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次の日の朝、朝食を食べ終えると俺とシャロルとエミリ、レティの四人は朝一で総合技能学園に向けて歩いていた。
「昨日はごめんね…………
なんか私一人で早とちりしちゃって………」
そう一緒に歩いていたエミリが俺に言ってくる。
俺はエミリの方を向、するとエミリはどこか恥ずかしそうにしていた。
「俺は気にしていないから、エミリも気にしなくていいよ」
俺はエミリの方を向き笑顔で答える。
エミリは俺が気にしてないとわかると、今さっきと一変して笑顔になると楽しそうに歩き始めた。
総合技能学園に着くと、俺達は合格発表が貼ってある掲示板に直行する。
掲示板の前には多くの人がおり、なかなか前に進むことができず合否の確認はできそうになかった。
「合格したのか確認できそうにないですね………」
シャロルがそう心配そうに呟いているとシャロルの横にいたエミリがシャロルの前に立つと
「私たち試験官に勝ったんだから合格に決まっているよ!」
シャロルにそう自信満々に言っていた。それを見たレティもシャロルの近くに行くと、シャロルに話しかける
「大丈夫…………………」
エミリと同じく自信に満ち溢れた顔をして言っている。
そんな二人を見てシャロルは「大丈夫だよね!」と言って元気になる。
そんな三人を見て俺は『いつの間に仲良くなったんだ?』と思っていた。
しかし、自信満々に言っていたエミリも合格したか確認をしたいのか、掲示板の方をちらちらと見ていた。
掲示板の前にはまだ多くの人がおり、合格して騒いでる者や、落ちて泣いている者、結果を見たくて前に行こうとする者と言った様に様々な人が、掲示板の前に溢れている。
俺達は少し時間をつぶそうと総合技能学園近くにある武器屋に来ていた。
俺達は武器屋の中入るとそれぞれが好きな武器を見ている。
俺は武器屋の中を見渡した。武器屋にはいろんな武器が置いてあるが、見渡す限りでは刀は売ってはいないようだ。
俺と同じく刀を探していたのかレティも周りを見渡していた。
「レティも刀を探しているの?」
俺がレティに話しかけるとレティは俺の方を振り向いて首を縦に振って頷く。
「そういえば、レティも刀を使うんだよな。
俺と同年代に刀使いがいるなんて思わなかったよ」
俺がそうレティに話しかけると、レティは目を輝かせて俺の方を見て言ってくる。
「………私もいると思わなかった。」
俺とレティがそんな話をしていると一人の男が近付いてきて話しかけてきた。
「そこのお嬢ちゃん!
お嬢ちゃんは刀使いなのかい?よかったら腰につけている刀見してくれよ!」
急にそう言ってきた男に俺とレティはキョトンとしていると男が自己紹介をしてきた。
「おっと、自己紹介し忘れたな。
俺はこの店の店長をしているカイルだ。
そこのお嬢ちゃんが腰につけている刀が気になって話しかけたんだが、見してくれないか?」
カイルはそう言ってレティにお願いしている。
レティはどうしたら良いのかわからないのか、俺の方を見てくる。
「レティが嫌じゃないんなら見してあげてもいんじゃないかな?」
俺を見てきたレティにそう言うと、レティは首を縦に振って頷き腰につけていた刀をカイルに渡す。
カイルは刀を嬉しそうに受け取ると真剣な様子で刀を見ている。
少しするとカイルは驚いた顔をしてレティに話しかける。
「お嬢ちゃんこれって名刀『氷鏡錬」じゃなか?』
カイルがそう言ってレティの方を見る。
「そう…………」
レティはカイルにそう短く答える。するとカイルは嬉しそうに刀を見またじっくり見る。
「いやぁ、こんなところでこんな良い刀に出会えるなんて、思ってもいなかったよ。」
そう言ってカイルはレティに刀を返す。
返してもらったレティはどこか誇らしげにしていた。
レティの刀を見終えると、カイルは俺の方を向いてきて話しかけてきた。
「先ほど少し話が聞こえたんだが、そっちの兄さんも刀を使うんだろ?」
「えぇ、まぁそうですね………」
