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⑿『茫洋足る、風景模写』

㈠

俺の執筆的方法論、における、メタファ的吐露、であるこの小説だ、と言えそうである。幾分、実直には述べていないが、実際、こうなのだ、と断言出来ない俺の方法論であるからして、この小説から、読み解ける場合は、俺も、努力して理解しようと、必死である。

㈡

つまり、俺とて、俺の執筆的方法論を、言語化出来ないところまで、来ているのだ。であるからして、茫洋足る、風景模写、というのが、精一杯の吐露ではある。しかしどうだろう、⑿まで来たら、もう⒇までは書くしかないのだ。

㈢

書けば書くほど、良く分からないかもしれないが、俺は俺で、それこそ誠実にこの小説を書いては居る、そしてその風景は、常に茫洋として居るのだ。不可思議なことだが、俺は小説を通してしか理解されない何か、を知って居る様に思って居るが、勘違いかもしれない。分からないんだ。