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絆の証明

担任「お前ら夏休みだからって気抜くなよー」

僕達は体育祭も終え明日から夏休みに入る

担任「では、話は以上だ」

担任「日直」

日直「起立」

日直「きょうつけ」

日直「ありがとうございました!」

クラス「ありがとうございました!」

クラスの人が続々と教室から出ていき

僕達の夏休みは幕を開けるのだった


.....しかし僕達はまだ帰宅できない

理由は単純、生徒会室に行かないとだからだ

しかし終業式にまで仕事があるとかいうブラックな生徒会ではないためもちろん仕事ではない

ではなぜか?

ひよりさんが昨日の夜に生徒会のグループラインで明日の放課後話したい事があるから生徒会室にきて欲しいと召集をかけたからだ

そのため僕とネルは生徒会室に向かい

零「なんで、ラインで話せばいいものをわざわざ生徒会室に集めるんだろうな」

ネル「さぁ?」

ネル「でもまぁ....」

ネル「本人に聞いたらわかるでしょっ!」

そう言ってネルは生徒会室のドアを開けた

生徒会室に差し込む光は少し眩しく目を細めた

だんだんと光にも慣れてき生徒会室を見渡すと...

零「あれ?肝心のひよりさんは?」

そこにはひよりさん以外生徒会メンバー全員がいたが肝心のひよりさんが見当たらなかった

ルル「あぁ、まだ来ていないらしくてな」

ルル「呼んでいる立場なんだから遅刻するなんていい度胸だよな」

零「ハハッ」

僕はそんな他愛のない会話をしていると...

ん?なんだあれ?

視界の端にちらっと封筒のようなものが見え近づいた

その封筒はひよりさんの席に置かれていた

封筒には文字が書かれていて...

零「私が来るまで開けないでね♡」

零「って....」

零「なんですか?これ?」

ルル「私にも分からん」

ルル「私が一番最初に生徒会室に入ったんだが、その時にはすでに置かれていた」

零「こんなもの置いている暇あるなら早く来て欲しいですけどね...」

ルル「じゃ、開けてみるか?」

零「え」

零「それはまずいんじゃ?」

ルル「遅れてくる方が悪くないか?」

零「それはそうですけど....」

ルル「ひよりがいつ来るか分からんし今日話したい事ってのは絶対その封筒の中に入ってるものが関係してるだろ?」

ルル「本人がこないなら開けてもいいだろ」

そしてルルさんがこちらに一歩一歩と歩を進めてき....

その瞬間

プルルルル!!!!プルルルル!!!!

けたたましく電話の音が生徒会室に鳴り響いた

ルル「!?」

ルルさんはポケット付近を抑え

ルル「.....すまない私だ」

そう言ってルルさんはスマホをポケットから取り出し、電話をかけてきた相手の名前を確認した

するとルルさんは少し顔を歪め...

ルル「.......」

ルル「.....噂をすればだ」

そう言ってルルさんがみんなが見えるように掲げたスマホには<ひより>と書かれていた

ルルさんは応答ボタンを押し、みんなに聞こえるようにスピーカーモードにしてくれた

ルル「....もしもし?」

数秒遅れて...

ひより「あ!もっしー?ヒロル聞こえる???」

ルル「あぁ、聞こえているが...」

ルル「何してるんだ?お前以外全員集合してるぞ?」

ひより「あ!もう全員生徒会室にいる?」

ルル「ああ」

ひより「それなら良かった!」

ルル「?何がだ?」

しかしその問いに答えは返ってこず

ルル「と、とにかくお前が話したい事があるって言ったから集まったんだ、早く来い」

ひより「あぁ、それならもう大丈夫」

ひより「通話越しに話すから!」

ルル「?それならラインでも良かったじゃないか、なんでわざわざ生徒会室に?」

ひより「まぁまぁいいから聞いてよ」

その言葉を聞きルルさんは黙り

ひよりさんはそれを確認して話し始めた

ひより「私の言いたい事はただ一つ!」

ひより「みんなで夏休み中7月30日に開催される夏祭りに行こう!!!」

.......

そんな唐突な提案に生徒会メンバーがぽかーんとし

ルル「......」

ルル「そんなラインでいい事がわざわざ時間を奪ってまで言いたい事だったのか?」

ルル「くだらん」

そう言ってルルさんは歩き出した

みんな心の中ではルルさんと同じ事を思っていたのか、全員ドアに向かって歩き出した

その瞬間、微かにスマホ越しから不敵な笑い声が聞こえた

シキ「!!!!!!!」

シキ「まさかっ」

その途端シキさんが急に走り出した

そして扉に手をかけると....

ガチャリッ

そんな音が聞こえた

鍵をしめらたのだ

シキ「クソッ!やられた!」

シキ「トラップに気づけなかった時点で俺達の負けだ...」

ネル「え?何どゆこと?」

零「ネル安心しろ僕も分からん」

ユノ「僕もさっぱりです」

ルル「......」

ルル「なるほどなぁ」

ひより「3年生お二人は分かったみたいだね!」

スマホ越しからそんな声が聞こえてきた

ひより「じゃあ二年生達にも分かるよう答え合わせしてあげるよ」

ひより「その私が来るまで開けないでね♡って封筒開けていいよ!」

そう言われたため僕は遠慮なく封筒を開けると

そこには.....

