4 ハーブティー
凛果との協議の結果、朝食、弁当は凛果、夕食は俺ということになった。
明らかに負担が大きい朝と昼を凛果がしては意味ない気もするが、生活習慣を崩さないためには必要らしい。
買い物は俺の担当となり、欲しいものがあれば俺に言ってもらう。
「じゃあ悠真のお小遣いを増やさないとね」
「いいのか?」
「兄貴が買い物行くならあたしもお金使わなくなるし、あたしのを減らしてその分兄貴の増やせばいいんじゃない?」
むむむ、凛果のお小遣いが減るのは良くないな。
「お小遣いなら今の兄貴より少なくてもなんとかなるし。もともとお小遣いは食材買うのに使ってたし」
「えっ」
「家計から出していたんじゃなかったのかい?」
食費とか生活必需品は父さんのクレジットから出してるんじゃなかったっけ??
「ちょっとこだわりたいときとかは自費でやってたの。スパイス系とか、バニラビーンズなんて必需品じゃないでしょ?今日の豚肉だって、安い切り落としでもいいところをわざわざ塊で買ったわけだし」
なるほど。月10,000円のお小遣いでもあまり余ってなさそうで化粧品たっけーと思っていたが、料理のこだわりに消えていたのか。通りでご飯が美味しいわけだ。
「うーん、そういうのも含めて家計から出しちゃってよかったんだよ?」
「いいの。あたしがやりたくて勝手にやってたことだから」
なるほどいい子か。そういうことなら
「俺のお小遣いは増やさなくていいぞ?asumateに行く頻度が増えるだけだからな」
「いやいや、報酬は必要だろう?」
「これからは凛果が小遣いから出してた分を家計から出すわけだしな。それに報酬なら凛果の笑顔で十分さ」
凛果がこちらを見て笑いかけてくれる。作り笑いだが可愛いな。
「あ、でも代わりに凛果の小遣いはそのままにしてくれ」
「いやいらないけど」
「凛果が望むなら構わないけど、本人が要らなさそうだよ?」
なぜだ。お金などいくらあってもいいだろう。
「欲しいものなんてないし」
「これからできるかもしれないじゃないか」
「いつかの話なんてどうでもいいの。今の方が大事だし。使わないお金がいっぱいあっても困るだけでしょ」
むむむ、まあ仕方ない。確かに必要になれば俺と父さんにおねだりすれば十分だもんな。俺はあんまり金ないけど
「あんまり甘やかさないでよ」
「じゃあもっと甘えてくれ。お前が1番しっかりしてるせいで甘やかしたい欲が止まらないんだ」
「それをいうなら悠真も僕に甘えてくれていいんだけどなぁ」
それはちょっと…頼りないし……
あっ
「ちょっと小遣い前借りさせてくれ。10,000あれば十分だと思う。」
「それなら今月だけお小遣い10,000円増額ってことでどうだい。ほら、渋沢さんだ」
これでも稼いでるんだよ。パチコンッ⭐︎と決め台詞。最後のウインクさえなければカッコいいのにな。
そんなこんなで俺の仕事ができた。放課後1番暇なのは俺なので落ち着くべき場所に落ち着いたと言えるだろう。
来月からのお小遣いは、俺は今まで通り5,000円、凛果は3,000円となった。ちょっと用事があるので今はお金が必要だが、以降は使う予定もないので十分である。
凛果の方は流石に減りすぎと思ったのだが、「これで面倒な付き合いを断れるから」と嬉しそうにされると何とも言えない。そんなことにもお金使ってたのか。まあ楽しくない人付き合いに金をかけるくらいなら最初から無い方がいいというのは同意しよう。
ただしこれは今年だけ、来年になったら元に戻すことを約束させられてしまった。来年は俺が受験だからな。仕方ない仕方ない
などとお風呂に入りながら考える。そろそろ出るか。父さんにもゆっくり入って欲しいしな。ちなみに1番風呂は凛果。早寝早起きなのでお風呂も最初だ。
「出たよー」
「はーい」
父さんに声をかけてから自室に籠る、前にハーブティーを淹れる。昔何かに影響されて寝る前はハーブティーを飲むのだ。
今から1時間ぐらいはなんかしてから寝ようかな。メインゲームは復活祭イベントが終わり虚無期間なのですぐに終わる。ただサブが複数あるのでデイリーだけでもわりと時間はかかるのだ。
「『なんでゲームをするのか』、か」
昔、誰かにそんなことを言われた気がする。何故今思い出したのかは知らないが、楽しいから以外にないんだよな。でも、今はただデイリーをこなしているだけだ。イベントのとき以外は、確かになぜこんなことしてるのかわからないかもしれない。わからなくてもするけどな!
「まあ、大事なのは今だ。将来のためにゲームを控えるなんて、高3になってからでいいだろ」
よし、デイリー終了。同時にハーブティー終了。あとは適当にラノベでも読みますかね〜
おっ最新話更新されとる!おいおい1年半待ったぞ!ひゃっはー!
…すやすや
「兄貴、起きろー」
「うぃ〜」
朝。妹様の声で目覚めるとか最高だな。前世の俺はどれだけ善行を積んだのか。
凛果が用意してくれた朝食を平らげ、
「美味いな。このだし巻き卵最高。俺が前砂糖入ってる方が好みって覚えていてくれたんだな。それにー」
「はいはい、あたしはパパ起こすから兄貴はさっさと支度して」
「はーい」
さっさと着替えて
「パパー!起きてー!」
「う、ん、あと3分くらい…」
ささっと寝癖を直して、よし。
「早く起きないと朝ごはんあげないよ」
「ハッ、起きたよ!」
お、父さんも起きたようだ。じゃあ行きますか。
「行ってきまーす」
「「いってらっしゃい」」




