そこにあるはずのないロッカー
零「じゃ、次どこ行く?」
ネル「どうしよっか」
ネルは大事そうにうさぎのぬいぐるみを抱き抱えていた
零「昼時だしご飯でも食べるか??」
ネル「んーーさっきオムライス食べたしお腹減ってないんだよね」
零「んーー僕もだ」
零「あっじゃあさ!」
零「体育館でも行く?昼時だし!」
ネル「あー有志ステージ?」
零「そうそう!」
ネル「そうしよっか」
零「行こ行こ!」
僕達が体育館に向かうと
一「ではこれより生徒会企画有志ステージを行います!!」
観客「いえーーい!!」
一「1組目はこの方々です!」
零「お、ちょうど始まるところみたいだぞ」
ネル「私達も中入ろっか」
そうして僕達もステージに向かい
1組目「私達はmagicを歌いまーす!」
観客「いえーーい!!」
1組目「ジャンプ!」
1組目「世界をどうか!」
1組目「私をどうか!」
1組目「いけるかぁ!」
零「hey!」
1組目「白昼夢スターライト!」
零「いいよ!もっともっといいようにいいよもっと自由でいいよ!」
1組目「もっと!」
零「いいよ!もっと思ってる以上にいっそ楽しもう」
1組目「1、2、3、SAY!」
零「waoh.onh!」
1組目「いいよ、もっともっと良いように、いっそ楽しもうmagicで日々を!」
零「ふぉーー!!!」
一「1組目の皆さんありがとうございました!」
一「二組目の方々は———」
一は何もしてこない、か....
そう、有志ステージを見たいなんてものは建前でしかない
本当は一が何か変な事を言い出さないかの監視、だったが....
この様子なら心配なさそうだな.....
2組目「私を愛せるのは私だけ!」
2組目「生まれ変わるなら?」
2組目「また私だね」
2組目「えーい!!」
零「バイバイ無頓着な愛の日々ファンファーレ!」
零「喜劇的な続きから」
零「ベイベー大人になんかなるもんじゃないけどケセラセラ」
2組目「バババババーイバイ空っぽ器にヒビ」
2組目「ファンファーレ明日も続きから!」
2組目「ベイベー大人になんかなるもんじゃないけどケセラセラ...」
2組目「なるようになるのさケセラセラ!」
2組目「ふぉう!」
3組目「生ぬるいジュースで?」
零「乾杯!」
3組目「くだらない話に?」
零「万歳」
3組目「だって世界は昨今」
零「クラークラ!」
3組目「シーンパシー壊れてしまった?」
3組目「やるせない日々だからこそ笑おう!」
零「わっはっは!!」
4組目「せーの!」
零「君を知りたーい!まるでそれは!」
4組目「探検のようなー」
零「誰も知り得ない!優しい孤独ーに」
4組目「そっと触れるようなー」
零「君を知りたい!まるでそれは!」
4組目「オーロラのようなー」
零「いまだ知り得ない素晴らしい絶景!!」
4組目「にやっと辿り着いたようなぁ」
零「はぁ、めちゃくちゃ楽しかったな!!」
生徒会企画が終わり体育館からも人が少なくなってきていた
ちなみにマジで楽しかった
個人的にさ7組目のNo.7が1番楽しかった
ネル「........」
ネル「.....なんで全部歌えるわけ?」
零「え?まあまあまあ」
ネル「私あんな曲聞いた事ないんだけど....」
ネル「本当にこの世界の曲?別世界の曲じゃない?」
零「え?まあまあまあ」
ネル「じゃあグループ名は?ボーカルは?キーボードは?ギターは?」
零「え?まあまあまあまあ」
ネル「.......」
零「まぁいいじゃん、楽しかったんだから!」
ネル「まぁ、そうだけどさ....」
零「ほら、終わった事は振り返ったりしない!」
零「まだまだ時間はあるんだから、文化祭楽しも?」
ネル「うん...」
ネルは腑に落ちてなさそうだったが、まぁよしとしよう
そうして僕達は様々な場所を回った
スイーツを食べたり、脱出ゲーム、アートなど様々な事をして楽しんだ
零「いやー楽しかったなー」
僕達は様々な所を回り、廊下の窓からはすでにオレンジ色の夕焼けが見えた
ネル「ね、本当楽しかった」
零「どうする?回れるとしたらあと一個ぐらいだけど?」
ネル「んー特に行きたい所はないけど....」
僕達二人で悩んでいると...
???「ヘイヘーイそこのお兄さんお姉さん?ちょっとうちのお化け屋敷で遊んでかなーい?」
声がした方向に視線を向けると...
