復讐の覚悟
「今水城さんだったら現場を見て回ってると思う」
「そうか、ありがとう」
と、言うと純平は家を飛び出し走っていった
「水城さんとこに何しに行くの、あ、いっちゃった」
霞は純平に尋ねたが純平は遥かに遠くにいた、霞は良平の写真を見て
「兄弟か」
純平は水城を探していると近所の襲われた家を柏崎と共に見ていた水城の元に駆け寄った
「全部見て回ったがひでぇもんだ、お、純平どうしたんだ」
「水城さん、お願いがあります」
「どうしたんだ急に」
「俺を抜刀隊に入れて下さい」
「いやホントに急だな、でもなんで抜刀隊に入りたいんだ、お前の集落を襲った物の怪は倒して仇は討っただろ」
「それはそうなんですけど、いくら仇を討ったからって物の怪らへの憎しみは消えないし俺はこの手で物の怪ぶっ潰したい」
水城の表情が変わった
「ダメだ、口先だけじゃ死ぬぞ」
「口先だけじゃない、覚悟だってあります、例え武器を壊されようとも四肢がもがれようとも奴らを一匹で多く倒します」
「じゃあ見せて見ろその覚悟とやらを」
純平は突然そばにいた隊員から刀を奪い水城に切りかかった、だが水城は刀すら抜かず刀のつかを掴み首筋のすんでで止めた
「これが俺の覚悟ですどんな相手だろうと物の怪なら躊躇なく殺す」
(なんつー目してんだよ、確かに今の一太刀は殺気がこもってたなこりゃ何言っても無駄だな)
「はぁ、しゃあねぇなやれる事はやってやるよ、まあ入れるかどうかはお前次第だけどな、わかったらさっさと家に戻って荷物まとめて来いよ」
「はい!」
純平は走って家に戻っていった
「水城さんいいんですかあんな事言って」
「実際あいつには素質がある、将来化けるかもなあいつは」
霞が待っていると純平が家に戻って来た
「あ、戻ってきた、水城さんには会えた?」
「ああ、会えたよそれに俺抜刀隊に入れるかもしれない」
霞は少し驚いた
「え、どうして」
純平は用意をしながら教える
「水城さんに頼んだんだそしたらやれる事はやってやるよて、言ってくれたんだ、よし、これぐらいでいいか」
通学カバン一つ分だけだった
「本当にそれだけでいいの?」
「ああできるだけ余計な物持って行きたくないから」
純平は仏壇の前に行き手を合わせた
「親父、お袋、兄貴、行ってきます、それじゃあ俺は水城さんとこ行くけど君は?」
「私はまだここら辺を回るわ」
「そうか、じゃあ色々ありがとう」
「じゃあね、貴方も頑張って」
純平はまた水城の元へ向かった
「お、純平準備は出来たか」
「はい、準備万端です」
「よし、おい柏崎、俺は純平先に下山する後は現場の方頼んだぞ」
「はい、分かりました」
純平と水城は下山していった