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No.1053.ひび一つ
火付きの悪いゆるいマグマ
限界超えて熱くなれない
いれかえの多い街並
一人もいない電車
空気のようにたたずむ
最果てに何も無い
渇ききったひび一つ
記憶の薄いもろいデジャヴ
証明できない腐敗の根源
衰退を続ける今
言葉もでない空間
力尽きたように倒れた
最果てに何も無い
渇ききったひび一つ
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渇ききりはいった一つのひび、その亀裂は小さくても消える事も治る事もない。
ただただかすかに蝕むを繰り返す。