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王様の感情で動く星  作者: 佐和多 奏
4/10

第四話・日々

「ねえ。」

 オムライスを食べるエクルが、私に話しかける。

「ルフって知ってる?」

 ルフくんの名前を。言われた。

「あ、ああ、バイオリンが、上手だよね・・・。」

「イケメンじゃない?」

「そ!そんなことないって、」

 私が必死で誤魔化すと、エクルはちょっとムッとした。

 ムッとしてる。

 ほっぺたおっきくして。

 ムッとしてる。

「おれも、昔、バイオリン習ってて、弾けるし・・・。」

「ぜったいうそでしょ。」

「うそじゃないし!弾けるし!」

「じゃあ弾いてみてよ〜。」

「・・・今は、バイオリンないけど。」

「ははは、じゃあ無理じゃん。」

「・・・もうご飯作ってやんないから。」

「あ、ごめん、うそだよ、ごめんね。」

 あー、かわいいいいいいい!!!!!!

 でも、バイオリンの話をしてると、つい。

 エクルと一緒に住んでるのに。

 ルフくんの顔が、よぎってしまう・・・。

 音読をしている時の、ルフくん。

 バイオリンを弾いてる時の、ルフくん。

 かっこよかった〜。

「なんか、目、トロンとしてるけど。」

「してないし。」


 今日は早く目が覚めた。なんか、気分がいい。すぐに窓を開けると、光が差し込んできた。少しにやつき、制服をきて、リビングへ向かった。


「ああ、おはよー」

「おはよーよーよー」

「テンションいいねー」

「高いでしょー!料理作っといたから、おれの手料理だよ!美味しいかな?ちょっと自信あるんだよね」

 机の上には、ごく普通のトーストされたパンが置かれていた。

 ・・・?

マーガリンをスラスラっと塗り、かじってみた

「どうかな?」

「うん、サクサクだね!マーガリンが少し溶けて甘味が染み込んで、噛めば噛むほど溢れ出す、朝からこんな至福な瞬間を体験できるなんて、やっぱエクル最高だわ!」

「わぁー、嬉しい!」

 エクルは笑顔いっぱいに喜んでくれた。

 普通のトーストだったけど。

 エクルの笑顔が、みたいから〜〜!!



 帰り道。

 細い道があるんだよな〜・・・。

 1人だと、ちょっと怖い・・・。

 帰ると、エクルが、笑顔で待っててくれた。

「おかえりー!!」

 私は、思わずエクルにバッと抱きついてしまった!

「エクルー、怖かったよ〜。」

 そしたら、エクルがよしよししてくれた。

 はっとして、エクルの顔を見た。

 ほっぺたを真っ赤にしてる。

 あ、ああ。

 可愛いーーーーー!!!

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