表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

恐らく日本で一番やる気の無い就活生の話。

作者: 神無桂花

 五月になった。

 ぼんやりと、久しぶりに開いたなろうに直接、これを書いている。

 小説は書いている。予定では、来年の四月には毎日投稿できる。書いてて楽しい。

 世界で今一番有名なウイルスには、少しホッとしている面と、ため息を吐きたくなる面がある。何て言うと、不謹慎だーと言われそうだけど。

 僕の場合、色々あって会いづらい人がいて。その人に会わなくて済むから。

 僕よりも熱心に頑張って就活している人と、対面しなくて済むから。集団面接は軒並みwebでの個人面談に切り替わっている。


 ため息を吐きたくなるのは、折角習慣づいた色々なことが、できなくなるから。

 バイトもわりと窮屈になって来たし。

 レジは透明なシートで、お客さんとの敷居が作られ、ゴム手袋をつけて商品を触り、マスクを付けないと犯罪者の如く扱われる。

 関係者に陽性反応が出れば二週間の出勤停止。検温で三十七度五分出れば出勤停止。

 正直窮屈。仕方ないけど。

 



 バイト以外では基本外出をしない。僕はスーパーのレジ打ちだ。スーパーのレジ打ちじゃなかったら、今頃収入ゼロだろう。

 四年続けたバイト。今やバイトリーダーだけど、正直、向いてない仕事だと思いながら続けてきた。僕が指導してきた新人達の方が、僕と同じ年月続けたら、きっと僕より優秀な店員になっているだろう。


 働く意味を、最近悩んでいる。

 クレームは確かに増えた。今日は、レジ袋を渡し忘れそうになったことに気づいて、「あっ」と声を上げたら、「あっ」てなんだよ、「すいません」だろとキレられた。うっせーばーか。文脈読めよ。国語の勉強やり直せ。と言いそうになった。

 後輩に、暴言言わなかったから褒めて、と強請って褒めて貰った。優しい後輩を持てて僕は幸せ者だ。

 

 もう理不尽なクレーム言って良いから、ムカついた客を殴る権利をくださいと、お国のお偉いさんに言いたくなった。

 賞味期限が切れているもの、カビの生えたもの、傷んだものを売るのは、新鮮なものを売ることを売りとしている、現代のスーパーにおいては間違っている。そこに文句を言う権利はお客様にあるし、文句を言われたら素直に頭を下げて返金するなり、ワンランク上の商品を無償で渡すくらいはするべきだろう。信用を裏切ったのだから。

 でも、お店は信用と物は売っても、愛想と礼儀は売っていないから。

 客を気持ちよくする義務は無いから。

 モンスターカスタマーとか言われてるけど、そんな言葉が生まれてしまう現状があるのが間違えている。誰でもわかるか、そんなこと。


 まぁ、取引相手に敬意を払うのは基本と言えば基本だろうけど。物を売る、買うとは取引だから。僕だって、店員だし。

 でも、果たしてスーパーやレストランでインタビューするとして、何人のお客様がイエスと答えられるだろうか。

 「今のあなたの態度は、あなたの会社の取引先に対する態度と同じですか?」

 少し大げさかな? 

 お客様を間違えて、猿と呼びそうになってしまった僕です。ごめんなさい、お猿様。あなた様方と同じにしてしまって。

 これ以上このバイトのことについて書くと、クレームエピソードはそれなりにストックあるから、それだけで投稿できるだけの内容量になりそう。

 タイトル詐欺になっちゃう。スーパーに来たクレーム集と、それに対するお気持ち表明になっちゃう。

 某天下の大型ショッピングセンター様と同じサービスを、地方のスーパーに要求してきたおば様、俺が半笑いで子どもでも理解できる理屈を。無いものは無い。無から有は生み出せないという理屈を説明したら、二度とここで買い物しないとか言っておいて、今日立派にかご二つ分お買い上げしてたなー。

 話が逸れてしまった。



 貰った不採用通知は三つだ。僕は三つの組織から、お前はいらないと言われた。

 春休み直前、色々あって今は何とも言えない関係の女の子がいる。その子は、僕なら就活なんてさっさと終わらせると言っていたけど、残念ながら、って感じだ。

 一次面接まで行った企業から不採用通知が届いたときは、途方に暮れた。とりあえず、追加で三社に応募した。

 こんな現状の僕が何をしているのか。

 今日は十二時に起きて、小説書いた。 

 昨日の夜中は某有名なシリーズのゲームを(シリーズ四作目を四月二十四日に発売した。)ジャンルはADVと大体のことは教えてくれるWEBサイトにはあった。それを、シリーズ四作全部まとめ買いしてしまった。みゃーこ先輩大好き可愛い。 



 エントリーシートを少しずつ書いて一時保存してを繰り返して。

 働く理由とは何だろう。生きるため? 