零「八神!」
受付役の八神が声をかけてきた
八神「よっ!」
八神「楽しかったか?」
零「あぁ、おかげ様でな」
八神「そりゃ良かった」
零「そっちは順調なのか?」
八神「あぁ、みんな頑張ってくれてな」
八神「なんとか1日目終えれそうだよ」
八神「最後にあいつらの頑張ってる所見ていってやってくれないか?」
零「......あぁ」
零「ネル、ラスト回る所ここでいいか?」
ネル「もっちろん!」
零「じゃ、2名よろしく」
八神「ありがとな」
八神「じゃ、一人300円計600円くださーい!」
零「....あんなに感動的だったのにしっかり金は取るんだな...」
八神「当たり前のことを言うな、こっちだって商売なんだぞ??」
八神「ほら、時間来る前に早くいってこいよ」
零「あぁ、そうするよ」
八神「では!素敵な旅に、いっててらっしゃーい」
八神にそんな言葉をかけられ僕達は中に入った
中に入ると前と同じ、いやちゃんとお化け役がいるからか前よりも少し怖く寒気がした
横を見てみるとネルが不安そうな顔をしていたので...
零「前みたく手繋がなくていいのか?笑」
僕はムードを変えるためにも小馬鹿にしてからかった
ネル「バカにしないで!!」
ネル「一回入ってるんだしもう怖くともなんともない!!!」
零「そうか?」
ネルはそう意気込んだものの.....
幽霊「ばぁ!!!」
ネル「ギャァァァァァ!!!!」
ネルは幽霊が出てきたら手を繋ぐどころか腕にしがみついてきた
零「ちょっ、おい!」
ネル「だって!だってぇぇぇ!」
零「はぁ....」
流石にこんなに怖がっている少女を引き剥がすのも気が引けたため
僕はそのまま進む事にした
しかし.....
2体目...
幽霊「うおおぉ!!」
ネル「イヤァァァ!!」
3体目
幽霊「バァッ!」
ネル「きゃああああ!!!」
ネルはずっと叫んでいた
零「.....」
零「大丈夫か?」
涙目になりながら歩くネルに声をかけた
ネル「うん....大丈夫...」
零「ほら、もう出口見えたぞ」
零「ラスト頑張って歩け」
僕達は出口まで歩を進め、ドアを開けようとした
その時....
幽霊「.......」
零「!!!!!」
出口のすぐ側にあったロッカーから幽霊が声も出さず飛び出してきた
最後だから力を入れていたのか、幽霊が妙にリアルだった
顔が見えないぐらいのボサボサの髪、血しぶきがついている白い服
あまりのリアルさに僕ですら動揺を隠せなかった
僕ですら驚いたんだ
ならば———
ネル「!!!!!」
ネル「もっ、もうやだぁ!!」
ネルはそう言って扉から外に逃げ出してしまった
零「あっちょっ!ネル!」
零「........」
零「お疲れ様....」
僕は幽霊役の誰かにそう声をかけて、僕もネルの後を追った
外に出ると八神とネルが二人話していたため僕もそちらに向かった
八神「おっ、どうだったよ?」
零「まぁ、中々のクオリティだったよ」
八神「そっかー」
八神「ネルは怖かったみたいだけど零はあんまりだったかー」
零「あ!でも最後のロッカーの奴は結構怖かったぞ?」
八神「.......」
八神は顎に手を置きしばし黙って...
八神「ロッカー?なんだそれ?」
零「あの出口のすぐ横にあったロッカーから飛び出しきた女の霊だよ」
八神「.......」
八神は引き攣った顔をして...
八神「...なぁ零、よく聞け...」
零「?」
八神「俺は出口に幽霊なんて配置してない....」
僕はネルと顔を見合わせ...
零「またまたぁ!」
零「そう言って怖がわせようとしてるな??」
僕はそう言ったが...
八神「.....」
八神の表情が変わる事はなく
八神「じゃあ逆に聞くが...」
八神「お前は普段の学校生活、もっと言えば昨日のリハーサル時点であそこにロッカーがあるのを見た事があるか?」
零「.....ない」
八神「昨日確認した時点ではロッカーはあそこにはなかった」
八神「短時間で誰にもバレないように俺がロッカーを出口付近まで運ぶ?」
八神「そんな芸当....」
八神「不可能だろ...」
零「え....」
零「じゃあまさか....」
ネル「あれは.....」
零・ネル「ギャァァァァァ!!!!!!」
僕達二人の叫び声が、学校中に轟くのだった
第二十三話 終了




