閑話休題 俺が女子になってからの色々 前編
昨日予告した話です。
先日、ある理由から女子になった真央は、男だった時の服は、着れないので とりあえずは、そらのお古で間に合わせる事になった 。
今 、そらが 使用してた部屋で タンスやクローゼットから 服を出して着れそうな服を見繕っていた。
「ズボンやスカート系が無理ね。ムカつくけど真央のがウエスト細いから。あたしと身長ほとんど変わらないのに 、とりあえず今は、このショートパンツとTシャツに着替えたら」
そらは前足で淡いピンクのTシャツとショートパンツを示す。
「 しょうがないな。 なりたくて、女になったわけじゃねぇけど 女物 着るしかねーか」
パジャマ姿の真央はパジャマを脱いで Tシャツを着ようとする。
「 あーちょっと待ちなさい。あんたブラをせずに、服着る気?」
「えー 無理に着けなくても いいんだろ?」
真央は、チラリと下着を納めた場所を見る。
先日、強制的に 近くの店に連れて行かれて、桃子と一緒に買ってきた物がある 。
パンツとキャミソールは着ている。ブラは、着けた時の締めつけてる感が、鬱陶しくて、着けてない。
「着けなきゃ駄目 !」
きっぱりと そらに言われて、渋々 真央は ブラを手にとると、身につける。
――まあ、洗濯するのを俺だから、着けてなくても、そらにはバレないだろ。
真央は、そう心の中で呟いた。
「あー 鬱陶しい 」
「 文句 言うな」
「お前のせいでこんな目にあってるのに」
「なんの事? 聞こえませーん。ホホホ」
真央の文句をそらは、前足で耳を抑えて、わざわざ聞こえないフリをした。
ちなみに、そらは、猫好きの間で、「スコ座り」別名「 おっさん座り」と呼ばれる座り方で、真央と話してる為、前足で耳を抑えるという芸当が出来るのだ。
それはさておき、文句をスルーされた真央は、苦虫を噛み潰したような顔で、Tシャツとショートパンツに着替えた。
「 おら、ちょっと出とけ」
そらを抱えて、部屋の外へ追い出す。
「ちょっとなんで 追い出すのよ?」
「 俺の物 持ってくるんだよ。ここ、 俺とお前で使うからな 掃除しねえと 机やなんかは、そのまんま使うけど、いいよな ?」
「 いいけど ちょっと、 あんた 自分の物ってどのくらい あんのよ? 」
「 そんなにねーよ。制服と男物の服は、母さんに頼んで 処分してもらったよ 。ちょうど 制服は、いる人にあげるって言ってた。服は、リサイクルショップに持って行くってさ カーブのグッズは ネットオークションに出すって」
「 ほとんど 無いじゃない カーブのグッズだって おこづかい貯めて買ったやつばっかりなのに そんな 一気に処分しなくても そりゃ あたしのせいだけど」
そらは、泣きそうな声で捲し立てた。
――こういう所は、まともなんだよな。というか、あの時、まともな判断してくれてたら、女になってなかったんだけど。
「 別に けじめだよ けじめ 男の長谷川 真央は、もう この世にいないからな これからは、嫌でも 女子の長谷川 真央なんだよ。……女子らしくなるにゃ まだまだ 時間かかるけど」
真央は、泣きそうな顔で笑いながら言った。
「 はい はい あんたの物 とっと 持ってきなさい。 あたしは、逃げてるわよ 掃除機に吸われちゃかなわないから」
そらは、部屋から出ていく。
真央が、掃除を終え リビングへ行くと 桃子が 色々 服を色々広げていた。
「 真央ちゃん ちょうど よかったー 見てよ リサイクルショップで 服を売ったお金で 買ったのよ」
「 母さん、スカート ばっかりじゃねぇか 短いし ズボンとか 買ってくれよ。」
「スカートじゃないわよ キュロットよほとんど そらちゃんに 言われて買うなら キュロットにしてねって 」
「ふーん キュロットってどうなってんの? 」
「あっ真央ちゃん知らないか ゴメン 教えるねほら 見た目は、スカートぽい物が多いけどズボンみたいになってるの」
桃子が、1着手に取って 真央に見せる。
「 これなら 気にせず穿けると思うけど 問題は、学校の制服だよ。スカートだもんな」
「そう言うだろうから スパッツ買ってみたんだけど 」
「 スパッツ スカートの下に穿けと?」
「 うん そう そらちゃんのお古の制服もあるし 試しに着てみたら? 」
ほらと 桃子は、制服 一式を出す。
「 どうせ 着なきゃいけないしな 着てくるよ。」
真央は、受け取り 部屋へ戻り着替えた。
「 こんな もんか? スパッツのピタッとしたのが気になるけど 慣れるしかねえか」
真央は、 リビングへ戻る。
「 着れた?ちゃんと」
「 なんとか ポロシャツは、男女兼用だから問題ないし ブレザーは 女子用だから 手間どったけど 」
苦い顔をしっぱなしの真央に、桃子が訊いてくる。
「 ねぇ 真央ちゃん 今の体 どう?」
「 今さら 何 ?慣れねぇよ まだ 目線は、低い しよ。長い髪もウザく感じるしまあ、中学入るまでに ちょっとは、慣れるんじゃね?というか 慣れないとな あー 中学生活 どうすんだよ。女子 しかも 年下 ばっかり 友達 できるかな。絶対 無理 」
1人で 叫びはじめた真央に桃子が
「 ふふーん そのへんは、大丈夫! ある人に 協力頼んであるから」
「ある人って誰だよ?」
「明日になったら わかるわよ。」
桃子の発言に やな予感するなと 真央は 思った。
明日、後編を投稿します。




