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名もなき物語  作者: 多頭龍
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インフレが始まり、旅も始まる

「お、もうみんな集まってるな」

「結構急いだのに皆さん早いんですね」

「ま、ほかはポーションと馬車の用意だけだしね」

「そうなんですか?」

「一番遠いのは俺らだしな。量も俺らが一番だな」

「……そうだったんですね」

「重いものはシーちゃんの担当だからね。距離は偶然だよ」

「さいで……」

「さ、準備は完了したことだし、今日は早く休んで明日に備えましょう」

「へ? 今日出発じゃないんですか?」

「二日も馬車で移動するからね。しっかりと休んでおくべきなんだよ」

「そもそもおぬしは、ドラゴン倒してワシらとの連携確認で、戦闘を繰り返しとる。さすがに休むべきだ。そもそももうすぐ暗くなり出すしな」

 確かにおじさんに助けられてから寝ていない。防具屋に行って、ドラゴン倒して、ギルマスに尋問されて、武器屋で鞘もらって、ギルドで馬鹿にされて、奴隷商に行って、ドシールに捕まって、連携を確認して、準備して、とやたら濃い一日だな。

 考えだしたら急に疲れが出始めたな…。

「そういえばそうでしたね。今日はゆっくり休むことにします」

「じゃあここで解散だな。明日の朝、またここに集合だ」

「わかりました」

 ということで解散する。だがここで大きな問題が発生した。

 ――俺、まだ宿取ってなかった……。

「すみません! このあたりの宿教えてください」

「あら?もしかしてまだとってなかったの?」

「はい……、いろいろあって忘れてました」

「よくそれで今まで生きていけたわね……。まぁ、わかったわ。私たちが泊まっているところに来ると良いわ。少し高めだけど、奴隷買おうとしてたんだから大丈夫よね」

「すみません。お願いします」

 高いところらしいが背に腹は代えられない。お金に余裕はあるわけだしな。

「じゃあ行きましょうか」

 ということで宿に向かう。

「でも、この時間でも部屋は空いてますかね?」

「ん~、微妙ね。この村には複数宿があるけど、人気のあるやどだからもうすべて埋まってしまっているかもしれないわ」

「でも高めの宿なんですよね?」

「この村には冒険者がよく来るからね。冒険者であれば、払えない金額ではないんだ。そうなるとたまにはちょっと高いところに泊まろうと考える人も多いんだよ」

「冒険者ってそんな儲かるんですか?」

「そりゃ命がかかった仕事っすから、実入りがよくなきゃ誰もしねえっすよ」

「なるほど、確かにかなりもらえましたね」

「いやぁ、ドラゴン討伐と一緒にされちゃうと少し困るけどね」

「ドラゴンの討伐は、ほかのクエストよりはるかに高額報酬なのよ。素材も別だし、それも売ればかなりの金額になるの」

「なるほどそうだったんですか」

 よくよく考えてみれば、あんなに強かった二人でもまともにダメージが入らないなんてびっくり生物が他と一緒なはずないか。――ほんと《はねるLv極》様様だな。

「さぁ、着いたぞ」

 そんなこんなで話していたら、目的地に着いたようだ。

 宿、【ゴブリンの宿木】。

 ――この村、ゴブリン好きすぎないか?

