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第五話・告白
ルフくんは、私の前に、立っていた。
「おれ、カナさんのことが・・・。」
電車が走る。
「ガタンゴトンガタン・・・」
はっ!
目が覚めた。
カーテンを開けると、アスファルトにちょっとだけ積もった雪があった。
寒くなってきた。
「朝の連絡。12月15日にある合唱コンに向けて自由曲とか、指揮者とか、伴奏者とか、級長中心に決めとけやなんか、自由曲っつっても、この中から選べってことだから、貼っとくから決めとけや、じゃあ1限も適当にがんばれ、さよーならー」
「起立、れい、ありがとうございました」
「ありがとうございましたーー」
級長にみんな続く。ほんとにありがとうございましたって思ってる人なんているのだろうか、いや、いない。
級長が大きく口を開ける
「帰りの会で多数決を取りますので、決めといてください!!!!指揮者、伴奏者もね!!」
級長のこのテンションを見ても、それでも眠いみんな、1限の現国は寝ていた。