新しい国来ちゃった
十三話目ー
………いや、皆さんの言いたいことは分かります。自分でも、そう思いますから……。だから言い訳はしません!(いい感じ風)
というわけで、遅れてすいませんしたーー!
これからもこんな感じなんでよろしくお願いします!では、本編を~
俺たちは新しく行き着いた国、シラブル国の中にいる。この世界では国の入り口に必ず関所があり、そこで警備の役人から許可証をもらうことで入国することができる。ちなみに有料である。そしてこの世界の通貨は純金貨、金貨、純銀貨、銀貨、純銅貨、銅貨の六種類のメダルである。メダルの価値は
純金貨=100000円
金貨=10000円
純銀貨=1000円
銀貨=100円
純銅貨=10円
銅貨=1円
日本円で言うとそんな感じだ。さっきの関所では一人純銀貨二枚だった。カルミラ王から快く貰った(なんだ?その目は)メダルは純金貨10枚がある。ちなみにお金はセシアが持っている。あれ?俺ヒモ?い、いや!そんなことないからね?たまたまセシアが持ってるだけだからね!あと、関所通る時セシアの後に俺が続いたらめっちゃくちゃ睨まれたんだけど。確かに俺がセシアみたいな可愛い子といるのは役者不足かもしれないけど、お前ら私情はさまずにちゃんと仕事しろや!
そんなこんなでシラブル国の街の中を俺達は歩いていた。この世界では元の世界とは違う点がまだある。しかも、日常レベルのことで。なんと、行き交う人々の髪の色がカラフルなのです!赤だったり、緑だったり、オレンジだったり。なんかね、もう見てて目が痛い。だって日本じゃあり得ないもん。それに黒が一人もいない。だから、ある意味俺もセシアと同じくらい目立っている。
「セシア……俺はもう疲れたよ……」
「……どうしたんですか?」
訝しげに見てくるセシア。あれ?若干呆れられてるのは気のせいか?
「俺はもう疲れたんだ」
もう一度言ってみる。
「馬鹿なことを言ってないで早く行きますよ」
そしてとうとう完全に呆れられた。あれ?今馬鹿って言われた?馬鹿って言われた⁉
「俺は馬鹿じゃないぞ!」
「 はいはい、分かりましたから行きますよ」
完全にあしらわれた⁉なんか初めて会った時と比べて俺の扱いが変わってきているような気がする……。そんな風に少し落ち込んでいた俺は、ふと周囲の光景に違和感を感じた。
「……?」
疑問に思ってもう一度よく周囲のを見渡してみる。そして俺は違和感の正体に気づいた。なんと、道行く人の中に首輪をしてる人がいるのだ。しかもただの首輪ではない。あれはーー
「【隷属の首輪】⁉」
俺は思わず声をあげた。間違いない、あれは絶対に【隷属の首輪】だ。なんでみんなあんな非道なものをつけている人たちを疑問に思わないんだ?
「な、なぁセシア……あれって……」
俺は指をさして恐る恐る聞いて見た。
「ヤマト様、人を指でさすなんて失礼ですよ?」
「あぁ、悪い。…じゃなくて!あれってもしかして」
「あれ?奴隷がどうかしたのですか?」
「は?奴隷?」
確かにここは通称奴隷の国って言ってたけど。ていうか奴隷って?もしかしてあの奴隷?いやいや、そんなまさか……マジで?
「な、なぁ、セシア。ど、奴隷って?」
セシアは俺の問いかけに不思議がっていたが、あっと何か思い出したように
「そういえば、ヤマト様は奴隷を知らなかったんですよね。ならば、お教えしましょう!」
セシアが得意げに言ってきた。人に教えるのが好きなのかな?
「奴隷とは、言わば買える労働力です」
「は?労働力?」
「はい、奴隷は買い手、つまり主をサポートする役割を担います。だいたいは主の仕事のサポートですね。そして、代わりに奴隷の生活は主が管理し保証します。ですから、この国は多くの国に貢献しているんですよ。奴隷が買えるのはこの国ぐらいですからね」
「な、なんだ、そうなのか」
俺はそれを聞いて安堵の息をもらす。
「俺はてっきり人を物の様に扱ったりしてるかと……」
それを聞いたセシアの顔が少し暗くなる。
「ですが、稀に奴隷の扱いが悪い人がいます。ヤマト様がさっきおっしゃったみたいにまるで物の様に奴隷を扱うのです」
俺は最悪の想像が当たって絶句する。
「で、でも、奴隷の生活は保証するのが主の務めなんじゃないのか?」
「それはそうなんですが、奴隷の生活を最低限保証するんです。だから、奴隷が生きていける最低限でしか食事を与えなかったりするんです」
それ以上セシアは話さなかった。俺もなんて言えばいいか分からない。居心地の悪さから周りに視線を泳がせると、確かに奴隷店らしきものがいくつかある様に見える。そして改めてここが奴隷の国だということを実感した。と、そこである店に馬車の様なものがとまっていた。そこから何人もの人が出てくる。きっとあれが奴隷なのだろう。どことなく暗い雰囲気を纏っている。
そんな中俺は一人の少女に目がとまった。その少女の顔立ちは10歳と少しぐらいに見える。体型もその年齢にそぐったものだ。しかし、その年齢に見られるはずの子供特有の元気さが感じられない。少女が纏うオーラもそうだが、何よりもそう感じさせるのは処女雪の様な病的なまでに白い肌だ。そして、少女の髪はそれ以上に白く腰のあたりまで伸ばされている。目鼻立ちも端整だが、その顔に表情が無い。特に目が何か違った。瞳に生気を全く感じない。光が無くその容姿とは正反対に黒い。まるで、あの時のアイツのように………。
その少女に釘付けになっていると、
「……ト様……マト様……ヤマト様!」
「うお⁉」
セシアが大声で俺の名前を呼んでいた。
「どうかしたのですか?さきほどから呼びかけておりましたのに」
「すまん、ぼうっとしててな」
「もう、しっかりしてくださいよ? ほら、宿が見えて来ました」
そう言いセシアは前方の建物を指差した。そこには質素ながらも大きな家で、看板に『宿屋』と書かれている。おぉ、超シンプル。
「さ、行きましょう、ヤマト様」
俺はさっきの少女が気になりながらも、大人しくセシアの後を追った。
***
俺は今宿屋のベットの上にいる。ちなみに一人でだからね?セシアは別の部屋だからね?そんなおいしい話なんか無いのさ。世の中神も仏もねぇ。いや、神はいるけど。そんなことより、今俺の手には純金貨一枚がある。すごい大金だ。何故あるかって?お小遣いとしてセシアから貰ったのさ!ヒモとか言わないで!そして街に出る許可も貰えた。子供でも無いから!いや、あんなお母さんなら欲しいけど。どちらかというと奥さんとして欲しいんだよ!まぁ、そんなことは置いといて、これから俺はさっきの少女のところに行こうと思う。さっきからあの子が頭から離れない。もしかして、これは恋⁉……なわけねぇよ。まるでロリコンじゃねぇか。確かに可愛かったけども。ちなみにセシアには言っていない。奴隷をあんまりよく思ってなかった様だし、何より言い難かった。見た目10歳ちょっとの少女に会って来ます!ロリコンじゃねぇか。そんなはずはない!……はず。自分のことに不安を抱きつつ俺は宿屋を飛び出した。
久しぶりでした。というわけで、ロリキャラ追加ですー。人の描写ってやっぱり難しい……。次は少女を買っちゃうのか?それはまた次回に~。では~( ´ ▽ ` )ノ