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花火の音に消えた言葉

こんな事....

言える訳ないじゃんかぁぁぁぁ

ひより「ま、まぁ!なんでもいいじゃん!」

ひより「とりあえず疲れたしあそこのベンチにでも座って休もうよ!」


零「......」

誤魔化されたな

零「はぁ」

零「まぁ、疲れたのは事実ですしね」

零「そうしますか」

これ以上追求しても無駄だと感じたため

大人しく従う事にした


そうして5人で休み兼シキさんを待っていると...

DQN1「うっは!お姉さん達可愛いね!」

DQN2「ねぇ、ちょっと俺達と遊んで行かない?」

ルル「そういうの間に合ってるんで」

すぐにナンパだと気づいたルルさんが僕達を守るように前に出て....

遅れて僕とひよりさんも前に出た

しかし手慣れているのか

二人は二手に分かれ挟み撃ちするような形に散らばった

DQN1「いいじゃん!そんな芋臭い男より俺達と遊んだ方が絶対楽しいって!」

ひより「すみません、他当たってもらっていいですか?」

零「いい加減にしないと警察呼びますよ?」

DQN1「いーや大袈裟すぎーー」

DQN1「第一、お前に用なんかねんだわ!とっとと失せな」

零「......」

零「今日は生徒会メンバーで思い出作りに来てるんですよ」

零「あなた達が付け入る隙なんて少しもありません」

零「帰ってください」

DQN1「そんな怒んなって」

DQN1「ほーら!ちょっとだけだからねー」

そう言ってDQNはネルの手首を掴んで....

零「っ!!!」

その瞬間僕の中で何かが切り替わるような感覚があった

そして次の瞬間

DQN1「がはっ!!」

気づけば僕の拳はそいつの腹部にめり込み

そのDQNは後方に吹っ飛んだ

零「....ネルに触ってんじゃねーよ」


それを見たもう一人のDQNは...

DQN2「な、なんだよ!!お前!!!」

零「......」

DQN2「いいよ...やってやんよ!!」

DQN2「おらぁ!!」

そう言ってそいつは突っ込んできたが

その拳が当たる事はなかった

なぜならば....

???「俺が少し目を離したらこれだもんな....」

ひより「....シキ!!!」

シキさんがその男を蹴り飛ばしていた

シキさんは全員を庇うように腕を広げて....

シキ「.....悪かったな神谷」

シキ「もう大丈夫だ...」

シキ「大丈夫だから、お前は下がってろ」

零「......」

バタッ

僕はその言葉を聞き

かろうじてあった意識がプツンッと切れ

僕の意識は深い深い闇に堕ちていくのだった....


シキ「.....」

シキ「....さーて」

シキ「お前ら?」

シキ「俺のグループに手出したって事がどういう事かわかってやってたんだろうな??」

DQN1「ひっ!」

DQN2「やっ!やめっ!」

俺は即座に男達の懐に入り、腹部な強烈な一撃を叩き込み男達を沈静化させた


........また止められなかった...

僕の意識は深い深い闇に堕ちていた

また一時の感情に呑まれて...

あぁ...ダメだ....

あの時と同じだ....

そんな時

???「...い!...i!!!」

そんな声が聞こえてきた

???「い!れい!」

うるさいなぁ

???「零!零!」

あぁもう!うるさいって!

その言葉で僕はだんだんと意識を取り戻し...


ネル「零!?起きた!?」

僕が起きると目の前には心配そうにこちらを見つめてくるネルの姿があった

しかし記憶が曖昧で状況がよく分かっていなかった

零「あ....れ...?」

零「今どうなってんの?DQN達は?」

シキ「俺がボコボコにした」

零「あれ?シキさん?なんでここに....」

DQN達がネルの手首に触った瞬間僕の意識は遠のいたため誰かが来たため任せた記憶はあったが...

あれがシキさんだったのか....

