32 漆黒の魔人4
魔物の大群を斬り抜け進むと、シームルグに乗った紫の毛並みの獣人少年が待ち構えていた
彼の顔に精気がない
「あれは、確か魔物を操ってた...」
「蘇った魔人たちと同じ、みたいね」
イアたちをかばうように前に出るティーシャとマーサ
大斧を振り回して地面に突き立てる
「行きな!あんたならきっと今のこの世界の現状を変えてくれると思ってる」
「あたしらがその道を作ってやるよ!」
「はい!」
シームルグは動き始めている
雄たけびを上げてティーシャに襲い掛かる
ティーシャは斧でシームルグの爪を受け止めた
「行け!!」
シームルグの脇をすり抜けるイア達
奥の暗闇は何モノをも飲み込むかのように口を開けている
その口に飛び込み、元凶を目指す
洞窟は少しずつ狭まっていく
その奥で、赤く輝く光が二つ見えた
「光?」
「まるで血の色みたい」
ティティが言うと、その光が左右に揺れた
その光の下でシューシューと音がする
だんだんとその全容が見えてきた
「ボソボソ」
「うん、そうだねハーティ、あいつは...」
「あの時の、蛇だ」
蛇はあの時よりも、さらに巨大になっていた
その目は不気味に赤く光り、口からはシュロシュロと血のような色の舌が見え隠れする
その体躯をくねらせ口を開ける
「あっちはやる気満々ってとこだね」
「ハーティにあんなケガ負わせたかたき、きっちり取らせてもらうよ!」
ハーティは髪をかき上げる
「次は、負けない」
「強くなった私の剣技のすべてをぶつけて勝つ!」
太刀を構えるハーティと弓を構えるティティ
「もはや私たちに隙はないよ!」
「アルマちゃん!イアさん!進んで!」
「たぶんだけど、最奥のモノは...あなたたちしか倒せない」
「大丈夫、もう私たちは負けない」
「必ず追いつくから!」
ティティは弓を構え、放った!
残ったのはイア、アルマ、クパルの三人だった
ボスラッシュみたいになってますが
仲間がいなくなることに意味があります