「おーい、おばちゃん」

「おや?あんたらかい、カギは預かってないはずだけど」

「いや、一部屋追加したいんだが空いてるか?」

「なんだい、新入りでも捕まえてきたのかい?こんな時間まで宿を決めてないとは、ずいぶんとのんびりとした新米さね」

「ま、そんな感じだ。で、空いてるのか?」

「ちょい待ち、今確認するから……運がよかったね、ちょうど一室だけ空いてるよ。うちでも高いほうの部屋だけど、大丈夫かい?」

「むぅ…ってことらしいが、大丈夫か? 何なら俺の部屋で寝てもいいが」

「えっと、いくらになりますかね?」

「普通の部屋は、7000だがこの部屋は、10000だよ。ドシールの部屋で寝るなら布団くらい貸してあげるけど、どうする?」

「それくらいなら大丈夫です」

「ほう、ずいぶんと羽振りがいいんだね。新米かと思ったが違ったかね?」

「いえ、ちゃんと新米ですよ。運よくドラゴン倒せただけですよ」

 そういいながら、予めギルドで下ろしておいた金で料金を支払う。

「…運よく倒せるよなもんじゃなかったはずだけどねぇ。まぁいいか、ほら部屋のカギだよ。3階の奥にある564号室さ。鍵をなくすんじゃないよ」

「ありがとうございます」

「ずいぶんとあっさり決めたわね。無駄遣いはよくないわよ。ドシールの部屋でよかったんじゃない?」

「そうだぞ、遠慮しなくてもいいのに」

「今日は、いろいろとあって疲れているので、少し高くてもしっかりとしたとこで寝るべきですから」

「なるほど、賢明な判断じゃな。ドシールなんかと一緒だといびきが喧しくてしっかり寝られんだろうしの」

「そんなうるさいか?」

「たしかにうるさいね。キャンプの時なんか、隣で寝てるとすぐ目が覚めてしまうしね」

「そろそろ何とかしてほしいっす。クロウもグラッドも見張り番で避けるようにしているせいで、自分がいつも貧乏くじ引いてるんっすよ!」

「そ、そうか...すまん……」

「ま、その話はまた明日にして部屋に行こうよ。明日早いんだよ?」

「そうね、じゃあ解散にしましょう」

 各々がそれぞれの部屋に行く。俺も言われたように3階の奥に向かう。

 3階は、下の階より少し豪華な雰囲気だった。清潔感も増したような気がする。

 564室を見つけ鍵を使い部屋に入る。

 中もイメージしていた異世界の宿よりいい感じだった。床には絨毯が敷かれ、ベッドもマットレスのある立派なものだった。

「さてと...」

 ドラゴンを倒した後、レベルが上がったことしか確認していなかったステータスを確認する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:城花(たちばな) 沙斗矢(さとし)

種族:人間

年齢:15

Lv33


HP 105/143→217/217

MP41/41→66/66

SP 170/151+20→385/325+60


STR:32→75+10

VIT:21→34

AGL:56+20→124+50

DEX:34→96

MAG:11→25

LUC:0→0


スキル

はねるLv極 脱兎 Lv11 言語変換 Lv- 投擲 Lv6

速度上昇(小) Lv5 体力強化(小) Lv3 筋力強化(小)Lv1


称号

異世界人 召喚のオマケ 勇者(笑) 呪われた者

逃げるが勝ち 強者(ジャイアント)(キラー)し 竜殺(ドラゴンスレイヤー)し 首狩り

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……」

 めっちゃ上がっとる……。

 確かにレベルも倍近くまで上がったけどここまで上がるのか?AGLについては、素で100超えてるし、DEXについては三倍近くにまで上がってる。

――ここまで上がってて全然上がらないVITについては何なんだ? 確かにダメージ受けることは少ないけどさ……。

 というか、スキルLv最大10じゃなかったのか、《はねるLv極》がとんでもない効果なわけだ。これだと、100まであるかもしれないしな。

 称号については竜殺しはわかりやすいな。首狩りは刎ね過ぎたのが原因だろう。

 しかし、ここまでステータス増えていいのか? このままだとそのうち、食器持っただけで砕きそうだな。

 …………

「うん、考えても仕方ないか」

 明日も早いしな! これは決して現実逃避ではない。

 俺はそのままベッドに倒れ込み寝た。



「さぁ、行くか!」

 そして、夜が明け出発となった。

この旅では、マリルダさんとメルリリーさんが借りてきた馬車を使うことになっている。

ギルドでは、長距離移動のための馬車の貸し出しを行っており、格安で借りられるため気軽に使えるようになっている。

馬車は、一定時間ごとに御者を交代しながらのんびり行くそうだが、俺には御者などできるはずもないので、道中ずっと後方待機だ。

 魔物は、街道であればほとんど出ないらしい。出てきても縄張りを追い出された雑魚だそうだ。まれに盗賊も出るらしいがそのほとんどが冒険者を続けられなくなった崩れたちなので脅威にはならないそうだ。

 何が言いたいかというと――暇なのだ。

体を動かすことも狭い馬車の中ではできず、本などの暇つぶし道具もない。さらには――

「く、痛い……」

 振動を抑えるスプリングなどの機構は組み込まれておらず、またタイヤも木製なせいで、振動がすさまじい。座っているだけで体が痛くなってしまう。

 これが二日間続くのだ。討伐の前に一日開ける理由がわかった気がした。

「はぁ~…」

 ……予想よりきつい旅になりそうだな。

 


また多く書けた―――けど雑になって来たな……

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