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暇なんで神様やめます!  作者: 夏冬
1章 入学式編
9/36

7

クラエドが俺の名前を呼んだので前に出ると、そこには、俺の名前を呼んだ本人であるクラエドが立っていた。クラエドは、どこか楽しげな表情を浮かべえている。


「ここから先は、俺が直々に戦ってみるからな」


クラエドのその言葉を聞いて俺は心の中で喜んだ。『今さっきまでの試験官だと物足りない』と思っていたところに、今までの周りに対する態度から見て、おそらくこの学園で剣術がトップクラスのクラエドが相手と聞いて嬉しかったのである。

俺はクラエドに向き合うと、戦闘態勢に入る。


「準備は良いですよ」


そうクラエドに言うと、クラエド俺の武器である刀を見て更に楽しそうな笑みを浮かべた。

俺は、『クラエドはなかなかの戦闘狂だな』と思っていると。クラエドは剣と大きめの盾を持って戦闘態勢に入と、楽しそうな声で「いつでもかかって来い!」と言ってきた。


俺は素早い動きで、クラエドの背後に回り込み刀を横に振りきる。しかし、クラエドは俺の動きに付いてきたようで、俺の攻撃は剣で防がれた。剣で防がれたことにより、お互いが剣押し合う体制となった。

体格差もあり、俺が押し負けている状態となる。俺はとっさに『身体強化魔法』を発動させる。それにより、パワーは少し俺の方が強くなったので、俺はそのまま押し切ろうとするとクラエドがバックステップをして距離をとる。


「『強化魔法』をつかったか?」


「ダメでしたか?」


クラエドの質問に俺は少し焦った。


「いや、問題はない。さぁ続きをするぞ!」


クラエドはそう言って俺に斬りかかってきた。俺とクラエドは、お互いに目にもとまらぬ速さで刀と剣をぶつけ合っていた。そんな中クラエドは、笑い声を出しており、楽しそうな表情を浮かべている。しかし俺は、『身体強化魔法』を使っているのにクラエドが付いてきているのに驚いていた。


このまま撃合っていても、らちが明かないと思い俺は、『身体強化魔法』に『加速魔法』を重ねがけして、剣戟のスピードを上げ一気に攻め入る。


※加速魔法(無属性魔法) 対象者の素早さ、反応速度、を上げる。


俺の剣戟のスピードが上がったことにより、クラエドは追い込まれていく。

しかし、クラエドは俺の剣戟の一瞬の隙を見抜き反撃をしてきた。俺はその攻撃をかわすとクラエドの後ろの回り込み、もう1度始めと同じ攻撃をする。

クラエドは両手で剣を持ち、下から俺の刀をガードしている体制となった。上から叩き付ける分威力もあり、クラエドは片膝をつくが、クラエドは自身の剣をうまく使い、俺の刀を下へ流して反撃をしようとする。

その瞬間クラエドは、さぞ自分が勝ったかのような顔をしていた。

俺は、流されたことにより体勢を崩しかけたが、踏み込んだ足に集中して『筋力強化魔法』をかけて、踏ん張り流された刀を横に振りクラウドの首元で寸止めをする。


※筋力強化魔法(無属性魔法) 対象の筋肉を強化しパワーを上げる。


俺の攻撃がクラエドの首元に来た時には、クラエドの剣は、まだ俺の体に届いていなかった。


「まいった…………」


クラエドは初め悔しそうな顔をしていたが、すぐに笑顔になると俺に喋りかけてきた。


「アレックス!お前強いな」


そう言って俺の背中を叩いてくる。


「久々に全力出せて楽しかったぜ。

 お前のだれに………」


「クラエドさん次いかないと……」


クラエドが喋っている途中にほかの試験官が注意をする。


「それもそうだな。

 アレックスは、元の列へ戻れ」


俺はそう言われたので元の列へ戻るため、皆がいる方へと足を進める。

すると、観戦していた皆はざわめいていた。「クラエド先生って確か伝説の冒険者『剣鬼けんき』アレンに次ぐ実力者じゃないっけ?」「勝ったの………」「先生本気じゃないんじゃないか?」「本気の様にしか見えなかったけど」などと色んなことを言っているようだ。


