表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
6章真央とミズキ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/54

36


真央は、熱を出してから二日後、元気に登校した。


「いやー心配させて、ごめんなさい。」

「本当に心配したよ。俺が見舞いに行こうとしたら、健人に止められるし」

「当たり前だ!真央が、死ぬかもって大騒ぎしてる奴を、見舞いに行かせられるか」

「……来なくて正解かも」


――ミズキに、甘えまくってたの渉に、見られたくなかったし


小さい子どもみたいに、甘え、あーして、こーしてと、ミズキに、おねだりしたのだ。ミズキは、ブツブツと文句言いながらも、結局やってくれたけど。


「そういや、ミズキは?」

「俺の風邪がうつって、今日は休み」

「そうか」


健人は、寂しそうに呟く。普段、あまり感情を表に出さない健人だが、ミズキの事となると、非常にわかりやすい。

今も、ミズキの事が心配でたまらないと、顔に書いてある。



「なあ、今日の放課後ミズキの見舞いに来てくれないかな?喜ぶと思う。まぁ別に来なくてもよかったのにとか、言いそうだけど」


真央の提案に、健人はパッと顔色を変えた。


――本当に、ミズキの事好きなんだなー。

普段より、考えてる事が、丸わかりだぜ。



「携帯にメールでも、送って様子確かめるだけのつもりだったけど、真央がそう言うなら、お言葉に甘えさせてもらうよ」

「いやー実は、そうしてもらえると、ありがたいんだ。昨日、ミズキ電話で、道春さん。ミズキのお父さんとケンカしちゃったみたいで、かなり、落ち込んでるんだよ。なんで、あんな事言っちゃたんだろうって」

「ようするに、俺に、ミズキを励まして欲しいと。そういうことだろ?」

「そうなのです。よろしくお願いします」


真央は、健人に頭をさげて、お願いした。




―――


放課後、真央は健人を連れて家に帰った。


「ただいま、母さん。いきなり、だけど、学校の友達連れてきた。ミズキの見舞いにきてくれた。高橋 健人くん。」

「いきなり、押し掛けて申し訳ありません。高橋健人と言います。ミズキさんのお見舞いに来ました。」

「あーみっくんの言ってた。ミズキちゃんのお付き合いしてるって男の子か。」

「えーと」

「母さん。いきなり、そんな事言ったら、困るだろ。健人が。ゴメン。うちの母さんちょっと、変わってるから」

「ああ」




真央は、健人を ミズキの部屋に連れていく。


「おーい。ミズキ健人が、見舞いに来たぞ」


真央の声に反応して、ミズキが、布団から顔をだした。


「健人くん。きてくれたんだ。」


予想に反して、嬉しそうな声をだす、ミズキにびっくりする健人。


「じゃーお邪魔虫は、消えるから。」


そう言って、真央は、ミズキの部屋から出ていくが、自室へは行かずに、こっそりと、二人の様子を覗き見する事にした。



「いや。びっくりしたよ。ミズキが、風邪で休むなんて、はじめてだろ」

「うん。まさか、僕も風邪ひくと、思わなくて。こんなに、大変だと思わなかったよ」

ミズキは、話しながら、体を起こそうとする。

「無茶すんな。」

と健人に止められる。

「んじゃ、このままで、ゴメン。」


ミズキは、健人の言う通りにする。


「思ったより、調子よさそうで、よかったよ」

「そう?まあ、食欲は、あるし熱も、下がって、明日には、学校行けそうなんだ。」

「そっか。よかった」



「 ……なんなんだよ。あのラブラブぶりは。砂吐きそうだぞ」



自分たちにも、負けないバカップルぶりに、真央は、呆れつつ、二人にばれぬように、そっとドアを閉めたのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