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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
4章 二学期から冬休みまでの出来事。

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10月半ばのある日の昼休憩。

いつものように、 真央が仲のいい女子と話していたら 、渉が呼んできた。


「真央さん、ちょっと いいですか?」


なぜ敬語だ。なんか重要なお願い事かな? 真央が思ってたら、波奈が声をかけてきた。その表情は、ニヤリとしてて、意地悪な笑顔だ。



「 真央 ダーリンが 呼んでるよ 」

「ダーリンって 、ごめん いってくる」


真央は クラスメイトの輪から離れて

渉のところにいく。いつの間にか、教室内にはいない。

渉は、廊下の一番端 人気(ひとけ)のない場所にいた。


「なんだよ。こんなとこで 」

「いやー 教室だと、クラスの奴らがいて、落ちついて 話せねーから」

「あー なるほど。 で 用事は何?」

「 真央 今度の日曜 秋祭りに行かねえか?」

「 秋祭りって この近くの神社で 毎年やってるやつ?」

「 そう 」

「 行く ! 」


即答した真央に、渉は 拍子抜けする。

思わず、後ろにこけかけたくらいだ。


「 昨日、俺 散々 真央の事どう 誘おうか悩んだのに 即答かよ。」

「 だって 渉からの誘いだもん 断る理由ないし」


ニコニコしながら言う真央に、渉はつい意地悪をしてしまう。



「 そう言って、誰 からの誘いにも のるんじゃないよな?」


――はあ? 何言ってやがるんだよ!俺は、尻軽女じゃねーし。


渉のたった一言にちょっとムカツク気分なる真央。だけど、ここでへそを曲げるのも、しゃくだから、気分を落ち着かせる意味でも、きつめに言ってみる。



「 あのな、俺が そういう人間に見えるか?お前がいるのに 、なんで 他の男の誘いにのるかよ 」


――若干キレてるかな? ここで、へそを曲げれても、面倒だし。


「 ごめん 悪かったよ。お前は そんなじゃないよ」

「 そうだよ。わかればいいんだよわかれば」

「 はい 」

「もう この話は終わりな ところで、 日曜の事だけど」


切り替えの早い真央に、若干呆れつつも ご機嫌がナナメにならなくて良かったと渉は、思いつつ 答えた。


「ああ 10時に 校門で 待ち合わせは?」

「 いいよ。それで 」


二人の話が 終わったところで、予鈴がなったので 教室へ戻った。



―――




渉にとっては、やきもきする数日が 過ぎ日曜日 校門で真央を待ってると、息を切らして走ってくる真央の姿が見える。



「 わりぃ 待った?思ったより準備に時間がかかって」

「 そんなに待ってないし。真央さんなんですか その服。いつも キュロットかショートパンツのあなたが ワンピース着てらっしゃる」

「 なんで、敬語なんだ やっと 着る機会が あってよかったよ。このシャツワンピ 」


赤いチェック柄のシャツワンピの裾をつまやむ。


「 学校以外じゃスカートとか穿かないからなほとんど 変じゃないか?」

「 変じゃありません むしろ お似合いです」

「 だから なぜに 敬語なんだ。渉は、いつも通りだな。Tシャツにデニムのパンツ」

「 もっと 違う格好のが良かったかな」

「 いや、渉らしくていいんじゃねーか」

「 そりゃどーも じゃ行きますか」

「 うん」


2人は、学校から歩いて5分の所に 、秋祭りの会場の中島神社はある。

狭い住宅街の中を人が沢山歩いている。渉は、真央を見失わないか、心配だったが、歩く度にピョンピョン跳ねるツインテールのお陰で、見失う事は無かった。



「 渉 早く早く」


すっかり テンションあがりまくりの真央は、渉を急かす。


「 子どもじゃねーんだから そんなにはしゃぐなよ」

「だって 嬉しいんだよ 2人で 一緒に遊べるんだから」


本日も、幻の犬のしっぽ及びイヌミミをばたばたと、ふりまくっている真央のはしゃぎように渉は、嬉しく思いつつも、自分は気分を落ち着かせた。



「はしゃぎすぎて 迷子になったら大変だから手繋ごうな 人沢山いるから」

「 うん」

「さて どこから行く?」

「射的」

「ハイハイ 行きましょうか」


真央の手をひいて渉は、射的のお店を探した。

それから、射的にくじ わたあめにたこ焼きと買って歩く。


「買いすぎ 食べすぎ ちょっと休むか?」

「うん あっ あとでさ 神社の裏いかねーか?」

「いいけど、何かあるのか?」

「フッフ 秘密」

「えー 気になるだろ」

「あとで」


真央は、渉にしつこくきかれても あとでの一点張りだった。


「 こんなとこに紅葉があったのか 知らなかった。」


神社の裏には、かなり大きな紅葉の木があった。まだ、色づき始める前だからか、緑の葉っぱが多い。



「 今は、色づいてないけど もう少し したらまた、来ようぜ すっげー綺麗なんだ」

「 ああ、俺は、真央と一緒ならどこでも いいけど。」

「 あー うん そろそろ 帰ろ 寒くなる前に」

「 帰るか 」


渉の言ったセリフが、恥ずかし過ぎる真央は、真っ赤になった顔を、渉に、見られないように 下を向いたまま歩いた。



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