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神様のおせっかい  作者: 星月 貴音
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5.雨の夜の神社と家出(3)

お久しぶりです!皆さん、元気ですか?私は模試があるので寝不足です。さっさと寝ます。

「今、何歳なんですか?」


「幽霊になってからもカウントするなら七十は超えてると思うんだけど、一応十七ってことで。」


 七十超えてるのかぁ。おじいちゃんと同世代だ。違和感いわかんすごい。


「じゃあ、二年ですか?」


「そうだよ。オレ高二で死んだの。あーあ、卒業したかったなー。君はいくつ?」


「私ですか?私は今、高一です。」


「いいね。若い。」


 急に年寄りっぽいこと言いだした。


「先輩も若いですって。」


 見た目私とほぼ一緒の年齢だし。


「あ、名前。せっかくだし、教えて?オレは健太郎けんたろうっていうの。中島なかしま 健太郎けんたろう。君は?」


 そう言えば、自己紹介まだだったな。


三崎みさきです。」


「みさきちゃん?」


 そっかー。みさきって名前っぽいもんなー。


「あ、いえ。三崎みさき あずさです。」


「梓ね。ありがとう。でさ、敬語やめようよ。」


「え、でも先輩だし。」


「いーから。いーから。」


「ですが――――」


「オレ、幽霊になってからずっと一人だったの。ダチに話し掛けても聞こえてないみたいだし、触れないし気付いてもらえないし。・・・・・だから、梓とは仲良くなりたいんだ。駄目だめ?」


 そんなこと言われたら、嫌って言えないじゃん。私も友達いないしなー。


「あの、駄目じゃないんですが、私友達がいなかったので、どうしたらいいのか分からなくて。」


「じゃあオレが友達一号な!」


 嬉しそうに笑う先輩。私なんかが友達で良いんだろうか。なんか申し訳ないな。


「私なんかで良いんですか?」


「うん。梓が友達になってくれて、オレはめっちゃ嬉しいよ!梓こそ、オレみたいな幽霊が友達って嫌じゃない?」


「嫌なんかじゃないです!むしろ私の方が申し訳ないです。」


 可愛くもないし、話すの下手だし・・・・・・。


「梓、敬語は禁止!それに自己評価低すぎ。梓はめっちゃ美人なのに、私なんかって・・・もっと自信持ちなよ。」


「私、美人じゃないです。親にも嫌われているし、学校でも話し掛けてもらえないし、ボッチだし。」


「ほら、敬語!」


「あ、敬語は使わないんだっけ。先輩、これでいい?」


 やっぱり、違和感。タメ口って、慣れてないからな。


「合格。ついでにその “先輩” っていうのもやめよう。健太郎って呼んでよ。」


「・・・・・・健太郎さん?」


「駄目。健太郎!」


 さん付けも駄目なの?!


「け、健太郎・・・・。」


 うぅ、恥ずかし過ぎる。顔が熱い。絶対真っ赤になってる。


「じゃあ、改めてよろしく!」


「よろしく・・・。」


「梓には言っておくね。オレはいつも学校かここに居るから、用があったらオレの名前を呼んで?すぐに行くから。あとね、オレここと学校以外の場所に行けないんだ。だから、それ以外の場所で呼ばれても出てこないから気を付けて。」


「はい、わか・・・分かった。」


「オレひまだし、悩みがあるなら何でも聞くよ?ここ、梓以外の人間来たことないっていうか多分入れないし。梓以外に生物が存在しないから、何を言っても人には聞かれる心配もない。秘密の話をするのにおあつらえ向きでしょ?」


「へぇ―――。すごい!じゃあ、今度私の話聞いて?」


 まだよく知らない相手だけど、健太郎なら信用できるって私のかんげていた。


「うん。喜んで!ここの場所が分かるようだったらいつでも来て良いからね。」


「ありがとう。じゃあ、明日も来て良い?」


勿論もちろん歓迎かんげいするよ。」


 きっと健太郎と私はこれから長い付き合いになるのだろう。そんな気がした。

『唐突にインタビュー!!!』


という訳で、二回目の今回は中島なかしま 健太郎けんたろうさんをお呼びしました!よろしくお願いします!


「あ、はい。よろしくお願いします?」


ところで、『2.君がくれた鮮やかな世界。』で言っていた文化祭、どうなったんですか?


「その年は観れなかったけど、翌年のは楽しかったよ。ダンス部が格好良かった!照明も凝っていて、本格的だったよ。」


そうなんですね。うちの高校も照明凝ってました。レーザーハープっていう楽器を初めて見てこんなのがあるんだってびっくりしました。

では、本題に入ります。


「はい。」


梓さんの第一印象は?


「印象、ですか・・・。」


はい。何かあるでしょ?


「・・・可愛い。(ボソッ)」


うん?


「可愛い、です!!一目惚れだって分かって聞いてるでしょ?!」


あはは。ばれてたか。


「性格悪っ!・・・泣いていたし、何か事情はありそうだったけど、オレからすればただの良い子だよ。守ってあげたくなる感じだった。」


そうですか。健太郎くんは梓ちゃんのことが本当に好きなんですねぇ。


「っ?!そうだよ!もう良いだろ?!」


あらあら。耳まで真っ赤になっちゃって・・・。いいでしょう。ありがとうございました!


「ありがとうございました!もう呼ばないで!」


ははは。それはどうでしょうねぇ。


「おい!」


それではまた次回!

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