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錬金術師(アルケミスト)の世界革命  作者: 悠々自適
プロローグ いざ、異世界に
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錬金術師、出かける

剣太視点に戻ります

知りたかった情報が見つからないことがわかった翌日。

僕は能力で亜空間に作り出した作業場、通称「工房」にいた。


工房といっても、知識しかない僕が作っているため、よくファンタジー作品にある鍛冶場みたいな内装にしてある。

出入口の扉は召喚魔術を応用して、某猫型ロボットのピンクのドアのように「どこからでもドア」として作ってみたら出来た。

僕が入室許可した人しか入れず、かつ認識されないように契約魔法と認識阻害魔術を使って安全性は抜群だと思う。

火の粉が飛び散っても大丈夫なように、地面は土魔法で生み出された湿った黒土から作られている。

炉もファンタジーな見た目だが、金属を固くする焼き入れには温度調整が必要なので、調節可能にしてある。この辺りは火魔法の力だ。

あと水も必要となるので、水魔法で作ったものを瓶にいれている。

召喚魔術を応用して、水の源泉や水脈を接続する方法もあるけど、そこまでしなくていいかな?と思って作ってない。

他にも薬などを調合できる場所も作ってみた。

ただ、金属は土さえあれば役職の力で作れるが、薬草などは採取あるいは栽培しないと手に入れられないので、ほとんどそこは手付かずだ。

ちなみに、何もない空間に部屋があるようなものなので、中の時間と外の時間に差は生じていない。


と、まぁ、サラッと説明してみたけど、かなりこれはすごいことのようで、知識によると、この魔法・魔術がある世界には稀少ながら無限収納の性能を持った鞄はオーパーツとしてあるらしいが、亜空間を作り、そこに出たり入ったりできる魔法・魔術はないらしい。

改めて、自分の能力のチートさを教えられた。



さて、何故僕がこの工房にいるのかというと単純なことだ。


「とりあえず武器は片手剣でいいかな」


調べものが終わり、国から見放されているも同然ゆえに自由が効くため、こっそりダンジョン「奈落」に行く………途中にある森で薬草などを採取してくる予定だ。

知識があっても戦闘経験はないから、ダンジョンに行ったら死ぬのは目に見えているし、薬草などを採取して、工房で栽培できるようにしておきたいからね。

とはいえ、野生の獣はいるから、護身用に、一番最初に作った片手剣(破損無効・斬撃貫通能力持ち)を装備するに越したことはない。

まぁ、一応、作った武器とかは全部収納してあるから、いざというときは、いつでも取り出し可能ではあるけれど。


「じゃ、行ってみようか」


――――――――――――


「えっと、これが体力回復に煎じるやつ……こっちは一般的な毒に対して有効な解毒草………あー、この実は体力回復のに混ぜると効力を増させるやつかな?」


すんなりと王城の裏口から出れ、「奈落」に近い森にやってこれた。


そして、ここ、思ったよりも物が豊富だ。

RPGの世界にあるような負傷回復の薬草だけでなく、毒消しの薬草、効能をより高める果実や適切な処理をすれば胃腸薬となる毒キノコなど数多くあった。


「それに意外と野性動物も豊富なんだよね」


最初は命を奪うことに抵抗が湧くと思っていた。

しかし、高町なずなさんの話を聞いていたおかげなのか少しずつそういう感覚を無くして、いや、変化させていたみたいで、襲ってきたやつを撃退し、その肉や毛皮を得ることができた。


「イナーヴァラビィトだっけ?兎みたいな見た目に反して肉食で危険ではあるけど、毛皮は頑丈だから加工に向いてるし、ある程度狩って、皮の鎧でも作ってみようかな?」


そんなことを考えながら、採取と狩りをしていると、ふと人の気配を感じた。

一応、気に止められないとはいえ、無断で外出している身としては見つかりたくなかったので、慌てて近くの草藪に隠れた。



隠れて少ししてから、細長い棒を肩にかけながら歩くローブ姿の男性がやってきた。

担いでいるのは槍か?魔法使いが使う杖にも見える。


「おっかしいなぁ……『絶望の谷』に行く道中のここから、あっちの世界の気配を感じたから来てみたが、誰もいないや」


!?

思わず声が出かけた。相手の発言からすれば僕を察知したということになる。

しかも『あっちの世界』と言っているということは、地球のことを知っているということだ。

あまりの出来事に警戒心を高めて、よく観察してみれば、ローブを着ていると思っていたが、ローブというよりはパーカーのように見える。

しかし、この世界の服飾は元の世界の中世レベルだ(ただし下着は除く)。

つまり、元の世界の服飾知識があるという可能性がある。


隠れている場所からの関係上、横からしか見えないため、はっきりと顔はわからないが、目付きは鋭く、背は高め。爽やかさはあるが、どこか不気味さを感じさせる。

男は顎に手を当てながら、少し残念そうに、


「ま、いないなら仕方がないや。早いとこ絶望の谷に行って、今回の指導者君達が役に立ちそうか試さないと」


と言った瞬間、その男は煙のように消えていった。


……『絶望の谷』っていうのがどこかわからなかったが、指導者君達というところから考えて、織斑一誠君がいるであろう『奈落』のことだろう。

でも、役に立ちそうってどういうことだ?

何を企んでいるんだ?


…………ちょっと待って。

あの男の人、『指導者君「達」』って言っていたよね?

つまり織斑一誠君だけじゃなく、他の人達、高町なずなさんも狙われているってことか!?

何か嫌な予感がする。

好奇心は猫を殺すと言うがこの嫌な予感を放置することはできない。



……行こう、『奈落』へ。


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