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王子様に恋をした  作者: 加賀城 百合音
4/6

私を揺るがす事件2

その日の夜

私は、いつもの様にスマホを立ち上げ、竜二さんにLINEをする。


『竜二さん お疲れさまです♡

ちょっと体調が悪いので、

今週はお弁当作れません( ´•̥ ·̭ •̥` )

ごめんなさい(❁ᴗ͈ˬᴗ͈))』


その30分後


『そうなんだ

無理しなくていいから

のんびりしなよ

おやすみ』


と実にさっぱりした返事が返ってきた。


この文からだと、いつもどおり過ぎて何の変化も無いのだけど…


でもふと気付いてしまった事がある


LINEも通話も、いつも私からだという事にだ


それに、私は絵文字や顔文字 スタンプを沢山使うのに、竜二さんは♡さえ付けて来ない事にも。


そして何より1番気付きたくなかった事。それは……


私は一度も竜二さんの車に乗せて貰った事が無いという事だ。


待ち合わせはいつも駅近のカフェで

デートをしても解散になる時刻はいつも早くて…

竜二さんは毎回私を改札口まで見送ってくれ、彼自身は電車に乗って帰っているのだと思っていた。


だから私は、竜二さんが車を持っている事さえ知らなかったんだ。



もしかしたら…

電車で帰る振りをして、私が見えなくなったら駅構内から出て車で帰っていたのかもしれない。


そして、あの綺麗な女性に会いに行ってたのかもしれない。




そして何より……

私は一度も竜二さんから『好きだ』と言われていない。


私はいつもいつも、それこそ『好き』の大安売りの様に竜二さんに気持ちを伝えてるのに、竜二さんは……「ありがとう」とは言ってはくれるものの、私に「好き」と言ってくれたことはなかった……。



この事実に気付いた時

私の気持ちは一気に下がっていった


それは深く深く…まるで底なし沼の様な、暗い闇の中に沈んでいく様な……

そんな感覚に襲われた私は、その日からまともな食事が()れなくなっていったんだ。

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