俺が座ると、次の者が呼ばれていた。『次ウィークじゃないか』周りの視線を無視してそんなことを考えていた。



剣術の試験が終わると、剣術科希望の者と魔法科希望の者が入れ替わる。この時も俺は、魔術科希望の者から注目されていた。

俺は、エミリとシャロルを探すために周りを見ていると。

エミリとシャロルが俺に近づいてくるのが見えた。2人と合流すると2人に質問攻めにされた。


「2人とも落ち着いて!」


俺が2人に言うと、2人は何か言いたげな目線を送ってくるが、周りに人がいるのを思い出すと、恥ずかしそうに顔を赤くしていたが落ち着くために深呼吸をしていた。

落ち着いた2人が話しかけてくる。


「アレックスって剣も使えたんだね………」


「すごかったですね。怪我とか大丈夫ですか?」


エミリは、呆れているのか驚いているのかよく分からない顔をして聞いてきた。一方でシャロルは、俺のことを笑顔でほめたかと思えば次には、悲しげな顔をして心配してきた。

俺は、2人の表情の豊かさが面白く微笑んでいると、前に立ったレティシアが大きい声を上げる。


「静粛に!」


この一言を聞くと、俺の周りで騒めいていた人も全員がレティシアに注目する。


「これより魔術科希望者、科を希望していない者の実技試験を行う。

 魔法には支援魔法が得意と言う人もいますので、三人一組のパーティーを組んでもらいます。

パーティーは自由に組んでもらって構いません。パーティー決めや、作戦を考える時間は10分です。また、パーティーを決め終えたり、人が足りない生徒がいましたら声をかけてください。」


レティシアの説明を聞き、俺とエミリとシャロルはパーティーを組むことにした。

すぐにパーティーメンバーを決め終えることができたので、俺たち三人は残りの時間を作戦会議へと費やした……………


魔法の実技試験は、パーティーを決めた順だったのか俺達のパーティーからだった。

俺達は、対戦する試験官がいる方へと歩いていく。試験官の前につくと、試験官と俺達の間に立ったレティシアが、こちらを向き「準備が良いですか?」と聞いてきた。

俺達三人は戦闘態勢に入って「「「はい!」」」と返事をする。

返事をすると、レティシアが「これより実技試験を始めます。両者準備は良いですね………」そう言って試験官達と俺達を交互に見てから、「始め!」と言う。

合図と同時に、俺が氷魔法で相手を拘束する『束縛のアイスロック』を発動させる。

その隙に、エミリは炎渦で相手を焼く魔法『火のヒートスワール』を試験官に向けて、シャロルは風魔法で作った竜巻を『暴風フォースフルウィンド』をエミリが放った『火のヒートスワール』に向けて放つ。シャロルとエミリの魔法はぶつかると合わさり大きな炎の竜巻となって試験官めがけていく。

試験官達は慌てて氷を溶かしているが間に合わず、炎の竜巻が直撃した。

試験官は『防御魔法』を発動させていたが、防ぎきれなかったようで服は所々汚れていたり、破けたりしている。


それを見て、レティシアが声を上げる。


「そこまで!

アレックス、エミリ、シャロルの三人は元の位置に戻るように。」


そう言われたので呼ばれる前の位置に戻ると、俺はまた皆から注目を浴びることとなった。

俺と同じく注目を浴びているシャロルとエミリが気になったので、後ろにいる二人の方を見ると、シャロルは顔を真っ赤にして困惑した顔を浮かべていた。エミリは、顔を赤くして恥ずかしそうにしていた。

俺は、エミリが顔を赤くして恥ずかしそうにしていたのは、少し意外だと思って見ていると,

視線に気づいたのかエミリが俺の方を向いて睨んできた。


急なんですが、順番の入れ替えを行いました。

混乱させてしまったら本当にすいません!

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