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✿ 桜の華 ― *艶やかに舞う* ―   作者: 設楽理沙


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10 ◇淡井恵子


 桃と恵子は中、高と同じ学校に通い仲がよかった。


中学の時は同じクラスにならなかったので見知っている程度だった。


それが同じ高校に進学をし、1年と2年時に同じクラスになったことから

一挙に親しくなった。


そして2年になると同じグループで過ごすようになった。


 グループは6人。桃にも恵子にも、それぞれ気の合う友人がいて、

ふたりが特別親しいというわけではなかった。


 それでも、同じ地元に住んでいたこともあり、卒業後も年に数回は

顔を合わせ、互いの結婚式にも出席し合う関係が続いていた。



 なので、桃の夫の俊と恵子の面識はすでにあった。


 たまたま外出先で桃の母親から桃が切迫流産で入院していることを聞いた日に

フットワークの軽い恵子が桃に会いに来てくれたことがあった。


          ◇ ◇ ◇ ◇



 その日、俊も来ていて恵子と俊は産院で再会する形となる。


 そして二度目の桃の面会で再度2人が鉢合わせをした日、2人は駅前に出て

カフェに入りお茶をして帰った。


 この時に2人はメールアドレスやら電話番号


やらの交換をしたのである。

 いわずもがなのこと積極的だったのは独身の恵子のほうだった。



 恵子の実家と桃の家は、歩いて20分ほどの距離にあった。


 そのうち恵子は、休みの日にひとりで過ごす俊のもとへ弁当を

届けるようになり、そんな風にして、ふたりの距離は少しずつ

近づいていった。




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