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にょろにょろな日々  作者: 山田まる
3/9

お迎え

 コトのきっかけは、一人のフォロワーさんでした。

 その方が蛇を飼っていらっしゃり、ときどき蛇の写真をあげてくださっていたのです。それがこう、すごく可愛い。びっくりするぐらい可愛い。

 

 まるの中での蛇のイメージはハブだったもので、わりと目つきが悪かったのですね。いわゆる猫目。(ΦwΦ)って顔をしている感じ。それが、そのフォロワーさんのアップする蛇の正面顔は(●ω●)で、かわいいのです。あれ、蛇ってそんなかわいい生き物だっけ!? と驚きました。

 

 フォロワーさん、という身近で蛇を飼っている方がいらっしゃったこと。

 そしてそのフォロワーさんのアップする蛇写真がびっくりするほど可愛かったこと。

 

 この二つが、まるがペットとしての蛇、「ペットスネーク」に興味を持ったきっかけでした。

 

 そしてそんなまるを、そのフォロワーさんが蛇沼に引きずりこむべくBLACK OUTというイベントに誘ってくださったのですよね!

 

 この「BLACK OUT」というイベント。

 ずばり公式ホームページに書いてあるそのまま、「昆虫・爬虫・珍獣フェア」なのです。

 

 爬虫類や昆虫、鳥や小動物でも普段ペットショップではあまり見かけないようなエキゾチックアニマル、と呼ばれる動物を集めたイベントです。

 イメージとしては、そういった生き物を出店するコミケのようなイベント、だと思っていただくと大体あっているかと。

 

 何がびっくりしたって、普段スーパーで天ぷらのようなお惣菜が入ってそうなカップの中に蛇やトカゲ、ヤモリ、ムカデ、その他もろもろの虫などが入って積んで展示されていること。

 お互い初BLACK OUTとなる友人と一緒に、


「まるさん蛇がお惣菜みたいにして売られてる!」

「すげえ!!」


 という感じで楽しく見て回っていました。

 蛇、カエル、亀、トカゲ、ヤモリ、クモ、ムカデ、といった面々から、フクロウ、大型オウム、キンカチョウ、文鳥、といった鳥たち。小動物なら、モモンガ、ハリネズミ、パンダネズミ、ハムスターなどなど。

 普段身近で見ないような生き物がいっぱいいて、とても楽しかったです。

 

 また、売り子の方が実際に飼っているペットと店先で触れ合わせてもらえたりなどもしますし、基本的に写真撮影をokしているお店が多いので近くで写真を撮らせてもらったりすることもできます。

 

 ※お店によっては写真撮影お断り、のところもあるので一声かけてから撮らせてもらうと良いと思います!


 まるはモモンガを抱かせてもらったり、でっかいボールパイソンを手に持たせてもらったり、何かよくわからないけど大きな蛇を首に巻かれたりだとかしました。

 蛇ってすべすべもちもちしてる!という謎の感動が。

 

 蛇を飼い始めて、たまに「蛇ってヌルヌルしてない?」と聞かれることがあるのですが、やつらは基本的にさらさらすべすべもちもちです。あのひんやりもちもち

の触感はなかなか癖になります。


 そういったイベント会場では、大体蛇の飼育に必要なものも一緒に売っていますし、餌となるネズミ等も取り扱っていることがあります。なので、蛇を飼おう、と思ったときにはイベント会場内だけで飼育に必要なアイテムが揃います。

 

 なので、まるのフォロワーさんはまるに蛇飼い始めようぜ、と熱心に勧めてくれていたのですが。そのときはまるに蛇を、というか生き物を飼う覚悟ができておらず、また蛇の飼い方に関する知識がほとんどない状態でいきなり生体をお迎えすることが怖くて、結局買わずに終わりました。


 それが、2015年の冬のこと。

 確か11月のBLACK OUTでのことだったかな。

 

 そして、少しときは流れて春。

 2016年、3月。

 

 なんとなく。

 本当になんとなく、「あ、蛇飼いたい」と思ったのですよね。

 たぶんこう、唐突に一人暮らしの寂しさが限界突破した。

 

 まるは大学進学と同時に一人暮らしを始め、それからウン年間ずっと一人暮らしをしてきて、野望としてはいつかペット可の住居で猫を飼いたい、というのがあったわけなのですが。

