Sta.01 品川駅の駅名看板
小説書くのは初めてなのでつたない文章ですがご了承ください…
JR新宿駅の14番線、山手線渋谷方面のホームに私は立っていた。
私は里見茉奈。高校1年生で、趣味で色んな場所の鉄道を乗り回したりしている。男性の趣味と思われがちな鉄道だが、私みたいないわゆる「女子鉄」も少なからずいるわけだ。今日は平日だが、学校が午前授業だったので帰りに寄り道で山手線に来てみたのだ。
JR山手線は国内有数の環状線の一つで、東京都心にある29駅を一周約1時間で結ぶ。沿線には東京・新宿・新橋などのオフィス街や、原宿・渋谷などの若者の街など、日本全国に名を馳せる街が数多く点在する。
「まもなく、14番線に…」
列車の到着を知らせる音楽と放送が流れ、勢いよく緑色のラインを巻いた列車が滑り込んでくる。
やってきたのはE231系という車両だ。かつては山手線を走るすべての車両がこの形式だったが、2015年に後継車両がデビューし、次々と山手線から撤退している。ただ、登場からまだ20年も経過しておらず廃車にするにはまだ早いため、撤退した車両は次々に改造工事を受けて総武線各駅停車に転属している。今では半分以上が新型車両という山手線でこの車両に乗れるのは運がいい。
「やった」
周りに聞こえないくらいの小さな声で喜んでみる。その小さな声は、電車の音でかき消されさらに聞こえづらくなっている。
電車に乗車し、ドアの近くに立つ。平日の日中といえど、都内の主要都市を結ぶ山手線はほぼ満席で、そうそう座れるものではない。
「次は代々木、代々木…」
山手線の駅と駅の間(駅間)は短く、一番狭いところで500m、遠いところでも2キロほどとなっている。その例にもれず新宿駅から隣の代々木駅までも、約700mの近さとなっている。正直歩いても行ける距離だ。
でもまだ、目的地までは少し遠い。
電車は代々木駅を発車し、原宿駅へ向かう。竹下通りなどで有名な原宿だが、JRの駅舎は大正時代に建てられたレトロ建築と呼ばれるものだ。しかしその駅舎も、駅のリニューアルに伴いまもなく姿を消すことになる。いつか撮りたいものである。
さらに原宿駅には、皇室の方々がかつて利用した「皇室専用ホーム」というものがある。これも大正時代に作られたものであり、大正15年の夏に利用が始まった。しかし時代が平成に代わると、平成の天皇皇后両陛下は東京駅を利用することが多くなり、最後にこのホームが使用されたのは平成13年のことだ。以降元号が令和に改まってもこのホームは使われていない。
渋谷、目黒、大崎などの駅を通り、着いたのは品川駅。ここが今日の「寄り道」の目的地だ。
なぜ品川に来たのか。それは、駅名の書かれた「駅名表」を撮影したかったからである。そんなものはいつでも撮影できそうに思えるが、今のデザインの品川駅看板はしばらくすると見れなくなってしまう。
山手線の看板には、中央に「品川」、その下の左右に次の駅である「田町」と「大崎」が記されている。今回のポイントはその「次の駅」である。
山手線には現在、30番目の新駅を作る工事が行われている。世間で名前が話題になった「高輪ゲートウェイ駅」だ。高輪ゲートウェイ駅は2020年に開業する予定で、開業はすでに間近に迫っている。そんな高輪ゲートウェイ駅が開業するのがここ、品川駅と隣の田町駅の間なのだ。つまり、今隣の駅として記載されている「田町」は、近いうちに「高輪ゲートウェイ」に置き換わるということだ。
これは高輪ゲートウェイ駅に停まることになっている京浜東北線にも同じことが言えて、京浜東北線のホームのものも記録したいところだが、帰りの電車が迫っているので寄らないことにした。まあ山手線だから一本逃してもすぐ次の電車が来るのだが、ここは時間に余裕を持っておくことにしよう。
話を書くのがヘタクソですがそれでもまた読んでくれるという方がいたら続きも頑張って書きますのでお待ちください…!