シキ「店が大赤字だからもうやめてくれ!って出禁食らったからな」

シキ「しょうがなくやめてこっち来た」

零「ハハッシキさんってほんと———」

零「ちょちょ!ネル!?急にどうしたの!?」

ネル「良かったぁ...本当によかったぁ...」

あろう事かネルは急に僕に抱きついてきた

ネル「もう!心配したんだからっ!」

零「...ネル...」

ネル「もうどこにも行かないでよ!!!」

零「.......」

零「あぁ、悪かったよ」

僕は泣きそうなネルを見て思わず頭を撫でた

ルル「.......」

ひより「.......」


話もひと段落つき....

シキ「さて」

シキ「じゃあ俺こいつら運営の事務所送りにしてくるわ」

シキ「わりーけどこの後の花火一緒に見れなさそうだわ」

零「....ここに放置..ってのはダメなんですかね?」

シキ「こいつらこのままにしてたら普通に救急車呼ばれるだろ」

シキ「意識戻ったらこいつらある事ない事言って俺達の事悪者にしてきそうだしな」

シキ「それでもし警察沙汰になんてなったらたまったもんじゃねーよ」

零「....なんかすいません....」

シキさんが相手を殴らないといけない理由を作ったのは僕なので罪悪感を感じていた

シキ「なんでお前が謝んだよ」

シキ「せっかくの夏祭りをあいつらに壊されそうだったから俺がキレて殴っただけだ」

シキ「別にお前のせいとかじゃねーから謝んなよ」

零「シキさん.....」

シキ「じゃ、俺そろそろ行ってくるわ」

そう言ってシキさんはDQN達の所に行き

体を持ち上げ運ぼうとした時.....

シキ「ユノお前は別にいいんだぞ?」

ユノもDQN達の所にいき体を持ち上げた

シキ「俺一人でやるからお前は花火でも見てろよ」

ユノ「シキさん一人で二人を運ぶなんて無理じゃないですか??」

ユノ「僕も手伝いますよ」

シキ「.....いいのか?」

ユノ「はい!一緒に花火見ましょっか!」

シキ「フッ、そうするか」

シキ「じゃ、俺達行くから後はお前達だけで楽しめよ」

そう言ってシキさんは事務所に向け歩を進めたが....

シキ「あっ」

そう言葉を溢し振り返ってきた

シキ「忘れてた」

シキ「神谷に渡すもんがあるんだった」

零「.....僕にですか?」

シキ「あぁ、ちょっと付いてこい」


そう言われたためみんながいる所から少し離れて二人だけで話す事になった

シキ「ほらこれやる」

シキさんはカバンをまさぐり、出てきた物を僕に渡してきた

零「え、これって....」

シキ「あぁあいつが欲しがっていた物だ」

それはネルが欲しがっていた射的の景品のクマのぬいぐるみだった

零「で、でもどうして取ったんですか?」

零「シキさん絶対こういうの好きじゃないじゃないですか」

シキ「たまたま目に入ったから取っただけだ」

シキ「あ、後....」

シキ「それはお前にやったんだからお前のもんだ」

シキ「俺が取ったって事は忘れろ」

シキ「お前が周りの目を盗んで実はぬいぐるみを取ってた」

シキ「わかったな?」

零「わかりました.....」

正直何がなんだかわかっていなかった

なぜシキさんはこんな事を言ってくるのか

しかし....

その言葉の意味を次の言葉で理解した

シキ「それはもうお前のなんだから捨てるも人にあげるも好きにしろ」

零「!!!!!」

シキ「じゃ、俺行ってくるわ」

それだけ言ってシキさんは去っていった

零「シキさん....」

僕はそのぬいぐるみを仕舞い、みんなの所に戻るのだった


ネル「......」

私はシキさんに連れて行かれた零をじっと見ていた

私はチャラ男に手首を掴まれた時正直心底怖かった

だから、零が助けに入ってくれた時、本当にヒーローみたいでかっこよかったし好きという気持ちが募っていくのを感じた

でも.....

それと同時に怖いという感情があった

零のようで零じゃないそんな感覚があった

ネル「....」

でも、零が私のために助けてくれた

その事実だけて胸は幸福感でいっぱいで....

