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俺の掘り出された青春へ  作者: Harmony
1/8

01 【30.01.25】予期せぬ来訪者

『今暇なの?』

『最大音量でスーパーマレオオデッシイをやってるけど』

『…徹夜明けなのに寝ないの?』

『ルームメイトどもが最大音量でアリーナオブヴェーローズやってるから寝れないんだよ』

『じゃあ、暇ね。電話していい?』

『はあ?何でいきなり電話なんか』

(って、勝手にかけてきたし…まあいいか。)



『昼ご飯まだなの?』

『まだ』

『食べに行かないの?』

『降りるの面倒臭い』

『じゃあ、わたしが誘えば、降りてきてくれる?』

『え?ちょっと、それどういうこと?お前今どこに』

『当ててみて』

『ちょっと、いまベランダに出…ってお前ほんとに来たのかよ!』

『早く降りて?』


今年の今日は雪がないけれど、その雪積もる昼の彼女の優しい声は、今でも俺の心に響くのであった。


(01.25)



「ねえ。傘を差すの疲れちゃった」

「うん」

「だから、あなたが差して」

「わかった」

「傘を差してもらうの、あなたぐらいしかいないから。今日は思う存分甘えないと」

「…そうだな。俺も、傘を差してあげるの、お前ぐらいしかいないから」


今年の今日は雪がないけれど、その雪舞い降りる午後の彼女の絡んできた腕の温もりは、今でも俺の腕に残っているのであった。


(01.25)



「申し訳ございません、お客様。その破れたお札は使えません。」

「……やべ、もうこれしかないや」

「アリペイもウイチャットペイも使えますがいかがでしょうか。」

「そんなの使っていないし……カードもだめか……」

「……でしたら、彼女さんに払っていただくというのは…?」

「……うん、ソウダネ。」

(彼女なんかじゃ、ねえよ)


今年の今日は雪がないけれど、その雪風吹き荒れる夕方のウェイトレスの心のない言葉に、今でも俺は嬉しくも悲しく感じているのであった。


(01.25)



「どうせやることもないし、シャワーを浴びてこれば?」

「そうだな。じゃあお言葉に甘えて」

「何でホテルのシャワー室の壁は硝子でできているんだろう」

「えっ、ちょっ、おまえ!何やって…」

「えへ。じゃあ、ごゆっくり」

「はあ…まだ脱いでなくて良かった」


今年の今日は雪がないけれど、その雪止む夜のホテル部屋の奇妙な硝子壁に、今でも俺は頬を赤らめざるを得ないのであった。


(01.25)



「端的に言うとね、わたし、やっぱりあなたのことが好き」

「…」

「ほら、先日あなたと一緒に昼ご飯を食べたじゃない?その時は、楽しかった」

「うん」

「でね、帰ったら色々と考えたの。やっぱり、あなたの傍にいたい」

「俺だって!一日たりともお前のこと忘れたりしてなかったんだ!他の連中には自分が恋愛モードではないって言ってるけど、本当は、お前のことが忘れられないから、他の人に目を向けられないんだよ!」

「そう…なのね…………くす」


(01.25)



「いや、冗談だろう?」

「…」

「こんなの今度にしようよ、ほんとに」

「…」

「…」

「このいけず!分からず屋!朴念仁!なんでわたしに何もしてくれないの?」

「え…」


今年の今日は雪がないけれど、その雪融ける夜の彼女の色っぽい囁きは、今でも俺の心を躍らせるのであった。


(01.26)


初投稿です。やり方よくわからないですがよろしくお願いします。

外国人です。日本語下手で申し訳ありません。

[19.01.27 01:58]“「」”と“『』”使う場所の修正


[19.01.27 22:05]辞書を引いてみたら「雪解け」が正しいらしい。中国人の漢字感覚では、「融」があるのになんで「解」を使うのが不思議である。この誤字(誤字であれば)はしばらく放っておく。気が向いたら修正するかも。向かない可能性大。


[19.02.07 17:06]ホテルの硝子壁は、セフレの持ち逃げ防止の為であると言われている。

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