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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
4章 二学期から冬休みまでの出来事。

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12月のある朝。中島市の最低気温が、-5度を記録した。

長谷川家では、桃子が、なかなか起きてこない真央を起こしに真央の部屋に行く。

あれ、起こすのそらの役目じゃなかったと、思われるだろうが、そらはお猫様。寒い冬の朝に、真央を起こす訳がない。それどころか、そらは、リビングのファンヒーターの前を占領して、寝んね中だ。



「真央ちゃん 起きなさい!遅刻するわよ!」


真央を布団から出そうとするが、真央が 布団をつかんで、抵抗する。


「寒い!起きたくない 今 出たら、俺 寒くて 死んじゃう 」

「ハイハイ 意味不明な事言ってないで、 さっさと 起きなさい 」


桃子は、容赦なく布団を剥ぎ取った。

桃子さん、いつもは、真央に、我が儘言ったりしてたのに、意外と普通にお母さんやってます。



「 母さんが 意地悪だー」


真央は、文句を言いながら しぶしぶ ベッドから体を起こす。


「 あっそうだ 真央ちゃん 今日いつもより 寒いから、ポロシャツの下 これ 着てき行きなさい。」


桃子が、1枚のインナーシャツをみせる。


「 えーそれって、ヒータックインナーってやつだろ?おばちゃんみたいだし、モゴモゴしそうだから、やだよ 」

「 そんな事ないわよ 真央ちゃん 女の子は、体冷やしたらいけないの!だから つべこべ言わずに着なさい」

「 はーい 」


しぶしぶ 真央は、ヒータックインナーを受け取り、着替える。


「 未希と波奈にバレたら、絶対バカにされそうなんだけど」


ブツブツと文句を言いながら、いつも着るキャミソールの上からヒータックインナーを重ねて着ると、後はいつも通り制服を着る。


「 思ったより良いかも 」


真央は、桃子の言うことはきいておいて正解かもと思った。


朝食を終え、学校へ行く支度をしてると いつも通りの時間に、未希と波奈が、迎えに来た。


「いやー 今日は、一段と寒いねぇ。 思わずヒータックインナー 着てきちゃったよ。」

「 あー 私も。夕方 雪が降るかもしれないしねぇ」


――ダサいとか言ったり、するかと思ったのに、意外かも。ちょっとビックリだ。

そう思った真央は、2人に訊いてみた。



「 2人も着てるのか?ヒータックインナー」

「うん 寒いしさ、学校指定のセーターだけじゃ、心許(こころもと)ないもの」

「 そーそー、セーターペラペラだからさ。寒いじゃん。体育あったら、体操服着ちゃうんだけどね」


2人は、至極当然と言わんばかりに言う。


「真央は、着てないの?」

「着てるよ。 ただ、おばちゃんみたいだから着てくるのヤダったけど、着てるとこれ暖かいよな」



―――


学校に着くと、手袋やマフラーを外しながら、渉に挨拶する。



「おはよう 渉 」

「 おはよう 真央 寒いな今日」

「うん」


ちなみに未希と波奈は、真央から離れて先に 教室へ行っていた。

渉は、急に真央の手を握る。


「 冷たいな手 やっぱり、女子は多いな冷え性」

「いっいきなりなんだよ。人の手握りやがって、渉の手 暖かいからいいけど」



真央は恥ずかしくて、わざと 怒ったように、言ってみたけど、心配してくれた事が、本当は凄く嬉しかった。


そのまま、渉と手をつないだまま、教室に、入っていって、クラスメイトに、冷やかされたのは言うまでもなかった。




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