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王子様に恋をした  作者: 加賀城 百合音
5/6

侵食

顔も平凡で仕事もそこそこ。

唯一誇れるのは肌の色の白さだったはずの私の顔は、頬が()け、肌色はくすみ、目の下はコンシーラーでは消せないくらいのくまが出来た。


仕方がないから眼鏡をかけて前髪で顔をかくすも、一眞さんはすぐに茶化しに来るし、社内メールで要らない事をあーでもないこーでもないと送ってくるから本当に腹が立つ!!


社内メールはいつもシステム課にチェックされているから、私的はメールの送信は禁止だと言われているのに、一眞さんは一切我関せずで……その事でも私は神経をすり減らしていた。



アパートに帰るも、スマホを見つめ、竜二さんにメッセージを送ろうかどうしようかウジウジ悩み、時間だけが虚しく過ぎていく。


それでも少しは元気にならないと、次に竜二さんに会った時に心配されてしまう、と思いたった私は、冷蔵庫の中にあったゼリーを食べる事にした。


あんなに大好きだった料理も作る気さえなく、毎晩LINEや通話をしていたキラキラした時間が、今では遠い昔の様な気さえしてきた。


竜二さんからは相変わらず何の連絡も無い。が、代わりにSMSには一眞さんから大量のメッセージが届くこの時間。


ウザくて仕方がないから、一眞さんのメッセージを無視するも、5分おきくらいに送ってくる彼の行為に、私はキレそうになっていた。


この時の私は相当病んでいて、多分生きているのか?どうかさえ分からなくなっていたんだと思う。


だから……あの日……

とうとうあんな事をしてしまったんだ。

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