 じゃあ、何で生きるんだ? こんな、呼吸することも苦しい世界で。

 何で生きるのか。僕が僕の作品を通して悩み続けたことの一つ。一種の答えを示せたと思う。

 でも僕は、僕の作品の主人公ではない。僕は彼らと、彼女たちと同じ答えにたどり着けない。

 なんとなく、面接対策に、テレビじゃなくてネットニュースをぼんやりと眺めて。あっ、これネタに使えそうとか考えて。


 布団に入って、明日にはエントリーシート提出できるようにしようと考えて。

 でも、多分、明日も完成しないんだろうな。

 だって、先に進める気がしないから。

 ちょっと言葉を回すのが巧いだけの大学生を、どこが欲しがるのか。

 僕はちょっと小説が書けるだけ。

 振り返って、社会様が欲しがっている技能も、資格も取っていないことに気づいた。

 小説を書く。それを読んでもらう、僕が僕の人生に求めたのはそれだけで。

 でも、生きていくには、足りなかった。世に広く認めてもらえるだけの作品を書いたわけではなく。

 編集や校正に進もうと考えたわけではなく。

 僕は僕の小説を求めても。世が求めていない。


 ミスマッチで中途半端。


 人並みに生きていれば、人並みに良い事があるだろう。人並みの人生を歩めるだろうと思っていたけど。客観的に見ると、人並みじゃない僕が人並みに生きたって人並みの幸せが訪れるわけが無かった。


 春休みの直前。一月の末。嫌なこと、悪いことが、年度末に、僕のプライベートに多重に襲い掛かって。しばらく小説が書けなくなって。

 ようやく筆が握れるようになったら、気がつけば、世間も暗くなっていて。

 そして今、僕はどうしようか、こうして最近思ったことをつらつら書くことで、整理している。

 それを公開しようとか、僕はかなりの変態である。丁度この季節によく現れるという露出狂顔負けかもしれない。良かった、物を書くことと出会って。

 


 なんて書くと、きっと感想欄でお説教を始める人がいるんだろうな。

「そんなことを言うなら、小説書きまくって見ろよ。書籍化作家はもっと投稿してるぞ」とか。(これに関しては、結構更新が止まっている僕には反論が難しい)

 内定貰えている就活生は企業研究とか熱心にやって面接に臨んでいるぞとか。(これもわりと反論は難しい)

 あれ、傍から見ると虚しいだけだよね。説教おじさんって言うのかな?? 血反吐吐いてぶっ倒れるまで努力しないと、文句の一つ言う権利も無いのかって。

 彼らが掲げるのは強者の正義。ただ論理的で強いだけ。看護師やスーパーのアルバイトの人がネット上で愚痴ると、「それがお前の選んだ仕事だ」というのが、今見れるわかりやすい例。確かに論理的だ。正論だ。けれど、寄り添えていない。困っている現状が確かにある事実に、その現状にいる人の気持ちに。


 強者の正義の話をすると、弱者の正義の話をしたくなるな。書く予定無かったけど。


 弱者の正義はそうだな……このあいだ、岩手だっけ? 破水しそうになった妊婦の受け入れを拒否したニュースかな。二十三日のニュースだったかな。里帰り出産だ。千葉から帰省して三~四日後だったらしい。

 そこで妊婦が可哀想だという意見。それがまさに弱者の正義。

 このご時世に里帰り出産を選択するのは無理があるだろという部分が見えなくなる。(これはさっき批判した強者の正義になるが)県立病院が背負っている地域医療を崩壊させてはいけないという責任が見えなくなる(二人の命と、今後出てくる可能性のある無数の患者を天秤にかけて)。

 弱者の正義は、時折、大局が見えなくなる。


 あぁ、らしくないことを語ってしまった。

 深夜テンションって怖い。

 みゃーこ先輩可愛い。

 今僕が書いている小説。公開するのは来年の四月くらい。読んでもらうのが楽しみ。結構自信作だから。

 その頃には、色々良い方向に転がっていると良いな。

 





 


 




おやすみ。またね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 感情的で、そしてどこか理性も感じますわ。これぞエッセイですわね。連載楽しみにしてますわ。 [気になる点] 少し自分を卑下し過ぎじゃないかしら?特に「ちょっと小説が書けるだけ」なんて、それだ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