十七話 王と落ちこぼれ養子の打ち明け話
僕がシキシマにとどめを刺されそうになったときに来たのは、引きこもりの『海』だった。
海は、外出て人を守る決意と誰かを呼ぶという世界から見たら小さな行動で僕の前に来てくれた。
僕は、新職業『指導者』・『能与者』を使い海に能力を貸した。
そして僕と海でシキシマに立ち向かった。
二人で戦ったこともあり、すぐに相手を追い込むことができた。
そして土解者との最大火力の話をしていると、新職業『晴解者』が手に入った。
僕はその職業で隕石を降らした。
その結果、シキシマは跡形もなく灰になってしまった。
僕たちが倒したときに、海が呼んでくれた国の騎士団が到着した。
騎士団は驚いていた。
そして中心から兵士を分けて前に出てきた人がいた。
それは『王』だ。
王は言った。
「お前。貴族の情報だと『魔王の乗り者:シキシマ』が来たということだが・・・
その目の前の灰がシキシマだというのか?
そしてその灰の前に立っている『智安』とそして『海』・・・」
王はつづけた。
「お前が倒したのか?」
そう海に問いかけた。
海は翻訳者の能力でこの世界の言語を読むこと・書くこと・聞くことができるようになってるのだ。
海はその問いかけに少し戸惑いながら言った。
「僕が倒したというか智安が倒したって感じなんだけど・・・」
王は僕に問いかけた。
「本当か?」
僕は言った。
「確かにとどめを刺したのは僕だ。でも海のおかげで倒せたから
さっき海が言ったことには誤解を生むところがあると思う。」
王は言った。
「そうか。お前が言うならわかった」
僕は安心した。
王は騎士たちに言った。
「お前ら!一件落着したもう帰っていいぞ。明日給料を支払う。
またこの時間に集まってくれ。」
王がそういうと騎士たちは不思議そうに帰っていった。
王は帰っていくのを確認し言った。
「一旦場所を変えようか。」
そういって僕たちは王の部屋に言った。
~~~~~~~~~数分後~~~~~~~~~
部屋に着き、王と僕と海だけの空間ができた。
そして話し始めた。
王は言った。
「改めて智安とそして海ありがとう。
君たちのおかげでこの国の危機を逃れることができた。」
僕は言った。
「でもまだ残っていることもあって。
結界を完全に張れていないので張り終われば、今まで通り魔物が入れなくなると思います。」
王は笑いながら言った。
「別に敬語じゃなくていいだろう?
だって君は初対面の私に名前で声をかけたのだから・・・」
王はつづけた。
「では本題に入ろうか」
その瞬間、緊迫した空気になったのがわかった。
王はつづけた。
「たくさんあるのだが。まずは海。お前についてだ。
何でお前は今まで引きこもっていた?なぜお前はいきなりしゃべれるようになった?」
王は海に対して質問攻めをした。
でもそれに海は戸惑っている。
僕が代わりに話そうとした。
海は僕に言った。
「僕が言うから大丈夫だよ」
そういうと海は王に言った。
「お父さん?でいいのかな?一応僕の里親だもんね。」
王は黙って聞いている。
海はつづけた。
「まずどこから話そうか・・・
まず僕の素性から話始めようかな。
僕は、信じられないかもしれないけど異世界転移者なんだ。
僕はそこで生まれ。そして育った。でもある日この世界に転移したんだ。
だから僕はこの世界の言語を話すことも読むことも書くことも聞くこともできなかったんだ。
そして今こうやって話せているのはすべて智安のおかげなんだ。
じゃあ次は、僕が引きこもっていた理由を話そうかな。
引きこもっていた理由は、くだらないって思うかもしれないけど僕からしたらちゃんとした
理由があってさ・・・。
僕はさっき言ったようにほかの時空から来たんだけどそこで、一人の親友を亡くしたんだ。
僕の不注意のせいでさ。交通事故っていう事故だったんだけど・・・
僕はそれがきっかけで友達・親・先生からも『お前のせいで!』、『死んじまえ』ってずっと
言われてきたんだ。
それが経緯で結論を言うと、僕は人から裏切られるのがもう嫌だって話なんだ。
どうして引きこもるのかは、誰かと親しくなって親友になってもその人がいつ裏切るか
わからないのが怖かったから話さないように引きこもっていたんだ。」
