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暇なんで神様やめます!  作者: 夏冬
1章 入学式編
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3

朝早くから目を覚ますと、俺は水魔法で出した水を桶に集めて顔を洗う。洗いながら『昨日の昼から距離は変わってないが、王都まではあと少しで今日中に着くだろう』と考え事をしていると馬車で寝ていた、シャロルとエミリが起きてきた。

2人とも、寝ぼけた顔をしているが服はちゃんと着替えていた。


「そこの桶に水貯めてるから使っていいよ」


「…………ありがとうございます」


俺の声を聞いてシャロルは寝ぼけた顔から我に返ると、寝ぼけた顔を見られた為に恥ずかしそうに返事をする。

その一方でエミリは、まだ寝ぼけているのか目を擦りながらあくびをしている。


俺は、2人が身支度をしている内に、一昨日の森で取った果物を切って皿に盛り付け

イノシシの肉を炒めた物と母親から貰ったパンを皿に置いた。

もちろん、全て『時空間収納魔法』から取り出した物だ。


2人が、俺が土魔法でつくった机と椅子に座り食べ始めた。


「ガーラさんはまだ寝てる?」


食べ始めた2人聞くと、エミリは、食べながら首を傾げて『分からない』と目で言っている。


「たしか、馬に餌をあげています」


首を傾げているエミリの横でシャロルが教えてくれる。

すると、馬車のほうからガーラさんが現れた。


「俺の分もありますかね」


食事をとっている俺達に気づくと笑顔でガーラさんが聞いてきた。


「こちらにどうぞ」


ガーラさんの分の料理を出して、俺の隣の席をすすめる。

ガーラさんが来たことで今日の予定を話し始めた。


「今日は、このまま4人で王都まで、休憩無しで行くんだよね?」


「馬には少し無理をさせるけど、王都で少し休んでから入学試験を受けたいからね。

それに馬には時々、疲れをなくす魔法をかけるよ」


「そんな魔法があるんですか?」


「光魔法の『癒しの光』て魔法があるんだ。」


※癒しの光 この魔法を受けたら、疲れがなくなり少し興奮状態になる。


俺は、エミリとシャロルの質問に答えるとガーラさんの方を向く。


「ガーラさん、それで大丈夫ですかね?」


ガーラさんに今日の予定を確認すると、ガーラさんは笑顔で答えてくれた。


「任せてくれ! アレックスには一生の恩があるからな。

馬達には頑張ってもらうよ!」


笑顔で答えてくれたガーラさんを見て、俺は安心した。

朝食を食べ終わると俺達は、すぐに王都に向けて出発した。



俺達はら夜前には王都につくことが出来た。

王都に入るには門があるので、そこで手続きをしてから王都に入る。

馬車の中からみる王都に俺は驚く。

初めて見る王都は、村とは違い石でできた家ばかりではなく、人の数も多く夜なのに賑わっていた。

王都を見て驚いたのは俺だけでなく、横にいたシャロルとエミリも驚いていた。


「やっぱり、王都はすごいですね!」


「シャロル!いろいろと見て回ろうよ!」


「でも、先に宿を取らないと……」


エミリにシャロルが答えると、御者をしていたガーラさんが聞いていたのか『俺が4人分の宿をとっときますよ』と言ってくれた。


「なら、少しだけ街を見てきます」


ガーラの言葉を聞きシャロルは笑顔でガーラに答えると俺の方を見てきた。


「アレックスも一緒にまわりませんか?」


少し顔を赤くしながら恥ずかしそうにシャロルが言う。


「アレックス一緒に行こうよ!」


シャロルの後にエミリも笑顔で言ってくる。

2人顔を見たあとにガーラさんの方を向くと、笑顔で親指を立ていた。


「なら、一緒に街をまわってもいいかな?」


「「はい!」」


そう言うと、シャロルとエミリは2人揃って笑顔で返事をした。


街には、武器店、防具店、王都ギルド、レストラン、居酒屋、屋台、アクセサリーショップなど多くの店があった。


俺達は、屋台で簡単に食べれる物を買うことにした。


「どれがいいかなー?」


「あれなんかどうですか?」


「あっちの方が美味しそうだよ?」


「確かにあれは美味しそうですね」


エミリとシャロルが、あちこちの屋台を見てはしゃいでいる。


「なんなら1個づつ好きなの買ったら?」


「そんなにお金持ってないんですよ……」


俺がそう言うとシャロルは、少し残念そうに言う。


「だったら買ってあげるよ。親から王都で使えってお金もらったから」


「かってくれるの!?」


「そんなのいいですよ!」


俺がそう言うとエミリは嬉しそうに、シャロルは申し訳なさそうに答える。


「いいよ、俺が持っていても欲しいものないし。

それに、2人には楽しんでもらいたいから」


「……本当にいいんですか?」


「あぁ、使ってくれ!」


「なら、お言葉に甘えます」


そう言ってシャロルは笑顔で返事をする。それを見てエミリは喜んでいた。


「なら、これを2人で好きに使ってくれ」


そう言って俺は金貨6枚をシャロルに渡す。

シャロルは手を出して金貨を貰うと、それを見て驚く。


「こんなに!? これは貰いすぎですよ!」


シャロルは、そう言って俺に返そうとする。

それを見て俺は、返そうとするシャロルに困った顔で答える。


「大丈夫だよ。俺はまだ14枚もあるし」


「しかし、これは貰いすぎです!」


シャロルそう言って、6枚を俺に返してきた。


「困ったな……金貨しか親にもらってないんだ……

せめて1枚だけでも貰ってくれ」


そう言ってシャロルに渡す


「しかし……」


シャロルがなにか言おうとすると、横からエミリが声をかけてきた。俺とシャロルはエミリの方を向く。


「アレックスがここまで言ってるのに、断るのは失礼だよ?」


それを聞いて、シャロルは少し考えると、俺の方を向く。


「なら、1枚だけもらうことにします……」


シャロルが、そう言うと俺とエミリは笑顔でシャロルの方をみる。


それから俺達は、また街をみてまわることにした。

2人がいろいろと買ったりしている中で、俺は考え事をしていた。

『金貨ってそんなに高価だったとは……自分で買い物をした事ないからお金の価値がわからん……』そんな事を考えているとシャロルが声をかけてきた。


「アレックス、どうかしました?」


「いや、少し考えごとをな……」


シャロルが心配そうに聞いてきたので、答えると、なぜか余計に心配された。


「やはり、無駄遣いしすぎてました?」


申し訳なさそうにシャロルが聞いてきたので、俺は慌てて、シャロルに説明をする。


「全然そんなことはないぞ。

恥ずかし話しだが、俺はが買い物を自分でしたことがなくてお金の価値が分からないから悩んでいたんだよ」


それを聞いてシャロルは少し驚いた顔をしたが、『私が、教えてあげます!』と笑顔で言って説明をしてくれた。


シャロルの説明を簡単にまとめると

銅貨10枚 =大銅貨1枚

大銅貨10枚=銀貨1枚

銀貨10枚 =金貨1枚

金貨10枚 =大金貨1枚

大金貨10枚=王金貨1枚

となるみたいだ。

ちなみにパンを1つ買うのだと大銅貨1枚でお釣りが来るそうだ。

屋台の肉の串焼きを1本買うのも、大銅貨1枚程度で大丈夫らしい。


シャロルの説明を聞いて、シャロルがあそこまで金貨を貰うのに困っていたのも納得した。

『父さんと母さん俺にお金持たせすぎだろ……』俺はそんな事を思いながら、王都を見て回っていた。

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