あらすじ
皆さん、お久しぶりの方もそうでない方も、お久しぶりです。nです。前作の優しい魔王の疲れる日々を完結させていないのにも関わらず、リメイクという形で新しく執筆することにしました。
どうか、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。
かつて戦争があった。
世界を巻き込んだ戦争があった。
ある男がいた。イギリスのグリニッジ天文台で男は自分を魔王と名乗り、その場で男は空に手を掲げた。すると男の姿は変わり、西洋人で金髪だった髪は、艶やかな銀髪に、目は、鮮やかな青色から、見る者すべてを魅了する真紅の瞳をしていた。
彼は、やじ馬で集まっていた民衆に向かって、突如、手を振りかざした。するとその場にいた民衆すべて、約五十数名が、突如、大きな切り傷を負い全員が失血死。という虐殺事件を起こした。
それから魔王は。天文台で世界を征服すること、全世界を敵に回す全人類の虐殺という宣戦布告を高らかに宣言し、その数時間後、全世界と魔王との戦争が始まった。
戦争は人魔世界戦争と呼ばれ、現在までに第三次まで行われた。魔王の復活の阻止、魔王という人類史の汚点である存在を生み出した神官たちの戦いなどが行われ、奇しくも第三次まで全て人間側が辛くも勝利している。
しかし、現在も連日の様に、世界の何処かで魔王の残党と呼ばれる者たちが人間に危害を加える類の事件が勃発している。
そんな人魔大戦の略歴として、
第一次は、勇者の血を引くカイゼル・グリーンランドという青年とスレイ・カーバンという魔王になった青年二人の戦い。
イギリス、ロンドンを本拠地とする魔術協会と呼ばれる組織が、魔王と成ったスレイ・カーバンを打ち破らんと四人の精鋭をカイゼルに派遣し、カイゼルを補助しながら魔王スレイとその軍団と戦う。
四人の精鋭のリーダー、ロイ・D・ホールトンという魔術師がまだ中学生だったカイゼルに魔法を指導した。
しかし、現存している魔王の神官の一人、ノーフェイスによりロイは殺害され、スレイとカイゼルは相打ちという結末でカイゼルは帰らぬ人となった。だが、人類は彼とロイという犠牲を払い救済されたのである。
第二次は、魔王を復活させんと企む、魔王という存在を作り出した四人の神官と世界を救済したカイゼルの血を引く望月三十郎という青年が戦った戦争である。
当時、四剣士という世界から剣士としての実力を世界から認められた者に送られる称号を手にした青年が戦ったのがその第二次の大戦である。
四剣士はそれぞれ、日の本一の剣士望月三十郎を筆頭に日の本二の剣客、椛島銀。英国女王がその剣術に称号を贈呈したコーレイ・マルティネス。白面の剣帝、ガドフィン・ホルスと呼ばれていた。
人類側の被害は過多で、四剣士を二人、加えて何百万の人間を失い。複製魔法と呼ばれる世界最古の禁忌魔法の魔術書も失った。
禁忌魔法とは、現代でも使用を禁止させられている魔術のことである。禁忌魔法とはその魔術一つで戦争における戦況をたったそれ一つでひっくり返すもの。そもそも使用者に多大な負荷がかかるため禁止指定を受けるもの。その扱いは様々である。
中でも、その複製魔法とは、当時、それを使用する魔術師は皆無で、魔術書無しに訓練し、使役するのは不可能な代物であった。加えて禁忌魔法に指定された理由は、極めて習得が不可能に近いという事で、扱う人間が居ない上に、さらにその魔術書が現存しないのであっては誰も使用することが不可能である。
複製魔法は、使用者の魔力量にもよるが、あらゆる生命以外の物を複製出来る魔法。
この世に一つしかない物でさえ、使用者の魔力が十分であれば創造することが出来る。
第二大戦の時点で、人間側が使用できる者は存在しない。が、魔族側ではノーフェイスのみが複製魔法を扱えることが確認されている。
第一次から確認されているノーフェイスはその時から複製魔法を主として戦線に出ていたという記述がある。
第三次は、序盤こそ魔王側が有利な戦争であったが、世界は魔術師の家系、軍、民間、あらゆる組織から選りすぐった十三人の少年少女と一匹の戦闘と魔法、異能のスペシャリストを魔族への対抗手段として送り出した。
それに加え四剣士の生き残りの二人が魔王討伐へと向かった。
そこから、世界側は不利だった戦況を巻き返した。
十四人と二人の奮戦もあり、世界は再び、数多くの犠牲を出したものの、彼らのおかげで守られ、しばらくは世界に平和が訪れた。
それから二十年後、そして今から十年前、世界は再び戦争を起こした。
今度は、魔王とでは無く、人と人との戦い。
魔法を扱う人間と、異能と呼ばれる生まれ持って手にしていた能力を持つ人間の思い違いから生まれてしまった戦争であった。
魔法側を支持する者と異能側を支持する者とで戦争は行われた。
三次大戦の時点で十四人の英雄のほとんどは魔王との戦いで亡くなっている。四剣士の生き残りも還暦間近という衰えを迎え、彼ら自身はどちらにも手を貸さず、戦争は魔法側の勝利で双方の存在を認め合い、新たな世界がまた始まった。
今もまだ、両者はいがみ合うことはあるにしても戦争を行うほどには至っていない。
そしてその戦争から10年の月日。
日本のとある一軒の民家からこの物語は始まる……。
あらすじ
魔王、それは物語や小説作品などでは忌み嫌われ、主人公や勇者の前に立ちはだかり幾多の名勝負を繰り広げた者。
この世界では人類が排除するべき存在であり、人間だけではなく、世のあらゆる生物の排除するべき対象だ。
それを生んだ地球でさえ、魔王という存在は、一番忌み嫌う存在かもしれない。
時は2017年。
学校内の六科と呼ばれる組織、普通科、機械科、科学科と化学科、銃器科、魔法科、魔王科の六科が跋扈する陽明学園に一人の青年が居た。
その名は、望月鋳鶴。
高校一年生、性格は温厚、身長186cm、髪型は目立ったものではなく、奇抜でもなければ地味でもないと言ったところだ。運動神経に優れ、勉学も人並みには出来、困った人は見過ごせないとい言った絵に描いたような正義感を持つ青年が居た。
誰が彼をどう見ても、彼の噂を耳にしても好青年と思うような人間だろう。
しかしその本性は魔王の血が入った人間である。
魔王とは世界でもっとも忌み嫌われる人類の敵であり、討伐するのが決定づけられている存在である。が、彼はまだ魔王では無い。
超横暴母と秋葉原の神と称される父元十三人と一匹の戦士を両親に持ち、その父母にもいろいろな意味で引けをとらない姉六人と妹二人を毎日の様に世話をしながら学生生活を送るのが彼の日常だ。
基本ヘタレで駄目っぽく見えるがやる時はやる性質の男。
そんな若干不幸で女たらしで若干リア充であるはずの主人公が、色んな人と思想を酌み交わし、互いを高め合い、恋愛もあり、彼が原因で戦争が起きたり、世界を敵にまわしたり、笑いあり、その他諸々な物語……。
どうでしたか?あらすじが本来の文字数では打ち込めなかったのでこうして一話ではなく、あらすじから投稿させていただくことにしました。
感想などございましたら、nに気軽にお送りください。
それでは重ね重ねしつこいかもしれませんが、暖かい目で見守っていただけたら幸いです。