零「....なにこれ?」

その封筒には2枚の紙が5セット入っており

零「夏祭り同意書と生徒会の退会届?」

そう書かれていた

ひより「そう!つまり!」

ひより「別に夏祭り来たくないなら来なくていいよ?」

ひより「ただ、生徒会の絆を大切にできないなら私その退会届先生に出すから生徒会やめてね?エヘッ!」

ひより「って事」

ひより「じゃあ、書き終わったら全員個人ラインで私に書類撮って送ってね」

ひより「誤魔化し効かないようにちゃんと文字も見えるように送ってね」

ひより「じゃあ、みんな頑張ってねー」

そして通話が切られるかと思いきや

ひより「あ!そうそう!みんなに言い忘れてた事があった」

ひより「これ、全員送ってくれるまで生徒会室から誰もださないから」

ひより「そこんとこよろしくー」

ピロリンッ

それだけ言い残しひよりさんは通話を切った


.......

重々しい空気が生徒会室を包み込んだ

しかしこのままじゃダメだと思ったのか

ルル「.....してやられたな」

生徒会長が会話を切り出した

そんな言葉に答える一人の声が

シキ「どうするつもりだ?生徒会長?」

シキ「さっきも言ったが、この罠に気づけなかった時点で俺達の負けだ」

シキ「残された選択は夏祭りに行くか生徒会をやめるか」

シキ「と、言いたい所だがな....」

そう前置きを置いてから言葉を続けた

シキ「この監禁には抜け穴がある」

シキ「それは俺達がスマホを持ってるって事だ」

シキ「俺達が今から学校に電話をかけて状況を伝えて、スペアキーで生徒会室を開けてもらう」

シキ「そしたら俺達は晴れて自由の身だ」

その案は確かに素晴らしいと思った

しかしその案には決定的な欠点があり

零「で、でも!それじゃひよりさんが!」

シキ「あぁ、監禁は立派な犯罪だ」

シキ「おそらくだが、これがバレたら逆にあいつが生徒会を退会させられるだろうな」

零「っっ!!」

シキ「だが、それは何もしないでここにいても言える事だ」

シキ「帰りが遅いのを心配した誰かの親が学校に連絡してバレるのがオチだ」

シキ「もう分かるだろ?」

シキ「あいつは自分が生徒会をやめさせられるかもしれない、これからの学校生活後ろ指さされなが生活する事になるかもしれない」

シキ「それでも今回の監禁をやった」

シキ「全ては俺達と夏祭りに行きたいがために...」

零「......」

シキ「お前達も分かってると思うが、あの大会届は脅しだ」

シキ「ひよりが本気でそんな事するわけない」

シキ「だからまぁ、一応書くだけ書いて当日はドタキャンという手もあるが....」

シキ「ここまで長々と語ったが」

シキ「結局決めるのはお前達だ」

シキ「夏祭りに行くも」

シキ「ひよりに生徒会をやめさせるも」

シキ「書くだけ書いて当日ドタキャンするも」

シキ「お前達の勝手だ」

シキ「決めろ」


.......

そんな事を言われても僕達は決めかねていた

どうするのが正解なのか分からなかった

しかしそんな静寂を打ち破るように

少女が声を上げた

ネル「....私は....」

ネル「私は...皆さんと一緒に...夏祭り..行きたいです」

ネル「ひよりさんを助けたいからとか....早く出たいからとかじゃなく....」

ネル「私はこのメンバーで...生徒会のみんなとの学校外の思い出が欲しいです....」

零「ネル......」

シキ「.......」

シキ「だ、そうだが?」

シキ「他の奴らはどうなんだ?」

ルル「....妹が行きたいって言ってるんだ、姉の私が断れるわけないだろ」

ユノ「僕はみなさんが行くならどこへでもっ!」

シキは少し笑みを浮かべ

僕に向き直り聞いてきた

シキ「神谷は?行くのか?行かないのか?」

零「......」

零「.....行かない理由も....別にないですしね」

シキ「....決まりだな」

シキ「じゃあお前達書類書いてひよりのラインに送れ!!」

そして僕達はペンを持ち、書類を書いていくのだった



ひより「ハハッ」

生徒会室の扉の前で座り込んで会話を盗み聞きしてた私は思わず笑ってしまった

ひより「本当に...」

ひより「君達は人を信用しすぎだよ笑」

ひより「私が一人で動いてるとでも思った?」

ひより「一人で動いてるならこんなに話まとまらないよ」

ひより「いるじゃん....」

ひより「いつもは何事にも無頓着な奴なのに今日はなぜか率先して話を進めてた奴がさ....」

ひより「まぁ、気づかないならそれでいいけどね...」

ひより「ハハッ本当に君がいなかったら成功してなかったよ」

ひより「現実見せられたな笑」

そう言って私は立ち上がった

ひより「さてと....」

ひより「生徒会で思い出作るとしますか!」

ひより「最後になるかもしれないしね....」

そう呟き私は生徒会室の扉の鍵を開けるのだった


第8話 終了


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