カイルが期待の眼差しで見てくるので俺は苦笑いしながら答えた。
「よかったら見してくれませんかね……」
カイルがそう言ってきたので俺は『時空間収納魔法』の中から取り出す。
するとカイルは驚いた顔をしてこっちを見ていた。
「兄さん『収納魔法』が使えるんだな……………おっと、それが兄さんの刀だな?見してくれ!」
カイルはそう言って俺の刀へと手を伸ばしてきたので俺はカイルに刀を渡す。
すると、カイルは刀を見て驚いていた。
「これは…………名刀『鬼刃紅』じゃないか……
まさか、一日で二本もの名刀を拝めるとはおもわなかった。」
カイルはそう言って俺に返してくる。
俺はカイルから刀を受け取りながらも、カイルが言ったことに驚いていた。
俺は刀にそこまで詳しくなく、この刀も父さんに何も説明されず貰ったものだったので普通の刀だと思っていたからだ。
改めて自分の刀を見つめていると、それを不思議に思ったレティが俺に喋りかけてきた。
「どうかした………………?」
俺はレティに「なにもないよ!」と言って刀を『時空間収納魔法』の中へとしまう。
それから俺はレティと一緒に武器を見て回ることにした。
それから少しして俺は、『そろそろ掲示板前はすいてきたかな?』と思い、レティに声をかけて一緒にシャロルとエミリのもとへと行く。
「シャロルとエミリは何か買うものはあったかい?
そろそろ掲示板の前がすいてくると思うから、見に戻ってみようと思うんだけど……」
俺はシャロルとエミリに声をかける。すると二人は俺の方を向く。
「特に欲しい物はないですね……」
「私もないかな?」
シャロルとエミリそう答えるので、俺達は店長のカイルに挨拶をして店を出ることにした。
武器屋をでると俺達は総合技能学園内の掲示板前へと向かう。
掲示板の前には、もうほとんど人が居なくなっていた。そのため、俺達は掲示板の前に行き合格発表が書かれた紙を見る。
すると俺以外の三人はすぐに自分の名前を見つけたようで、
「やったー!シャロルと一緒のAクラスだよ!」
「ほんとうだね!」
「私もAだった…………」
エミリやシャロル、レティの声が聞こえてくる。
この学園では、各科両方とも成績が良い人順にクラス分けがされており、Aクラスが一番成績がよく、そっからB、C、D、Eの順になる。
そんな三人から目を放し、合否がかかれた紙を見る。
紙は五枚あり、左からA、B、C、D、Eとなっていた。紙には真ん中に線が入っており、左側が剣術科、右側が魔術科と分かれている。
俺は自信ありげにAクラスの紙の前に立ち、科の希望をとっていなかったので、まず初めに左側の剣術科の方を見る…………
しかし、終えの名前がなっかた。そのため、次に右側の魔術科の方を見る………
しかし、魔術科の方にも俺の名前はなかった。
俺は名前を見落としてないかもう一度確認するが、やはり名前はなかった。
『まさか、Aクラスになれなかったのか?』俺はそう思い残りのクラスも確認する。
しかし、俺の名前を見つけることができなかった。
俺は『落ちた………』と思って気落ちしていると、それに気づいたシャロルが話しかけてきた。
「アレックスどうかしたんですか?」
「俺の名前が無くてね…………」
アレックスの返事を聞いてシャロルは驚きのあまり言葉を失っている。
すると、エミリとレティも俺が落ち込んでいるのに気付いたのか近づいてくる。
「まさか落ちてた?」
近づいてきたエミリが、俺に言ったストレートな質問が心に刺さりさらに落ち込む。
すると、横にきたレティが俺の方を不思議そうに見ていた。
「……アレックス名前あった……………」
レティが言った言葉に耳を疑い俺はもう一度聞く。
「レティ今なんて?」
「…アレックス名前あった………」
「どこに!!!!!!」
俺は驚きどこにあったのか聞く。すると、レティは俺の手を引っ張りAクラスの紙が貼ってある紙の前に行く。
すると、レティはAクラスの紙が貼ってある下に貼ってある紙を指さす。
俺は指さされた紙を見るとそこには、「合格者 アレックス」とだけあった。




