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32 漆黒の魔人2

 ザドの洞窟にはギルドの幹部たち含め、精鋭達がそろっていた

そこにはイナカミのハクラ、アカネ、コク

トラムレビアの司祭や完全回復した教皇シャムシャたち

さらにはアルマとその師匠ハーティやティティの姿もあった

世界の最高戦力をもって叩く、それが彼らの総意だった

ザドの洞窟からはまがまがしい気配が漂ってきている

一歩踏み入れる、その先は、まさに異界だった

平和だった洞窟内は闇に覆われ、その内部はまるで肉の壁

恐ろしいほど巨大な化け物の体内に入っていくかのような感覚


「気を付けろ、何があるかわからん」

「確認された魔人は一体だけのはず...だが」

「なんだこの気配の数は」


 どれほど歩いただろうか

時間の感覚がつかめない

永遠に歩いているのか、数分なのか、それすらもわからなくなった

そこに、一筋の光が見えた

光に向かう彼らを待っていたのは

始めに現れた青い魔人だった

彼女から精気は感じられず

ただただ立っていた


「まさか、あれはイアさんが倒したはず...」


 セリスは驚いた

青い魔人は彼女の目の前でイアの手によって倒されていたからだ


 こちらに気づいたのか、彼女はこちらを睨んだ

やはりその目に光はない


「グル、ガガガ」


 よだれをたらし、獣のように走り向かってきた


「ここは私たちが!」


 鉄扇を振りかざしたセリスとシムカ、ゴシカ姉妹が青の魔人の前に立ちはだかった


「先へ進んでください!」


「操り人形程度、私たちで十分です」

「マスターたちは行ってください!」


 シムカは大杖を構え、ゴシカは双剣を構えた


「わかった、だがお前たち、必ず生き残るんだぞ」


「「「はい!」」」


 三人を後に先へ進む

すでに戦闘が始まったのか、後ろでは金属音と魔法の爆発音がした


 しばらくしてイアが口を開いた


「もしかしたら、魔人たちが何らかの方法で蘇っているのかもしれません」

「彼らと同じ気配がするんです」

「この先、からも」


「そうだな、それは間違いないだろう」

「今見たばかりだしな」


 洞窟は先が見えない

進んでいるのか足踏みをしているだけなのか

代わり映えのしない景色の中、突如広い場所へと出た


 そこには、真っ赤な鎧のオーガが一人立っていた

シュウエンと呼ばれた赤い魔人だった

彼も青の魔人メロルビアと同じく魂の抜け殻のようだ


「やはり出おったかシュウエン」

「ここは、わらわたちに任せるがよい」


「必ず、あとで追いつきますイアさん」


「彼と私は、よき友だった」

「それをあのような姿に...」

「必ず、現況を倒してくれ、イア殿」


「シュオウ...わらわに力を...」

「行け!イア!」


 すでに刀を構え迫ってくる魂の抜け殻たる彼を三人は迎え撃った


死した魔人たちは抜け殻のまま、ただ侵入者を排除するために待ち続けている


最深部、漆黒の魔人は笑った

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