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氷点下の世界で俺は。  作者: 砂月
7/11

任務開始

ー海谷視点ー


去年の冬だった。


放課後、寮に荷物を取りに向かうところをライダーに引き留められた。


「ちょっと君、いいかな。大事な話があるんだ」


何も知らなかったオレは応接室に連れて行かれ、紅茶とビスケットでもてなされた後、とんでもない話を聞かされた。


「最後に本題を言う」


「…」


「以上のことを踏まえて、新田風磨の監視役になって貰いたい」


「は?」


なんで、オレが?

だってオレはただの、普通の部外者じゃん…


「なに、難しいことじゃない。当分は、いや永久に何もないかもしれないんだ。

ちょっと軽〜く見ていてくれればいい。

ただし万が一変化が見られたら…その時からは監視を徹底し、定期的に報告をくれ。

もちろん来年の時間割は同じにしてある。手筈は全て整っているんだ」


今となっては威厳のかけらもない、ふざけてばかりのライダー野郎だけど。


この時ばかりは逆らえる気なんて微塵もしなかった。





今日も普通に1日が始まった。


相変わらずギリギリに登校してきた新田を、オレは遠目に見ていた。


いかにも普通な性格なのに、新田の周りにはいつも人が集まっている。


今日だって登校早々、お菓子だのなんだの騒いでいた。


「あれ、牧田なにやってんだ?」


隣でゲームをしていた斎藤が顔を顰めた。


「知らねー」


あんな変なオタクまで取り巻きにしてしまうなんて、我が監視対象はなんて恐ろしい陽キャなんだろう。


…だが監視対象とはいえ、所詮同い年のクラスメート。


あんな事情を聞いてなかったら、嫉妬ぐらいしていたところだ。


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