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第73話『いのり楽坊』

ゴールデンウィーク最終日。

再開発のシンボル「シアター九」で開かれる音楽祭に、いのりたちは視察に訪れます。

地域の人々が集まり、音楽が響く場所で――思いがけない出来事が待っていました。

ゴールデンウィーク最終日。

いのりは自治会長として、敗島まけしまのショッピングモール・ウィア犬井の横に新設されたイベントホール「シアター九」へ視察に訪れていた。

鉄道会社と第三セクターが手がける再開発の象徴で、いずれは新駅建設にもつながると期待される一大プロジェクトだ。

ホールは開業からちょうど一年を迎え、その記念として「地元音楽祭」が開催されている。

地域の合唱団や吹奏楽、バンドなど、音楽を楽しむアマチュアたちが思い思いにステージを彩るイベントだ。


「ここが……シアター九」


巨大な四角い外観を見上げ、いのりは思わず息をのむ。

壁に覆われた無骨な造りは中の様子をうかがわせないが、確かに地域の新たな拠点として存在感を放っていた。


(このホールができたら、新駅も夢じゃないって……本当に大きな計画なんだな)

胸の奥が少し高鳴った。


隣であずさが


「アタシも初めて入ったよ。すごいね!」


と声を弾ませる。

受付を通ると、運営係のお姉さんが笑顔でいのりに声をかけた。


「自治会長さん、ご来賓席へどうぞ。――お連れの方も一緒に座られて構いませんよ」


「えっ、でも私は一般席じゃなくていいんですか……」


と慌てるあずさに、


「大丈夫ですよ、席が余ってますから」


とお姉さんが小さくウィンクする。


「ありがとうございます!」


あずさは頭を下げ、いのりと並んで来賓席へ。

空席の多い一角に腰を下ろすと、そこには見知った顔もあった。


「やあ、いのりちゃん」


スーツ姿の木澤が軽く手を上げる。

その瞬間、いのりの胸は大きく跳ねた。


夢で助けられて、危うくキスしそうになったことは、絶対に言えない。

頬の赤みを隠すように目を逸らすと、あずさが隣でにこっと笑った。



---


音楽祭は順調に進み、地元の合唱団や吹奏楽部が次々に舞台を彩っていた。

その最中、舞台袖がざわつき始める。スタッフが困った顔で右往左往しているのが目に入った。


「あれ……何かトラブル?」


あずさが不安げにつぶやく。


そこに歩み寄って掛け合っていたのは、九潮団地の住人・三橋、通称ミッツーの姿だった。

それを見た木澤が


「…あ…あの人、うちの団地の住人さんだ」


と立ち上がり、いのりとあずさも慌ててついていく。

控え室には、肩を落としたバンドメンバーの姿があった。


「こんにちは、ミッツーさん。どうかしたんですか?」


「あ、木澤会長じゃないですか。実は、ボーカルが風邪で声が出なくて……」


「ごめんなさい…。演奏は万全なのに、私のせいでこのままじゃ……」


ガラガラ声の女性ボーカルは、ハンカチで口元を押さえ、力なく涙をこぼしていた。


観客はどんどん席に入り、会場は満席目前。

盛り上がりの空気が高まるほどに、バンドの落胆は深まっていった。

すると、あずさが一歩前へ出て、ミッツーに声をかける。


「ミッツーさん、どんな曲をやる予定だったんですか?」


差し出されたセットリストをぱらぱらとめくり、にやっと笑っていのりを見る。


「ねえ、いのり。この曲……あんた歌えるでしょ?」


「え? えええ!? そ、そりゃカラオケでさんざん歌ったけど……!」


