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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
4章 二学期から冬休みまでの出来事。

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昨日のスーパーでのやり取りから、真央は、光と一言も口をきいてない。


「真央、お早う」


朝、洗面所で光と会っても、無表情のまま、チラッと、視線を向けるだけで、真央は返事もせず、ぷいっと出ていく。


「はあ、まだご機嫌ななめのままか」


光は、顔を洗ってから、朝食を食べる為にリビングへ行く。



「 お早う。姉さん」

「お早う。バカ弟」


こたつに座って、朝食を食べていた桃子から、バカ弟呼ばわれする光。


「バカって姉さん。」

「真央のご機嫌ななめしたの、あんたでしょ。どうにかしなさい」


言いたい事を言うと、朝食のパンを食べる桃子。光は、桃子の向かいに座り、用意されていた朝食に手をのばす。

朝食の席に必ずいるはずの真央がいない事に気づいた。



「 そういえば、真央は?」

「 あんたと話したくないから、部屋で食べるってさ」

「 そっか」


光は、ガックリ肩を落とすと、それ以降口を開かなかった。



―――



同時刻。長谷川家の前をうろうろする渉。


「はー、来たはいいけど、どうやって真央に会えばいいんだ?あの、叔父さんめっちゃ怖そうだし」

「家の前で、うろうろするくらいなら、チャイム鳴らせばいいでしょ」

「うわあ、そら!しゃべった?!」


渉の足元に、ちょこんと座ったそらが、喋りかけてきた事に、ビックリして、渉は、パニックになりかける。


「そんなこと今は、どうでもいい!早くこっちへくる。」

「へっ?ちょっとまってくれ。そら」

「いーから!」


そらは、渉のズボンの裾を、くわえてグイグイ引っ張り強引に、家に連れていく。

渉にドアを開けさせ、そらは、家に入る。


「 真央。渉くんが来てるよ。あと、叔父さん出てきなさいよ。つうか、出てこい!」


そらの呼びかけに、真央は、出てくるが光は出てこようとしない。

リビングから半分だけ、顔を出して、渉をじっと見てるだけ。


「ちょっと、叔父さんいつまでも、中学生相手に、大人げない事してないで、出てきなさいよ。」

「そうだぞ!」


真央とそらに、怒られても態度変える気ゼロの光。

そんな光をパカンと、桃子が丸めた雑誌で殴る。


「痛い。姉さん」

「お黙り。とっと、行って話してこい。このおバカ」


桃子は笑顔で 、光にそう命令を下す。


「わかりました。お姉様」


光は、リビングから出てきた。



――いいもん。こいつがチャラチャラした態度だったら、いちゃもんつけるか、なんかして、追い出してやるし。


とまあ、光が考えている事とは、裏腹に、渉は、しっかりと光を見据えて、自己紹介した。


「突然押し掛けてすみません。俺は、橋田渉と言います。真央さんと、お付き合いさせて、頂いてます。」


――むちゃくちゃ、しっかりした子じゃないか。

光は、渉の態度に感心し、自分の行為を詫びた。



「いや、昨日はすまなかったよ。俺も大人げなかった」

「叔父さん、昨日は、ごめんなさい。大嫌いなんて言って」


真央も光に謝る。


「もう、いいよ。気にしてないから」

「本当!やったー」

「なあ、真央喜んでるとこ、申し訳ないけど。そらが、なんでしゃべったのか教えてくれないか?」


渉の発言に、光が驚いて、ツッコミを入れる。


「まさか、真央話してないの?自分の事。てっきり、俺、話してあるのかと思ってたよ。」

「 俺の事は、話したよ。そらの事は、なんていうか話づらいんだよ。理由が理由だし」

「私が、今度説明するわよ。それより、真央と渉くんは、誕生日一緒に過ごすって言ってたけど、どうするの?」

「何も、考えてないな。」

「そういえば、そうだな」


二人揃って、間抜けな答えを返されて、そらは、ずっこけそうな気分になる。



「ウソでしょ」


そらのツッコミに、二人が、困ってると光が助け船を出す。


「明日、初日の出見に行くか?三人で、朝早いけど、いい思い出になると思うぞ」

「いいかもな、それ」

「マジで、いいんですか?俺、毎年親父と兄貴と見に行ってたけど、今日に、なって急に親父が、行けなくなって中止になったんだよ」

「じゃー決まりな、明日5時に集合なここに」

「ありがとうございます」


こうして、三人で初日の出を見に行く事になった。


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