抜刀術の成果
抜刀術の極致。それは相手の動きを読み、未来の相手の位置に刃をふるうこと。
第百代の師範が殺され、須杯道場が陥落した。
「予測通り、師範代を斬ると思ったよ」
刃が人型機械に向かう。
人型機械は標的外の攻撃に対応できず、生涯を終えた。
「な、何をするのです!話と違いますよ!」
思わず取り乱す人型機械の製造者に、機械を斬った男は語る。
「抜刀術の極致。それは相手の動きを読み、未来の相手の位置に刃をふるうこと。」
「師範代を斬り捨てるという動きは分かっていた。ゆえに相手が刀をふりきった瞬間に、こちらが刀をふるえば良いだけのこと」
その男・・瀞井鳳珠はさらに続ける。
「この道場・・まだ発足して1年も経過していない。第百代だなんて、おかしいとは思わなかったのか」
「道場破りが来る度に、こうやってきたんだよ」
いよいよこの道場の恐ろしさに気付いた製造者だったが、時すでに遅し。
数刻の後、抜刀術師範百一代目頭首が長を務める道場に、来客。
「道場破りをしたいのだが、よろしいか?」
師範代・瀞井鳳珠は血濡れた衣服を纏い、余裕の笑みでこたえた。
「ええ、何人来ようが構いませんよ」
前作を読まないといけない文章になったのが課題点。