ネル「フフッ」

私やっぱりなんか今日変だな笑


零「ただいまです」

ひより「おかえり、なんの話だったの?」

零「ただの世間話ですよ」

ひより「ふーん」

ひより「じゃ、この後どうする?」

もちろんそんなわけないとわかっていてもひよりさん追求する事なく話題を変えてくれた

ルル「まぁ、まだ回ってない屋台適当に回って」

ルル「花火の時間が迫ってきたら花火が見れる場所まで移動するか」

ひより「そーしよっか」


そうして僕達はたこ焼きや綿飴、金魚すくいからくじ引きなど様々な所を回った

ひより「いやー楽しかったね!」

ルル「そうだな」

ひより「それにしても笑...」

ひよりさんなニヤッとこちらを見てきて...

ひより「神谷君運無さすぎ笑」

零「うぐっ」

ひより「金魚すくいでは全金魚から逃げられて金魚1匹も取れず?」

ひより「くじ引きは5回引いて全部参加賞って笑」

零「僕はどうせ運なんか持ち合わせてないですよーっだ!」

ひより「そんな拗ねないでよ笑」

そんな会話を横目にルルさんはスマホで時間を確認し...

ルル「さて、もう少しで花火も上がるし場所移動するか」

そう話を切り出した

ひより「そうだね」

ひより「私花火よく見える絶景スポット知ってるんだ!!!」

ルル「.....大丈夫か?」

ひより「何その疑いの目!?」

ひより「大丈夫だよ!」

ひより「少し森歩かないとダメだけどね」

ひより「その分人もいないしめっちゃきれいに見えるんだ!」

零「....じゃあひよりさん信じて向かいますか」


そうして僕達は森の中に入り

ルル「ひより?本当にこっちであってるのか?」

ひより「あってるはず....」

零「本当に大丈夫か?.....」

ネル「キャッ!!」

ネルはバランスを崩して...

零「ネル!?大丈夫か!?」

ネル「う、うん...大丈夫、転びそうになっただけ」

零「.....」

零「捕まってろ」

そう言って僕はネルに右手を差し出した

ネル「.....え?」

零「ほら、浴衣動きずらいだろ、捕まっとけ」

ネル「.....」

ネルは少し躊躇した後....

僕の手を掴んだ

ひより「ヒューヒュー!!お熱いねー!!」

零「....からかわないでくださいよ」

そんな軽口を叩きながら森を進むと...

ひより「あ!ほら!見えてきた!すぐそこだよ!」

ずっと暗くスマホのライトと月明かりだけを頼りに歩いていたが...

ひよりさんの言うそこ前方に木がなく街も良く見え街灯で照らされている山の端のような所だった

ネル「うわぁ」

ルル「すごいな見晴らしがいい」

ひより「ふふーん!でしょ!」

ひよりさんの目に狂いはなくそこは花火が上がるまでもない程の絶景スポットだった


そうして僕達は花火が上がるまで待ち

花火が上がるまで5分という所で...

ひより「あ!私かき氷食べてない!!!!」

ひよりさんがそんな事を言い出した

零「....どうしたんですか?急に....」

ひより「私かき氷食べないと祭り終われない体なんだ」

零「なんですか、その体....」

ひより「花火上がるまで後何分!?」

零「後5分程度ですね」

ひより「私ちょっと爆速で買ってくる!!」

零「え!?今からですか!?」

ひより「うん!」

ひより「花火までには戻ってくるから!!!」

そいしてひよりさんが走り出そうとしたその時...

ルル「待て」

ルルさんがひよりさんの腕を掴んだ

ルル「こんな暗い森をお前一人で行かせるわけないだろ」

ルル「私も行く」

ひより「ヒロル...」

零「そっ!それなら全員で!」

僕はそう提案したが...

ルル「そうしたらここにきた意味がなくなるだろ」

ルル「それともなんだ?また下山してネルを怪我させるか?」

零「.....」

それを言われてしまったら僕は否定する術を持ち合わせていなかった

ルル「大丈夫だ、すぐに戻ってくる」

そう言って二人は下山していった


零「......」

ネル「.....」

気まずい....

あれ?僕らってこんな気まずい関係だったか???

