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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
4章 二学期から冬休みまでの出来事。

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11月初め。ますます寒くなり、冬の足音が聞こえてくると、家でも学校でも職場でも、暖房という物が出現する季節。

人が 冬を乗り越える為には、必要不可欠な物である。


長谷川家では、ある暖房器具をめぐって 1人と1匹による熾烈なバトルが、はじまろうとしていた。


ダボダボの白いパーカーに 黒いショートパンツとモコモコ靴下という真央が、リビングのこたつでくつろごうと、やって来ると、 真央の指定席に、白い毛の塊がいた。




「そら!お前 ハーフケット敷いてないのに、こたつ布団の上で 寝るなよ。お前の毛がつくと、取るの大変なんだよ」


白い毛の塊の正体。それは、丸くなって寝ているそらだった。

そらは、やかましいと言わんばかりに、耳をピコピコと動かしてから 顔をあげる。


「いーじゃない 寒いのよ。それに猫が、こたつで寝るのは、猫の特権でしょ 」

「意味わからねーよ。しかも 俺の指定席じゃねーか、 どけよ。あっちに、お前のハーフケット敷いたから、そっちに行け」


真央はそらを抱えようとするが、そらは、こたつ布団に爪を引っかけて動かない。


「 いやよ。ここ 日当たりがいいから お昼寝するには、気持ちいいの! だから どかない」

「 だから ファンヒーターの前に、ハーフケット敷いたから、そっちに行けっての、バカ猫」

「 い・や 真央こそ 自分の部屋でくつろげばいいでしょ」


――くそ。こういう頑固な所は、人間だった頃から変わってねぇんだから。……あっいいこと思いついた♪


真央は、名案いや迷案かもしれない何かを思いついたらしい。




「 はあ わかったよ。そのかわり後で 半

目で寝るお前の寝姿。 携帯で、撮ってやる。猫なんだから 問題ないよな?」


ニヤリと真央は笑い、携帯を取り出す。


「 イヤー やめて わかったわよ どけば さいいんでしょ どけば!そのかわり、あんたの部屋に行って カーブグッズ めちゃくちゃに してやる」


言うやいなや そらは、だだっと走り、 真央の部屋に向かう。


「 おいこら、待て そら まてってば」


あわてて、自分の部屋に駆け込むが、部屋の隅に整頓して置いてる、カーブグッズの中から、そらは、カーブのマスコットキャラのぬいぐるみを引っ張り出している。


「あー それ お前 最近買ったばかりのやつ」

「 こんな物は、こうだー」


そらは、叫ぶと 口にくわえてブンブン振り回し、爪をたてる。 真央は、そらからぬいぐるみを取り返そうと するが、 そらは、猫の狩り本能にスイッチが 入ったのか 目がマジになり、本気でじゃれはじめる。


「 バカ、そら 放せ!やめろ 破れるだろ!」


真央は、どうにか そらからぬいぐるみを 取り返すと、ガックリと肩を落とす。


――ああ、俺のスマイリーちゃん。

12球団イチ不細工とも、言われるカーブのマスコットキャラのスマイリーちゃん。体の形は、竜の落し子そっくりだが、赤いふさふさとした毛に覆われた、なんだかよくわからない生き物だ。真央は、それがブサカワイイと思っていて、気に入ってる。

そのお気に入りのスマイリーちゃんのぬいぐるみは、そらの手により、ボロボロにされていた。



「 そらの バカ ぼろぼろじゃねーか 」

「 ごめん 本気になっちゃった。」

「 いや 俺も悪かったよ。 バカバカしい けんかしたな」


真央は そらを抱っこして リビングへ戻る。

「 母さん」「ママ 」


いつのまにか 母 桃子が ちゃっかり 2人がさっき取り合った場所を占領していた。

「 ごめーん ここ座ちゃった だって暖かいだもん」


こうして、真央とそらの こたつをめぐるバトルは、桃子が 場所を占領する事で 終了した。


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