うろたえるいのりを見て、あずさは真剣な表情に変わった。


「じゃあ、私たちがやります!」


「ええええええ!?!?」


「いのりがどうしても嫌なら、アタシだけで出る。だってみんな困っているんだよ?」


「そうだけど…。私、人前で歌ったことなんてないし…」


「私だってそうだよ!だから…本当は、いのりと一緒に歌いたいの」


その言葉に、ミッツーは驚き、すぐに笑顔を広げた。


「二人が歌ってくれるなら……そりゃもちろん助かるよ!」


声を失った女性ボーカルは、ハンカチで顔を覆いながら涙を流した。


「……ありがとう。本当に、ありがとう……」


「……わかった。私も出る!」


いのりが決意を口にすると、控え室に希望の空気が広がった。



---


ミッツーたちの表情が少し明るさを取り戻したところで、木澤が口を開いた。


「いのりちゃん、あずさちゃん……ありがとう。女性ボーカルの曲だから、俺は助けになれない。うちの住人さん達を助けてくれて、本当に感謝してる」


「そ、そんな……私なんてただカラオケで歌ってただけで……」


いのりが慌てると、木澤はにっと笑った。


「じゃあ俺は裏から支えるよ。記録用のカメラをモニターに繋いで、君たちの姿を会場に届けよう。後ろの席からも見えれば、もっと盛り上がるはずだ」


その言葉にバンドメンバーのオダちゃんも頷いた。


「それいいな! せっかくのラストだ、客も盛り上げたい」


ここで、いのりとあずさは改めてメンバーたちの自己紹介を受けた。


●ベース&バンドマスター:三橋ミッツー


背の高い細身のイケオジ。変態的な難易度のベースラインも難なく弾きこなし、即興でチェロのようなフレーズも奏でる頼れるリーダー。


●ドラム:毒島ブッスー


ちょいぽちゃ体型でちょんまげツーブロック。パワフルなドラミングと顔芸でバンドを盛り上げるムードメーカー。


●キーボード:織田オダちゃん


茶髪メガネでふっくら体型。クラシック出身で作編曲もこなすクリエイター気質。


●リードギター:殿頭ドノちゃん


クロブチメガネの短髪。自分で勝手に名付けたドノガシラカッティングと泣きのギターソロが得意で、お茶目な性格。


●サイドギター:別所ベッフィー


口ヒゲとアゴヒゲが似合うワイルド系。ハーモニクスやワウを駆使した変態テクで観客を圧倒する。


●アコギ:庄司じっちー


もじゃもじゃパーマで細身。クリアなアコギの響きが持ち味で、バラードでは存在感を放つ。


●マニピュレーター:寺巻テラちゃん


細身の中背で普通のオジサンと思いきや、腕にはワイルドなタトゥ。シンセや打ち込み音源を操り、演奏を支える縁の下の力持ち。


「いやー、こうやって自己紹介するの久々だな!」


ブッスーがにやけながらドラムスティックを回すと、いのりとあずさも思わず笑った。

すると、テラちゃんがイヤモニを2つ手に、いのりとあずさにそれぞれ渡す。


「ホールは反響が強いから、これをつければ自分の声も、合図も、ちゃんと聞こえる。ちゃんと裏からサポートするから心配しなくていいよ」


マニピュレーターの頼もしい一言だった。

いのりとあずさはおそるおそる装着し、マイクを構えた。


「じゃあ、ちょっとだけ合わせてみようか」


ミッツーの合図で、ブッスーがスティックを掲げる。


「ワン、ツー、スリー、フォー!」


瞬間、圧倒的な音が走り出した。

ミッツーの唸るようなベース、ブッスーの豪快なドラム、オダちゃんの彩り豊かなキーボード、じっちーの透き通るアコギ、ベッフィーのワイルドなギターリフ、ドノちゃんの泣きのリード、そしてテラちゃんの打ち込み。

