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レクシア -de quodam lexicone fabula-  作者: Nekke
第2章 ルーメル編
13/21

0012 追撃

「私は、各地を巡っているメリダ商会のバルトンだ」


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バルトン 種族:人類/人間 年齢:44 性別:男

役職:商人 レベル:14

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「助けてくれてありがとう。本当に危ないところだった」

 胸に手を当て、深く頭を下げる。それだけで、深い誠意が伝わってくる。年の功って、こういうことなんだろうな。

 奥にいる商人の格好をしてる人は、年齢からして息子かな?


「いや、たまたま通りかかっただけですから」

「それでも、助けられたことは確かなのだ。お礼はさせて欲しい。金でも、商品でも、なんでも渡そう。…あるいは、君はまだ若いようだが、どこか逸れたのかね?もしそうなら、次の街まで同行しよう」

 どうしよう、でもまだ【偽装】が使えないから人と接触しすぎるのは避けたいんだよね。

 …逃げちゃおうかな。


「…そういうわけではないので、大丈夫です。じゃあ、また次会うときに何かいただくことにしますね」

 ちょっと早口でまくし立てる。

「そ、そうか…でも、本当にそれで…」

「それじゃあ、また!」

 バルトンさんが言い終わる前に、急いで逃げる。近くが森で良かったね。草原だったら、身を隠す場所が少ないから、それだとちょっと困ってた。

 ちなみに、私の場合は本一冊隠せる場所があれば隠れられる。これが思ったより便利だったりする。






 それから暫く、バルトンさんがいなくなるまで待って、さっきのゴブリンの逃げた先を探してみる。おそらく、群れを成してるなら逃げた先にゴブリンの集落があるはず。

 そういえば、今まで探してなかったから気づかなかったけど結構痕跡らしきものがあるみたい。

 折れた枝、踏み荒らされた土。そういったものを辿っていくと、やがてある場所についた。


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ゴブリンの群れ 種族:魔物/亜人種 個体数:7

平均レベル:6 指揮官数:1

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 小さめの洞穴に、簡易的な焚き火がある。そこで肉を丸焼きにしてて、辺りに少し焦げ臭い匂いが漂っている。どうやら、ここがゴブリンの集落みたい。


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ゴブリンチーフ 種族:魔物/亜人種 年齢:6

レベル:11

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 あっ、やっぱりいた。あの時逃した個体だ。一回逃したら、確実に仕留めなきゃね。

 そこでなんだけど、今まで通り初級魔法でやってたらMPが持たないから、今回は中級魔法でやろうと思う。

 …いつ覚えたかって?そりゃあまあ、レベル9になった時に気づいたら使えるようになってた。恐らく、魔法に慣れてきたのと最大MPが増えてきたからだと思う。


 さて、気を取り直して、中級魔法のページを開く。魔力を通して、いつでも発射可能な状態にしておく。

 ゴブリンチーフが後ろを向いたタイミングに合わせて…

「フレアバースト」


 MPが大きく減る感覚と共に、洞穴の空気が一瞬揺らぎ、収束する。焚き火の炎を媒介に放たれたそれは、轟音を立てて爆発した。

「「ギャアアア!」」

 ほとんどのゴブリンは、前後不覚に陥って倒れてたり、あらぬ方向に走っていたりする。

 灰の中でただ一匹だけ残っているのは、さっきのゴブリンチーフ。錆びた剣を構えているけど、少し弱っているようだ。

 …よし、ここは正々堂々、真っ向勝負といこうか。隠れていた岩場の影から出ると、ゴブリンチーフが唸り声を上げた。

「ググガ…ギャア!」


 唸り声と共に一気に切り掛かってくる。仲間を殺されて怒っているのだろう、目が血走っているのが見える。でも…

 強さは違えど、あの時の模擬戦と同じシチュエーションだ。同じ状況なら、私が負けるはずがない。

「アイスシールド」

 攻撃を防がれたゴブリンチーフは、バランスを崩して後ろにのけ反る。その隙につけ込んだ攻撃をする。

「アクアブラスト」

「ギャッ!?」

 生み出された水球は、ゴブリンチーフの剣を持っていた手に当たり、衝撃でその剣が飛んでいく。

 さらに一歩踏み込んで、もう一発。これで最後だ。

「ダークボール!」

 手のひらを直接付けて、至近距離で放たれたそれは、ゴブリンチーフの鳩尾を穿ち、貫いた。

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