王は言い終わった後も少しの時間黙っていた。
その間の静かさは怖かった。
王は重い口を開いた。
「そうだったのか・・・。異世界転移者?っていうのは信じづらいことではあるが
この時に話すってことはまあ本当なんだろうな」
そういって海を抱きしめた。
王は言った。
「ごめんな・・・私はお前が引きこもってから貴族に流され愚痴を言ってしまっていた。
事情も知らずにな・・・」
そういって王は泣いていた。
海は言った。
「引きこもったのは僕だから、愚痴を言われてもしょうがないよ。
父さんごめん」
そういって二人は泣いていた。
~~~~~~~~~~~数分後~~~~~~~~~
二人は泣き終わったようだった。
王は言った。
「智安。ごめんな待ってもらって」
僕は言った。
「いいさ。別に」
王は言った。
「本題に戻るが、お前がシキシマにトドメを刺して倒したってことでいいんだよな」
僕は言った。
「あぁそうだよ」
王は言った。
「そのことなんだがこれは十分に貢献したことになるから。
国民の前で表彰したいんだが・・・」
僕は言った。
「じゃあ僕ではなく海にしてください」
海はびっくりしていた。
王は言った。
「なぜだ。お前がとどめを刺してこの国を守ってくれたんだろ?」
僕は言った。
「僕みたいな『魔物』に思える者を表彰すると国が批判を受けるかもしれません。
だって国が魔物を表彰して褒めたなんてことになったら反感を買うに決まっているからです。
なので国のためにも協力者の『海』を表彰するのがいいと思います。
あと『養子がシキシマを倒した』って噂になれば王族の評価も上がるでしょう?」
王は笑いながら言った。
「君の考えには面白さと知能性を感じるよ。
私だってそこまで考えていないよ。君との契約はちゃんと守ろうと思うよ」
僕は言った。
「白を切るつもりだったってことですか?」
王は言った。
「違うよ。契約の期間を延ばそうってことだよ」
僕は言った。
「そういうとこですか!じゃあ納得いきます」
王は言った。
「海。お前が表彰されるってことでいいか?」
海は言った。
「智安。本当にいい?国から表彰されるといろいろな優遇を受けるのに・・・」
僕は言った。
「僕は一度言ったことを変えるつもりはないよ」
海は言った。
「わかった。智安が言うなら表彰台に立つよ」
王は言った。
「智安。ありがとな。君のおかげで海が外に出ることができたよ」
僕は言った。
「これは本人の強さの象徴ですよ」
僕はつづけた。
「海。これから外に出るのかい?」
海は言った。
「あぁ。僕も決意出来たよ。ありがとう」
僕は言った。
「自分の強さに感謝しな。」
王は言った。
「そういえば結界は張れそうか?」
僕は言った。
「あぁ。明日すぐ張るよ。強度は勇者よりも強くしておくよ」
王は言った。
「そうだ。言い忘れていた君との契約はちゃんと果たさせてもらうよ。
期間は永遠だ。」
僕は驚いて言葉が出なかった。
海はこの会話を聞いてポカンとしている。
僕は言った。
「永遠!それはやばくないか?」
王は言った。
「何でやばいんだ?この国を守った英雄さんよ。」
そういいながら王は微笑んだ。
王はつづけた。
「そういえば英雄さんは、今までどこで寝てたんだ?」
海もつづけた。
「確かに。どこで寝てたの?」
僕は言った。
「え。結界の外の木の下だよ」
王と海は驚いていた。
そして二人は笑っていた。
「そんなところで寝てたのか」
と二人同時に言っていた。
(養子だとしても似てるもんだな)
王は言った。
「じゃあ今日は部屋を一つ貸すよ。
あと明日一つ渡したいものがあるからまた来てくれ」
僕は『渡したいもの』に引っかかったが返事をした。
「わかった!また明日」
僕はメイドさんに部屋まで案内してもらい、部屋で少し早いが寝た。
~~~~~~~~~夢~~~~~~~
「智安。お前は俺が見込んだだけはあると確信したよ。
君はこれからも苦難があるだろうな。でも君は必ず駆け抜けられるよ。
一つ職業をあげよう。君が今回シキシマを倒したからな。
まあ職業はこっちで選ぶがな・・・」
そんな話を無視して僕は熟睡した。
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