重厚で迫力のある音が、控え室いっぱいに広がる。


「大丈夫。気楽にやろ」


あずさがいのりを見て笑った。


「2人で歌えば、歌詞ちょっとくらい間違えても誰もわかんないって!」


「ちょ、ちょっと……!」


いのりは苦笑しながらも、マイクを握り直す。


そして恐る恐る声を出すと――

隣であずさがすぐに重ねた。

イヤモニ越しに流れるハーモニーは驚くほどぴたりと揃い、音が一気に広がった。


「おおっ!」


ドノちゃんが笑顔でギターをかき鳴らし、ベッフィーがワウを効かせて返す。

ブッスーはドラムを叩きながら顔芸を炸裂させ、場の空気を盛り上げる。

一曲をサビまで合わせたところで、ミッツーが深く頷いた。


「…これならイケる!本当にステージに立てるぞ!」


「でしょ?」


あずさが誇らしげに胸を張る。


「ね、いのり。楽しんじゃえばいいんだよ!」


「……うん!」


自然と笑顔がこぼれたいのり。

リハーサルを終えたあと、舞台袖で司会スタッフが確認してきた。


「代役で出演していただく際、バンド名はどうお呼びすればよろしいですか?」


一瞬、空気が固まる。


「君たちで決めたらいいよ」


と、三橋が笑顔を送る。

メンバーも異論はないようだ。


「えっ、えっと……」


といのりが困っていると、あずさがにやっと笑った。


「じゃあ、“いのり楽坊”で!」


「ええええっ!?」


「アタシといのり、ツインボーカルのバンドでしょ? だから楽坊。……いいじゃん、響きかわいいし!」


ミッツーたちオジサンメンバーは顔を見合わせ、すぐに破顔した。


「いい名前だな!」


「若い子のセンスだ!」


「うんうん、今日限りの即席バンドにぴったりだ」


いのりは頬を赤くしながらも、こくりと頷いた。


「……じゃあ、それで」


こうして即席ユニット「いのり楽坊」が正式に誕生した。



---


ステージの幕が上がると、場内アナウンスが響いた。


「本日のラストを飾るのは……“いのり楽坊”!」


観客が


「え?」


「プログラムにないぞ?」


とざわめく中、照明に浮かび上がったのは、黄色い自治連絡会ポロシャツ姿のいのり。

その横には、音楽祭の白い記念シャツを着たあずさと、同じく白いシャツのオジサンバンドメンバーたち。


壇上に登場したメンバーが楽器を取り、それぞれの持ち場につく。

そこから各自にイヤモニから演奏開始の合図が送られてオープニング楽曲が始まった。

ミッツーのベースが重低音を唸らせ、ブッスーのドラムが豪快にリズムを刻む。

オダちゃんのキーボード、じっちーのアコギ、ベッフィーとドノちゃんのギター、テラちゃんの打ち込み音が一斉に重なり、会場に衝撃が走った。


その瞬間、モニターに木澤が撮影するハンディカム映像が映し出される。

黄色のポロシャツ姿で真剣にマイクを握るいのり。

白シャツで笑顔を見せるあずさ。

汗を飛ばしながら全力で演奏するオジサンメンバー。

そして時折抜かれるブッスーの顔芸ドアップ。

映像が場内を駆け巡ると、観客のざわめきは歓声に変わった。


「おいおい、演奏めちゃくちゃうめー!!」


「かわいいじゃん!女子高生ボーカル!?」


「ボーカルもすげえ上手い!」


観客は立ち上がり、場内は一気に熱気を帯びる。

一曲目曲を終えた瞬間、拍手と歓声が巻き起こった。

そのタイミングで、いのりが顔を赤くしながらマイクを握る。


「はじめましてー! 私たち、即席ユニットの“いのり楽坊”です!」


女子高生のMCに客席がどっと湧く。


「実は私……九潮団地の自治会長でーす!」


「団地!?」


「自治会長って、マジかよ!」


観客がどよめく。

いのりはさらに真っ赤になりながら笑う。


「緊張でお腹痛いんですけど……がんばります!」


会場が爆笑と拍手に包まれた。

