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長谷川真央はTS娘!~妹の理不尽な理由から女子として転生した俺の物語~  作者: ねこた まこと
3章 真央の鯉?いや恋です。

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クラスマッチの翌日の朝、真央は、学校に行く途中、未希と波奈に、渉に告白したことを報告した。


「 「よかったね。」」



2人同時に そう言って喜んでくれた。

真央は、渉の事を報告出来て良かったと思った。 話題を切り替えて、昨日のドラマの話でも振ろうかと思ったら、未希と波奈が、新しいおもちゃを与えてもらった子供のような、眼差しで真央を見つめてる。

特に波奈は、恋ばなが大好きだ。根掘り葉掘り、訊くつもりらしい。


「 ねっ夏休みは、2人でどっか行く予定とかあるの?」


「 それがね ほとんど、会えません。渉、吹奏楽部だから 、コンクールの練習や体育祭の練習で忙しいんだと。 昨日メールしたとき、そう書いてありました」


あううと、子犬のように項垂れる真央。

未希と波奈には、真央の頭とお尻にイヌミミとしっぽが生えてるように、見える。そのイヌミミとしっぽが、垂れて、きゅ~ん。と鳴き声さえ発してもおかしくないくらい、真央は凹んでいるのだ。


未希は、フォローするように、言う。


「 でも、ほら、期末テスト前だから 一緒に 勉強するとかは?」

「それも、無理 。渉、お兄さんに、勉強みてもらうんだって、期末テスト終わるまで、学校以外では、会わないって言われた」


下がっていた頭が、さらに下がり、あうう、あううと、唸りを出す始末だ。

未希は、波奈に、「ますます、落ち込ませてどうすんの!」とツッコミを入れらりていた。


未希に変わって、波奈が質問した。


「 あっそういえば、期末テスト終わった翌日 花火大会があるじゃん それ、誘えば?」

「その日は、俺が予定あるの 。間に合うか怪しいのだ」



もはや 打つ手なしと未希と波奈は、ため息をつき、この話題からはなれたのだった。



―――


期末テストが終わった翌日の土曜日。



「真央ちゃん 早く早く 急いで」

「待ってよ、母さん このサンダル走りにくいんだから」

「 そんな事言って、花火大会はじまっちゃう」


桃子に急かされ 家まで走るが 、シックな紺のワンピースにサンダルという服装の真央は、走るに走れない。

桃子もスーツにパンプスを履いてるのに、真央より早く走ってる。


真央は、桃子と一緒に 親戚の家に用事で行ってたが 、予定より早く帰れたので、花火大会に行けそうだからと、桃子に急かされてる。


「 うりゃあ」


家に駆け込むなり真央は、そんな掛け声と共に、サンダルを脱ぎ捨てる。


「真央ちゃん、女の子がそんな事しちゃ駄目だと思うの。 急いでても」


真央は、桃子の注意を聞かずダッシュで、自室へあるものを取りに行く。

真央は、自室から今度は、浴室へ猛ダッシュする。


「 さっさと、着替えないと、間に合わない」


ワンピースごと キャミソールを脱ぎ捨て 、ブラやパンツもポイッと篭へほうりこむ。

走ってかいた汗をシャワーで流し、バスタオルで、しゃっしゃっと体を拭き新しい、ブラとパンツにキャミソールを着る。


その上に、水色に赤い金魚が描かれた、甚平を着る。


「 あとは、髪」

ドライヤーで乾かして、いつも通りツインテールにする。


「真央ちゃん 髪型変えたら?」


桃子が、ツインテールをほどいてしまう。



「時間が、なからこれしかできないけど」


和風のデザインのヘアクリップで、髪を止めてくれた。

ハーフアップ と呼ばれる髪型で、後ろのほう髪がおりてるのが、気になるが せっかく桃子が、やってくれたので我慢する。


「行ってきます。」


真央は、携帯と財布を入れた 小さなカゴバッグ1つ持ってでた。

花火大会の会場までは、歩いて20分ほど、中島川の周辺で行われる。

渉に連絡するため携帯電話にかける。


「もしもし、渉?今どこ」

「 ここ」

「わあ 脅かすなよ」



真央が 振り返ると、赤いTシャツと黒いハーフパンツというラフな服装の渉が、いた。


「 最初、いつもと髪型違うから誰かと思ったけど、やっぱり真央だった。甚平来てくるやつ あんまりいねぇから」

「あー 本当は、浴衣がいいんだろうけどな 時間なかったから」

「へぇ 浴衣みてみたいな。」

「今度な 」




2人は、花火が上がるまで、屋台をまわり買い食いする。

焼きそば、たこ焼き、わたあめと屋台を制覇していく。途中、真央は、渉から「食いすぎじゃね?」と指摘受けるも、「平気」と返した。ちなみに、この人、いくら食べても、体型変わんないという羨ましい体質なんで、食べ過ぎても、気にしないでください。



午後7時半。辺りが暗くなり、花火が、上がり始めると橋の欄干に寄りかかり花火を見る。



「すっげー 綺麗 やっぱ 花火は、いいな 手でもってするのもいいけど でも、手持ってすんの流石に子どもっぽいかな?」

「いいんじゃね?今度するか 2人で」

「えー2人で、さみしいくないか?せめて、何人かよぼうぜ」

「クラスのやつら?」

「いーなそれ」


2人は、花火を見ながらそんな会話をかわした。


花火大会も終わり、2人は、人混みの中を移動する。


「今日、これてよかった。」

「真央」

「何 ?」

「手つなご」

「いーよ」



恥ずかしいなと、真央は、思いつつ渉と、手をつないだ。

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