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夢の中で
久々の甘々です。
「マリー、マリー」
優しい声がする。頬に温もりを感じ、つい擦り寄った。
気持ちいい。
クスリと、小さく笑う声が上から降ってくる。
「マリー、こんな所で寝たら風邪ひくよ」
頬が気持ちいいから、起きたくないわ。
フワリと身体が空中に浮き、温かいモノに包まれる。
気持ちいい。幸せ。
柔らかいモノの上に着地し、温かいモノが離れる。
イヤ。そのままがいいの。
慌てて手を伸ばし捕まえる。
クスリと笑う声が聴こえ、おでこに、瞼に頬に柔らかいモノが降り注ぐ。
「おやすみ、俺の可愛いマリー」
「お嬢様、お嬢様。起きて下さい。御夕食の時間です。」
ユリの起こす声で目を覚ます。
あれ?私、確かソファーに座って…。なぜ、ベッドにいるのかしら?
「お嬢様、嬉しそうですね。良い夢でも見られましたか?」
「ふふふ。そうね、内容は覚えて無いけど、幸せな気分よ」
「それは良うございました。お嬢様が幸せなら、私も幸せです。」
ユリは、マリアンヌの髪をときながら微笑んだ。
今回は寝ている所だけなので、短じかめです。