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「あれー ここにクラス写真があるよ?なんで?」

「前きた時は、そこに写真は、なかったわよ。なんでかな?」


放課後。中間テストの勉強を一緒にするために、真央の家によった未希と波奈が、真央の部屋に入るやいなや、机の上のデスクマットに挟まれたクラス写真を発見し、その理由を真央に質問していた。


「 別に、橋田の顔が部屋でも見たいからとかじゃないぞ 」

「ほー ほー 真央は、橋田くんの事が好きで仕方ないと」

「 好きかどうか、まだ わかんねーよ、気になるのは、気になるけど」


真央の発言に、2人はキャーっと声をあげる。

――なんで、そこでキャーなんだ? 好きかどうかわかんないって、言ったじゃん。そこまで、盛り上げられると、恥ずかしいだろ。


「 今はそんな事より、勉強だ 勉強」


真央は恥ずかしさ隠しに、騒ぐ2人を叱ると、部屋の真ん中に折り畳み式のテーブルを置く。

2人は、不満そうな顔をするも テーブルのまわりに座ると鞄から、教科書、ノートを出して、勉強をはじめた。




勉強開始して、1時間もすると集中力も途切れてくる。

未希に、数学を教わりながら問題を解いていた波奈が口を開く。


「そういえば、テストが終わったら 皆で 水族館に行かない?」

「水族館 ? あそこ 改装中じゃなかったか?」


真央は思い出して、そう言う。

ここからバスで一時間程行った先にある中島市立水族館。古い為、改装工事だと、随分前のローカルニュースでやっていたのだ。




「 先週、改装すんだってうちの姉さん言ってたよ。」

「ふーん。なぁ、皆って言ったけど、他に誰誘うんだよ?」

「 秘密だよ ね 未希 」

「うん 秘密 」



ニヤリと笑う2人を見て 、不安を覚える真央。俺に内緒で、変な計画立ててるなと思った。



真央達が水族館に行く話をしていた頃 。

ピロピロと鳴った携帯を開く橋田。


『 ターゲット M 水族館へ行く事OKしましたぜ(  ̄▽ ̄)』


「よっしゃあ」


携帯にきたメールを 読んで、橋田が叫んでいた。

「何が よっしゃあだ バカ弟、 勉強に集中しろ 」

と、頭を叩かれる。

「 いってぇよ、なっ兄貴 それより聞いてくれ」

「どうせ、例の俺っ子とデートだろ?」

「えっえ?なんで わかるんだよ」


橋田は、大学生の兄(ひろむ)に、そう訊いた。


「渉ほど 分かりやすい奴いないからな、それに、12年もお前の兄やってりゃな」

そう言われてぐうの音もない。

無駄話は、終わりとばかりに、弘は弟を一喝する。


「 デートしたけりゃ中間で、オール80以上狙ってみろ それ以下なら 休みは、俺が勉強みてやる 容赦なくしごいてやる。」

「俺に不可能は、ない よし やってやる テストでも なんでもこい」


母から弟の成績向上を仰せつかってる弘としては、単純な弟を操縦するには、このネタは、使えると 密かに思っていたのだった。



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