 なかなかそんな野望はかなわず。

 ならば小動物なら、と夢を見ていても、朝八時に家を出て終電で帰宅する社畜(しかも給料はお察し)だったため、そんな余裕もなく。

 一人暮らしを始めてから、ペットという存在に憧れはありつつ、憧れのままだったのですよね。

 

 それがこう、何か唐突に。

 


 

「まる今在宅だし、ペット飼えるんじゃね? 蛇飼おう?」




 って閃いてしまったわけなのです。

 我ながらすごい唐突だった。

 びっくりした。

 

 前回蛇を飼おうか、と11月のBLACK OUTで悩んだあと、帰宅してから蛇の飼い方についてはある程度調べていました。

 なので、こう。

 次のBLACK OUTいつだろ、て調べることにしたのです。

 

 このBLACK OUT、年に何回も開催されていて、全国を巡っているイベントなのです。

 

 なんでも、2013年に動物愛護法が改正され、これまでは通販でも販売可能だった爬虫類が対面販売しかできなくなったらしく。そのため、こういったイベントが増えたのだそうです。


 ちなみに通販がダメなのは「写真で見てたのとイメージが違う」といったようなトラブルが多かったからであり、通販が全般ダメになった、というわけではないようです。例えば店舗やイベントで一度生体を見ていたあとに、やっぱり欲しくなって店舗に連絡を取る、というような状況の場合は普通に通販してくれます。


 閑話休題。

 

 まあ、それで次のBLACK OUTはいつかな、と思って公式HPにアクセスして調べてみたら。

 

 

 

 次 の 日 。

 

 

 

 もしかしたらまるは蛇に呼ばれていたのかもしれない。

 そんなわけで、蛇を飼い始めるのに必要なアイテムについてを改めて調べ、もし会場で手に入らなかった場合、そういったものが手に入るペットショップについても調べたのち、BLACK OUTに出撃したまるだったのです。

 

 気に入る子がいなかったらまた別の機会でもいいし。

 

 そんなことを思いつつふらふら会場を見て回りしまる。

 そのときふと目に飛び込んできたのは、シュッとした細身の綺麗な黒蛇でした。

 

 全体的に黒く、背中に一本白のラインが入っているのです。

 まだ小さいのにすらりとしたスタイルがとても綺麗で目が惹かれました。

 お惣菜パックに書かれていた名前は、「レッドサイドガータースネーク」。

 つい手にとって確認したところ、黒蛇だと思ったのは間違いで、背中に一本通った白いラインの脇には黒地に赤がちらちらと散っているのです。


 この子めっちゃ綺麗じゃない?

 

 と、一目惚れ。

 実はまるを蛇沼に誘ってくれたフォロワーさんの飼ってらっしゃる蛇さんも、ガータースネークだったのです。

 なので、ガータースネークならフォロワーさんも飼ってらっしゃるし、先輩としていろいろお話を聞くこともできるだろうな、とも思いまして。

 

 それに、そもそもガータースネークの可愛らしさに惹かれて蛇が気になり始めたまるなので、そんなまるが気になった子がガータースネークだったのは運命なのでは??? 

 

 というわけで、その場で売り子のお兄さん相手にガータースネークの飼い方や、必要になるものなどを確認、別の売り場にて、

 

・プラスチックケース

・水入れ

・パネルヒーター

・餌

・温度計


 をセットで購入。

 こう書くと初期投資が結構高いのでは、と思われてしまいそうですが、生体の代金を入れてもおおよそ二万五千円ほどになりましたん。


 その後大荷物をえっちらおっちら抱えて帰宅したまる。

 お店のお兄さんに教えてもらった通りにセッティングしたのがこちら。

 

 挿絵(By みてみん)

 

 …………。

 小さいな……?

 黒くてわかりにくいですが、(●ω●)なお顔や、黒地に赤が散っているのがわかるでしょうか。

 そんな色合いから取って、この子の名前は「黒紅くろべに」となりました。

 

 今となっては「暴れ黒うなぎ」でもよかったとしみじみ。

 

 そんな黒紅の話を次回詳しくしていけたら!

 

ここまでお読みいただきありがとうございまる!

pt、お気に入り登録、励みになっています。


日間ランキングエッセイ部門で四位に入っていて驚きました!

ありがとうございます!

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