すかさず、あずさがフォローする。


「今日のメンバーは、みんな団地のご近所さん同士!演奏隊のお兄様たち、普段は老人ホームで働いてます!」


オジサンバンドが笑顔で手を振り、客席から


「がんばれー!」


と声が飛ぶ。


「今日は来てくれてありがとうございます!最後まで楽しんでいってくださいね!」


あずさの盛り上げで、観客の拍手と歓声はさらに大きくなった。


「改めまして、シアター九音楽祭、いのり楽坊スタート!」


と、いのりの掛け声から照明がフッと落とされ、青暗いライトに照らされながら二曲目のしっとりしたイントロが流れる。

オダちゃんのピアノに合わせて、いのりとあずさのゆっくりとしたボーカルが乗っかってくる。

そこからブッスーのシンバル合図と共に、明るい疾走感のあるイントロへと転調し、照明もカラフルに切り替わって盛り上がる。

いのり楽坊、奇跡のステージが本格的に始まった。


木澤のカメラは、いのりとあずさの笑顔を交互に映し出す。

寄り添う二人の姿に、会場の熱気はどんどん高まった。


曲の後半、ドノちゃんの泣きのギターソロに、ベッフィーがピッキングハーモニクスを効かせた変態テクで挑みかかる。

二人のギターが火花を散らす即興バトルに、観客は総立ちで叫んだ。

フェスさながらの熱狂がホールを揺らした。


そこから三曲目、四曲目と、それぞれの個性を活かした楽曲が展開された。

ラストのサビを歌い切った瞬間、大歓声と拍手が巻き起こる。


「今日は最後まで聴いてくれてありがとうございまーす!」


あずさの感謝と共に、メンバーは一度舞台袖に消えた。

そのまま慌ててバックルームの喫煙室へベッフィーとじっちーが駆け込んだ。


「合間にタバコ休憩なんだね」


と苦笑いするいのり。

メンバーは水分補給をして、最後の流れを再確認する。

その間、場内では


「アンコール!アンコール!」


と、自然にコールが湧き上がり、ホールが揺れた。

小休憩した舞台袖から再登場したいのりとあずさがマイクを握る。


「アンコールありがとう!もうちょっとだけやらせてください!」


あずさの声と共に場内のボルテージが上がる。


「みんなが盛り上げてくれたおかげで、ここまでやれました!」


いのりは恥ずかしそうに笑いながら続ける。


「みなさん、ここまで盛り上げてくれてなんですけど…。次は……しっとりした曲を聴いてください!」


じっちーのアコギが澄んだ音を響かせ、オダちゃんのピアノが柔らかに旋律を重ねる。

ミッツーは巨大なウッドベースで深い低音を支え、ベッフィーとドノちゃんは主張しすぎず控えめに音を添える。

黄色ポロシャツのいのりが中央で歌い、白シャツの仲間たちが音で包み込む。

あずさが寄り添うようにコーラスを奏でる。

観客は息を呑み、涙を流しながら聴き入った。


最後のフレーズが消え、沈黙ののち、割れるような拍手がホールを揺らす。


あずさが声を張る。


「まだ終わりじゃないよ! 最後にもう一曲やります!」


「今日ここにいるみんなと一緒に楽しみたい!ラスト、全力でいくよー!!!」


ブッスーが爆速ビートを叩き、ミッツーのベースが唸る。

ベッフィーとドノちゃんのツインギターが火花を散らし、じっちーとオダちゃんが音を重ねる。

いのりとあずさは笑顔で声を合わせ、観客も両手を振り上げた。


サビに突入した瞬間、天井から赤・青・銀・金のリボンが一斉に舞い降りる。

黄色と白のコントラストにリボンが映え、観客の歓声は最高潮に達した。


こうして即席ユニット「いのり楽坊」のステージは、最高のフィナーレで幕を閉じた。



---


ステージを降りたいのりとあずさを、バンドメンバーとスタッフが迎えた。

声が出なくて控室で泣いていた女性ボーカルが、嬉し涙を流しながら二人に抱きつく。


「本当にありがとう……今日のステージを守ってくれて」


