にそこまで潔癖主義だとは知らなかったからね」

「ふん、アスタから何もかもを聞いた。あの戦争を引き起こしたのもお前らの陰謀なんだろ。国を疲弊させ、今度は病原菌までばら撒いてこの世界を支配しようとしてるってな」

 言い寄るフレディにレオンは、うなずいた。

「その通りだよ。否定はしない」

 だが、と断りを入れ、レオンは続けた、

「ゼノ文明の英知は、その犠牲を遥かに超越した次元の物なのだよ。君もそれを知れば納得する筈だ」

 思わずフレディは、怒鳴った。

「ふざけるな。そんな勝手な理屈があるか!。誰が納得なんかするものか」

 そんなフレディにレオンは、真剣な顔で言った。

「いいだろう。フレディ君。百聞は一見にしかずだ。君にゼノ文明の英知を少し見せてあげよう」

 やがて、ある部屋まで来たレオンは、警備の兵に言った。

「少し下がっててくれ。フレディ君と二人きりになりたい」

「し、しかし」

「いいから」

 有無を言わせないレオンに、警備の兵は、躊躇しつつも引き下がった。

 レオンは、フレディと二人だけで部屋に入るとその真ん中にかざされた一つの鉱石を見せた。

「これは……」

 フレディの頭にあの遺跡でアスタが暴走した際の記憶が蘇った。

「そうだ。これは、あのお姫様が遺跡で暴走した際に宿った物だ」

 それは、青く不思議な光を放っている。フレディがその鉱石を興味深そうに眺めているとレオンが言った。

「触れたまえ」

 フレディは、レオンを見た後、恐る恐るその鉱石に手を伸ばした。

 そして、指先が触れようとしたその途端、フレディの頭の中に物凄い情報の嵐が走馬灯の様に流れ、そのあまりの衝撃に雷に打たれた様に立ち尽くした。

 それは、まさに想像を絶するものだっだた。

「凄い……」

 フレディは、思わず溜息を漏らした。

「これがゼノ文明の英知……」

「いいかい。フレディ君、超古代文明が発掘されて以降、我々人類が手にした英知など、まだほんの一部なんだ。その全容は何もかもを超越する」

 声が出ないフレディをレオンは、まじまじと眺めている。

「フレディ」

 レオンは、言った。

「この私と一緒に歴史を作らないか?」

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