表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
従兄様の横暴  作者: のどか
本編
1/13

従兄様に呼び出されました。

 従兄いとこ様に呼び出されました。

 この従兄様というのが大変曲者で一般ピーポーな私とは住む世界が180度ほど違っておりましてですね、大変お金持ちの御曹司様なのでございます。

 従兄がお金持ちならお前もそうじゃねぇの? ですって!? それが違うんですよ! 我が家の大黒柱サマはごくごく普通のどこにでもいるサラリーマンです。ママンがいいとこのお嬢様だったってだけで。

 そういうわけでパパンとママンの結婚の際にはいろいろとあったらしいですが、ママンが家をでてパパンと一緒になるってことで落ち着いたらしいです。

 それでママン……いい加減めんどくさいな。お母さんの実家と小説や漫画みたいに縁を切った訳じゃなく、お正月やらなんやらの度にちゃんと顔を出します。

 純然たる庶民のお父さんと私は未だにビクビクしてたりしますが、そこら辺は察してください。だって住む世界が違うんだもの。

 話を戻しましょう。そんな住む世界の違う従兄様からわざわざお呼び出しがあったんです。

 お金持ちの御曹司特有?の冷たい印象をもたれる従兄様は何故か私のことを可愛がってくれてます。そんな従兄様に懐かない訳がなくて、いつもならワンコのごとく尻尾を振ってお呼び出しに応えるんですが、いや、今回も尻尾を振って従兄様の元に出向いたんですが、これは一体どういう状況ですか?

 大好きな従兄様の部屋には従兄様と見知らぬ男の子。

 彼も私が来ることを知らされていなかったのか私の顔を見てこいつは誰だと言いたげに従兄様を見ています。

 私も彼と同じようにその人だれ?なんで私呼ばれたの?という顔で従兄様を見つめます。

 けれど従兄様は私たちふたりの疑問に答えることなくどことなく満足そうな顔で微笑みました。


 あ、嫌な予感。



沙奈さな、こいつは俺の友人の陸斗りくとだ」

「はぁ、」

「陸斗、従妹の沙奈だ」

「……おう」


 戸惑いを大いに含んだ私たちの視線を綺麗にスルーして従兄様は笑顔で爆弾を投下しました。


「お前ら、婚約しろ」

「「はぁああああ!?」」


 初対面の人と婚約って何考えてんの!?

 そう叫ばなかった私を誰か褒めてください。いや、この場合叫んだ方がいいんですか!?

 混乱して固まるしかない私と陸斗くんを放置して従兄様はとても満足そうでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