僕はなんとか話題を作り出さなければ!と思い

考えて...

ある一つの話題に行き着いた

零「あ!ネル!ネルに渡したい物があるんだ!」

ネル「?」

僕はそう言ってカバンに手を伸ばし

零「はい、これ!」

ぬいぐるみを渡した

ネル「!これって.....」

零「あぁ、ネルが欲しがっていたクマのぬいぐるみだ」

ネル「取ってきてくれたの?」

零「.......」

僕が思い出したのはシキさんのあの言葉

シキ「お前が周りの目を盗んで実はぬいぐるみを取っていた」

シキ「分かったな?」

ハハッシキさんすいません....

あの約束守れそうにないです

零「お前は僕がそんなにシゴデキだと思うか?」

零「シキさんが取った物だよ」

また気まずい空気が流れると思いきや....

ネル「アハハッ!何それ!!」

ネルは笑い出した

ネル「そこは嘘でも自信満々に僕が取った!って言って欲しかったなー??」

気づけばネルはいつも通りに戻っていた

零「シキさんの手柄横取りしたくなかったし」

零「それに....」

ネル「?」

零「ネルに嘘つきたくなかったし」

ネル「っっ!?」

ネルが何かを言おうとしたが....

ヒューン!!

バーーン!!

ネルが何か言う前に花火が始まった


ひより「今頃二人いい感じかなー??」

ひより「いやーそれにしても作成大成功だね!」

ルル「あぁ、そうだな」

ひより「私がかき氷食べたい!って言って下山しようとしてヒロルもついてきて二人にする作戦!!」

ひより「名付けてかき氷大作戦!!」

ルル「ネーミングセンスがなさすぎる...」

ひより「えー良い名前だと思うけどなぁ」

ひより「それにしてもシキはユノ君と」

ひより「私はひよりと」

ひより「結局異性で見れてるのは神谷君とネルちゃんだけかー」

ルル「....ネルには良い結果残してもらわないとなぁ」

ひより「本当だよ!!!」

そう言って私達は空を見上げ、二人で花火を見るのだった


零「始まったな...」

ネル「そうだね」

零「それにしても本当にここ景色いいな」

ネル「ひよりさんの目に狂いはなかったね」

零「花火も綺麗だがここからは月もよく見えるな」

零「....今夜は月が綺麗だ」

ネル「.....」

零「?ネル?どうかしたか?」

急に喋らなくなったのでネルの方を見て見ると...

ネル「零って鈍感系主人公でも極めてるの?」

ネルは顔を赤ながらそんな事を言ってきた

零「?どゆこと?」

ネル「.....わかんないならいいよ」

零「え?えぇ.....」


そうして二人で花火を見ていると...

ネル「きれいだね....」

零「綺麗だな....」

零「でも.....」

零「僕はネルの浴衣姿の方が綺麗だと思うな」

ネル「.....ふぇっ!?」

私は急にそんな事を言われ...

恥ずかしがりながら横を見てみると....

ネル「あ!ピュアな私をからかったな!!」

そこにはニヤッと笑みを浮かべた零がいた

零「なんの事だか」

私は何かやり返してやろうと思い...

ネル「ねぇ零?大事な話があるんだけど...」

零「?」

ネル「一回しか言わないからよく聞いててね??」

零「あぁ、分かった」

ネル「私実は———」

バーーン!!!

零「何??よく聞こえなかった!もう一回!」

私はニヤッと笑い

ネル「言ったよ?一回しか言わないって笑」

零「ぐぬぬ」

零「わざと被せたな!!性格悪いぞ!!!」

ネル「ブーメランめちゃくちゃ突き刺さってますよ?」

零「うっ...」

ネル「ハハッ!」


あぁ、もうここまで来ちゃったらいやでも気づくしかないじゃん...自分が一番わかってるよ...私のこの零に対する<好き>が生徒会仲間としてでも友達としてでもないって事ぐらい...でもダメなんだよ...これを伝えて私と零の関係が壊れるのが怖いから..だから私は...

だから私は今日もこれからも自分の心に嘘をつき続ける———


第十二話 終了


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