いのりは


「そんな……!」


と慌てるが、観客の歓声がまだ耳に残っていて胸が熱くなる。

ミッツーが大きな手でいのりの肩を叩いた。


「君たちのおかげで、最高のライブになった。団地の若い力、すごいよ」


ベッフィーが笑って


「本気で歌ってくれる娘たちがいて、俺たちも燃えたよ」


と加わり、他のメンバーも大きく頷く。

その後ろから木澤も歩み寄り、カメラをスタッフに預けてからにっこりと笑った。


「映像はちゃんと残ってるよ。……本当に、よく頑張ったね」


あずさが


「じゃあ最後に!」


と手を掲げる。


「せーの!いのり楽坊ーーーーー!!!」


掛け声と共に、いのり、あずさ、声の出ないボーカル、オジサンバンド、木澤まで輪に加わり、全員で勢いよくハイタッチ。

パンッという音が控室に響き渡った。


---


夜。

地元ケーブルテレビの特集で、音楽祭の模様が放送された。

画面には、リボンの雨の中で歌う「いのり楽坊」の姿が数十秒だけ映っていた。


「わあっ、お姉が出てる!」


妹のともりが声を上げ、弟のけいじも


「いのりねーちゃん、テレビすげー!」


と興奮気味に叫ぶ。

母のきよのは笑顔で言った。


「いのり、立派だったじゃない。団地の会長も、バンドのボーカルも、どっちも似合ってたよ」


父のよしつぐも


「いいゴールデンウィークの締めくくりになったな」


と頷いた。


いのりは頬を赤くしながらも、心の奥がじんわり温かくなるのを感じていた。


「……うん。本当に最高のゴールデンウィークだった」


自治会長のいのりとは別に、あとから一般席で音楽祭を観覧していた風張家も、突然いのり楽坊の登場には心底驚いたらしい。

でも最高のライブを乗り切ったいのりは、ステージの上でスポット照明以上にキラキラと輝いていた。


「いのり楽坊、かっこよかったよ!」


ともりがニヤリと口にする。

そんな風張家の長女が家族にとっても誇らしく思えた。

今回は音楽祭のお話でした。タイトルの通り“いのり楽坊”という即席ユニットが生まれましたね。

自治会長でありながら、普通の女子高生としてステージに立ったいのりの姿は、これまでとはまた違った一面を見せてくれたと思います。

家族にとっても、自治会長としてのいのりだけではなく、“誇れる長女”の姿を感じ取れたのではないでしょうか。

この音楽祭がどんな余韻を団地に残すのか、ぜひ楽しみにしていただければと思います。


考察として触れると、ここで「自治会長の顔」と「歌う少女の顔」という二つの側面が並んだことは大きな意味を持ちます。

責任感に縛られてきた彼女が、“楽しむために声を出す”瞬間を得たことは、これからの成長につながっていくはずです。


また、木澤が裏方として映像を広げた場面も印象的でした。

舞台に立つわけではなくても、支える立場でいのりとあずさを輝かせた姿は、夢の中の出来事とも重なりますし、とても象徴的でした。


そして、今回のエピソードは、いのりにとって大きな一歩でもありましたが、実はあずさの魅力がたくさん詰まった回でもあります。

困っている人を放っておけず、自分から動き出し、いのりを巻き込みながら支えていくあずさの姿は、とても頼もしくて可愛らしかったと思います。

あずさの「助けたい」という気持ちが前面に出て物語が動き、いのりもその背中に押されてステージに立ちました。

だからこそ、今回のステージは“あずさが作った奇跡”でもあるんです。

彼女がいなければ、この物語は始まっていなかったかもしれません。


読んでくださった皆さんにも「あずさが好き」「あずさっていい子だな」と感じていただけたらうれしいです。

次回以降も、彼女の存在感や成長を楽しみにしていただければと思います。

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