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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
4章 二学期から冬休みまでの出来事。

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お正月まで、あと4日をきった12月28日の午後。自分の部屋でくつろいでた真央に、そらがある事を問いかけた。


「ねぇ、そういえばあんた。渉くんにプレゼントは、ミサンガ作るって言ってたけど、できたの?」


ポテチを食べながら、漫画を読んでいた真央は、そらの問いかけに、ギクリと、体を震わす。

そらは、真央の反応を見逃さない。


「その様子じゃ、全然出来てないわね?」

「 途中まで、奮闘したんだけど上手くできなくて」


真央は、素直に白状し机の引き出しから、作りかけのミサンガを出して見せる。


「何これ?縄?」


そらが縄と、言いたくなるのは無理もない。

作りかけのミサンガは、刺繍糸があちこちから飛び出ており、編み目もぐちゃぐちゃだ。



「本に書いてある通りにやってるけど、難しいんだよ」


真央は、買ってきた本を机の上から取ってみせる。


「ちょっと、この本見せてね。」


そらは、真央が机の上置いた本を器用に前足でページを捲っていく。


――こんなの無理に決まってるじゃない!


少し前のそらなら、怒鳴って、本を投げつけてるところだが、今は少し成長したのか、違う事を考えてる。


―-仕方ないな。真央の為だ。一肌脱ぎますか。……私の時間も少なくなってきてるしね。



「これ、超がつく程不器用な真央には、難しい物ばっかり。仕方ない私が、一番簡単な方法を教えてあげる。」

そらは、机の上に座ると、

「刺繍糸まだあるわよね?」

「あるよ。手芸屋の人に、勧められて買ったのが」


真央が、刺繍糸を出すとそらは、刺繍糸を前足で示しながら説明する。


「 まず、三色選んで、刺繍糸は、二本くらいずつ取ってね。」

「 選んだ、次はどうしたらいい?」

「次はね。刺繍糸の端から10センチのところでね。結んで一つに、出来たら結び目をセロテープで、固定するの 」


そらは、丁寧にミサンガの作り方を教える。


「 三つ編みで作ればよかったのかよ。こんな事なら、最初からそらに相談すればよかったな」


出来上がったミサンガを見ながら真央は、自分の無駄な行動を反省した。


「でも、あげる人の事考えながらあれこれ用意するの楽しかったでしょ?」

「まあな。行った事のない手芸屋だったけど、渉の事考えながら刺繍糸とか見るの結構楽しかったよ。」


嬉しそうに真央は、言った。


「 ところでなんで、ミサンガなの?しかも、手作りで不器用なのに。ミサンガが、どういう物かわかってるの?」

「わかってるよ。切れたら願いが叶うんだっけ。買ってもいいけど、それも面白くないかなって思ったんだよ。どうせなら、渉の事考えながら作るほうがいいじゃん。」


頬をかきながら話す真央。そらは、机から真央の肩へ登る。


「なんだよ。いきなり重いから、どけよ」

「だって、どんどん真央が私の知ってる真央じゃなくなるんだもん。寂しいじゃない。今日ぐらい肩にのせなさいよ。」


そらは、離れる気はないらしく真央の肩でくつろいでた。


「しょうがねぇな、今日だけだぞ」


真央は、そらを降ろすのを諦めてそらが飽きるまで、肩にのせていた。





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