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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
4章 二学期から冬休みまでの出来事。

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閑話休題 俺が女子になってからの色々 後半

昨日の続きです。


ピンポーンと、長谷川家のチャイムが鳴る。

真央が玄関を開けると、1人の少年がいた。

身長は180センチくらい、目付きが鋭いクールな感じの少年だ。


「渚!」


(みなみ) (なぎさ)真央とそらのかつての同級生であり、真央が男子だった頃の親友でもある。

先日、行われた真央達の葬式の時に、こっそりと、渚や他の口が固い友人には事情を伝えてあるのだ。だけど、二度と関わる事は、無いだろうと思っていたから、今回の訪問には驚いてる。


「なんでいるんだよ!」

「なんでってお前の事で、桃子さんから頼まれた事があるんだよ。」

「 頼まれた事?」


真央は、首を傾げて考える。昨日、母さ

んが誰かに何か頼んだって言ってたな


「お前が、中学に入るうえで、色々不便だから俺の妹に協力してほしいって昨日電話してきたんだ。桃子さん」

「 妹って、未希ちゃんだっけ?」


真央は、何度か会った事のある渚の妹未希を思い出す。


「そうだよ。未希だけじゃなくて、ああ来た来た」

「お兄ちゃん、連れて来たよ。」


渚の後ろから、眼鏡をかけ髪をみつあみにした少女がやって来る。渚の妹の未希だ。その未希の横に、未希より身長が低く、髪をお団子にしてる少女がいた。


「 未希は、知ってるよな。こっちは、未希の友達の田中 波奈ちゃん。事情知ってる人間が1人よりいいかと思って、未希に連れてきてもらったんだよ。」

「まあ、家の中で話そうぜ。」


真央は、3人を家に招き入れ、リビングに通した。




「まずは、ざっと事情話してからで、いいよな?」

「そうだな、未希には一応話してあるけど、波奈ちゃんにも事情を話す意味でも、お前の口から説明してもらった方がいい」

「わかった」


真央は、波奈に自己紹介してから、全てを話した。


「まあそういう訳で、今はこんな姿なわけだ。」

「そんな事ってあるんだねぇ」


波奈がしみじみと言う。


――この波奈って娘、凄いな。

初対面の人間から、普通なら信じないような話をあっさり受け入れた。未希と波奈は、自分にとって、かけがえのない味方になるかも知れない。真央は、そう思った。




「私、お兄ちゃんから話聞いた時は、ウソよねって思ってたのよ。でも、真央さんに今日会って、ウソじゃないとわかって、なんか不思議な気分よ」

「 俺も、最初は疑ったよ。でも実際に本人に会って話してさ、昔の事とかな、俺と真央しか知らない事言った時は、ウソじゃねえんだって思ったよ」


未希と渚からそう言われて、真央は、自分が、ずっと思ってた事を話す。



「 俺こそ、最初は夢だろって思ったけど。時間がたつごとに、夢じゃないってわかるとな、やっぱりちょっと前の体が懐かしいけどな」


そこまで話して、真央は本来の目的を思い出す。



「こんな、話するために3人にきてもらったんじゃねぇ。今からの事色々相談するんだよ」

「そうだ。具体的に何したらいい?」

「うーん。とりあえず、二人に、これから女子として必要な事とか教えてほしいんだよ。お願いします」


真央は、未希と波奈に頭を下げる。



「えーそんなに、固くならなくてもいいのに。ねぇ未希?」

「そうよね。波奈 ねぇこれからは、友達として接するから真央って、呼びすてにしていい?」

「 あーいいけど。」

「じゃあ、真央今から一緒に買い物に行かない?」

「なんで、買い物」

「いいから行こう、買い物。決定!」


未希と波奈に、準備するから部屋へ連れてけと言われる。


「渚、助けてくれよ。」

「真央、女子の流行りとか知るには買い物は手っ取り早いかもな。女子中学生と女子高生じゃ違う部分もあるだろうし。そらの話聞くよりは、いいだろ?」


そらのいい加減な性格を真央の次に知ってる渚にそう言われて、ぐうの音も出ない真央。

確かに、そらに女子としてのイロハを指南されるなんて、もっての他である。ウソを教えられるに決まってる。

それなら、未希や波奈と買い物に行く方が絶対にいいに決まってる。

真央は、未希と波奈と一緒に部屋へ行き準備した。

ちなみに、2人は元々買い物に行く予定だったので、準備は出来ている。

2人と一緒に服を選んだり、髪の結びかたを教わったりして、準備が整う。


リビングに戻ると、何故か桃子とお茶をしてた渚の所に、真央はいく。


「 ツインテールかよ。真央、似合ってるけど」

「 2人に散々いじられて、この髪型だよ。何故か雑誌のヘアスタイル特集みたいなページが、開いて置いてあってよ。それ見て2人が、ツインテールだーって」

「ふーん。まっ行ってこい !」

と渚。

「お兄ちゃん、夕方までには、帰るから。ママに言っておいて」

「わかったよ。伝えて置くよ。」


南兄妹のやり取りを聞いてる間、波奈は

ケータイで、親にメールしてた。

真央は2人に連れられ家を出る前、渚に一つだけ訊いた。



「あいつら、元気してるか?」

「ああ、元気だよ。今度から、俺からお前の事伝えとくよ。」

「……頼んだ。じゃ」


真央は、渚に泣きそうな顔を見られないように、無理やり笑顔になってそう言った。

そうして、真央は、新しい友人、未希と波奈と一緒に新しい一歩を踏み出した。



明日からは、本編に戻ります。

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